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1日10時間勤務の労働契約を結ぶことは可能でしょうか

たとえば飲食店で、営業時間が11時間あり、間に休憩が1時間あるとします。勤務時間は10時間となります。当然、従業員に対して2時間分の時間外手当を支払うとしても勤務時間は10時間となってしまいます。

さて、毎日10時間勤務を余儀なくされるとして、入社のときに1日10時間勤務の労働契約を結ぶことは可能でしょうか。

結論からいうと、1日8時間を超える労働契約を結ぶことはできません。

「使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない」(労働基準法第32条2項)とされ、 「この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において、無効となつた部分は、この法律で定める 基準による」(同法13条)と規定されています。

したがって、たとえ1日10時間の労働契約を結んでいても、2時間の超過部分は無効となるため、8時間の労働契約を結んだことになります。

そうはいっても、どうしても1日10時間働かせたいときは、どうしたらいいのでしょう?

それには、

1.就業規則(労働者10人未満なら労働契約書でも可)に1日8時間を超える時間外労働を命じる定めを置き、

さらに

2.労働者の過半数を代表する労働組合(ない場合は過半数代表者)との間で時間外労働協定を結んで、所轄の労働基準監督署に届出るしかありません。


ちなみに、平成22年7月2日に東京地裁で下された「阪急トラベルサポート(第2)事件の判決でも、1日11時間の労働契約は無効とされています。

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