遺言は貸金庫に入れてはいけない
こんにちは。
初めて遺言を書いたのは29歳。
行政書士の中道です。
遺言を書く人は、
自分の亡くなったあとのことも
きちんと考えている人です。
で、せっかく書いたから
無くしてはいけない。
大事に保管しよう思うのは
ごく自然なことです。
特に手書きの自筆証書遺言は
1通しかありませんので
無くしたら意味がありませんから。
そこで、
「銀行の貸金庫に入れた方がいいのですか」
という質問を良く受けます。
答えは
「絶対に貸金庫だけにはいれないでください」
ということです。
なぜなら貸金庫を使う権利も
遺言者のもの。
亡くなったら相続人全員の合意がないと
開きません。
それを回避するために
遺言に「遺言執行者」が書いてあって、
その執行者なら開ける権限が
あるのですが、
肝心の遺言が貸金庫の中では
誰が執行者なのか
わかりません。
ですから、結局遺言を
使うこともできません。
無くさないためには
方法は3つ。
家の金庫など
紛失しないところに保管する。
信頼できる専門家に預けておく。
紛失しても再発行可能、何通も作れる
公正証書遺言にする。
せっかく書いた遺言を
無駄にしないためにも
気をつけていただきたい
ことです。