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介護福祉士資格取得までの養成の在り方について

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実務経験のある介護職員が介護福祉士の資格を取得する場合、法改正前は「実務3年+国家試験」が要件となっていましたが、資質向上を図る観点から、平成19年の法改正で新たに「6カ月(600時間)以上の養成課程修了」が義務付けられることになりました(平成24年度から施行予定)。


これにより今後の資質向上が期待される一方で、介護分野は離職率が高く、地域によっては人手不足などの課題が生じていることから、人材の量的な確保に向けた見直しが必要との指摘も出ています。


厚生労働省はこのため、2010年3月から「今後の介護人材養成の在り方に関する検討会」(座長・駒村康平 慶應義塾大教授)を開催し、介護福祉士の質的向上と量的確保を両立させるための方策を検討してきました。


同省はこのたび、これまで出された主な意見と今後の検討の方向性を中間まとめとして公開しました。


最終報告は年内を目途に取りまとめる予定です。



介護福祉士資格取得までの養成の在り方についての意見の要点と今後の検討の方向性は以下の通りです。


○ 多様な経歴の人々が介護の仕事へ参入できるよう間口を維持しつつ、段階的な技能形成を可能にすることで、量の確保と資質の向上が両立できるようにすることが必要。


○ 現状での支援策等を前提とする限り、今回の介護職員研修等実施状況調査の結果を踏まえると、600時間課程を平成24年度から予定どおり施行することに対応できない事業者、従事者が多数である。


○ 実務者が介護福祉士資格取得に至るプロセスの検討にあたっては、600時間課程、介護職員基礎研修、ホームヘルパー2級研修等との関係を見直し、従事者が働きながら段階的にステップアップができる研修受講が可能となるよう、研修体系を再編することが必要。
その際、新しい研修体系の中においても、現行のホームヘルパー2級相当の介護職員の導入的な研修は維持すべき。


○ その体系の再編にあたっては、各段階の介護職員の役割、求められる能力、キャリア等との関係を明確にし、段階的な技能形成とキャリアラダーの構築を図ることが必要。


○ 介護福祉士に至るまでの教育の在り方については、600時間程度の研修が必要という意見と、600時間課程は現実的ではないとする意見があるが、介護福祉士取得段階の到達目標としては、利用者が望む質の高いサービスが提供できるよう、専門性の向上、根拠に基づく介護の計画的な実施、医療職等との連携、未経験者等への指導を行うことができることとすべき。


○ さらに、現在、介護職員のたんの吸引等の医療的ケア実施にかかる検討が行われており、このことは介護福祉士の教育内容とも密接にかかわることから、その議論を踏まえつつ、介護福祉士の実務経験ルートの教育内容の在り方についても見直しを検討すべき。


詳細は、以下をご参照ください。

厚生労働省:「今後の介護人材養成に関する検討会 中間まとめ」



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