誤解されている成年後見② 親戚が報酬を後見人に払う?
認知症が進み、自分で契約や財産管理ができない。
親戚も後見人なれる状況ではない。
だから専門家にお願いしたい。
でも、
「親戚の私たちが毎月後見人に払うんでしょ」
「だったら嫌。後見人の手続きはしない!」
というようなことを思われている方が多くいます。
ですが、これも完全に誤解です。
前回の記事に書きました通り
後見人の報酬は
家庭裁判所が決めます。
その金額は、ご本人の生活に支障がない範囲の
ものです。
そして、その報酬額は
ご本人の財産から支払われます。
たとえ、その金額が少額であったとしても
ご家族や、ご親戚からいただくことは
ありません。
ご親戚自ら望んで御礼などをすることは
ありうるかもしれませんが、
少なくとも後見人や家庭裁判所の方から
親戚に報酬などを強制的に請求するようなことは
一切ありません。
かかるとすれば、後見人の申し立て手続きの
サポートを専門家に依頼した場合の手続き費用と実費だけです。
後見人が就いた以降の
お金の負担の心配は
親戚の方には不要なのです。
行政書士 中道 基樹