こんにちは、野田泰永税理士事務所です。
「売れる小売店」にする秘訣 として、下記のことをお伝えしました。
その1 大多数を占める衝動買いをいかに誘発させるか、が大事
その2 店舗は、ファザード・店頭・店央・店奥とそれぞれ機能を有している
その3 顧客動線は2つに大別され、戦略的な動線つくりが大事
今回その4では 商売≒心理合戦 です。
良く聞く「お客様目線で考える」という言葉があります。
もう耳にタコが出来るほど聞いているこの言葉、実践されていれば商品は売れるはず。
では、小売店で商品が売れる理由は何でしょう?
商品力が高いことでしょうか?価格が他店に比べて安いことでしょうか?
これはお客様の「この買い物は損ではない」という目的を満たすだけです。
小売店において、商品力・低価格のみでは差別化は難しいはずです。
その1ではお客様は買い物をしに来ていない、とお伝えいたしました。
お客様は買い物が好きではないのでしょうか?
顧客対象となる社会人は、労働により金銭という対価を得ます。
労働は長い時間を掛けて行うものであり、本質的に集団的な営みです。
人によっては、「労働による対価」は「苦役の対価」でもあるのです。
一方、買い物は目の前にある商品を手にするまでのタイムラグはなく、
かつあくまで個人的な行動です。
神戸女子学院教授の内田樹氏も、消費行動の特徴として
「無時間性と徹底的な個人性」を挙げています。
だから、買い物は快楽なのです。お客様は買い物をしたがっているはずです。
「お客様は買い物をしに来ていない」というのは、「なんかいい物」がないかなぁ・・・
と見に来ただけという意味です。ここでお客様がすぐに帰ってしまうような
店内ではもったいない。その2・その3でお伝えした「なんかいい物」がありそうな
動線つくり・仕掛けつくりに尽力してください。
例えば、お花屋さんで「チューリップ 1本100円」というオーソドックスな値札。
このままでは、お客様の目線は素通りです。どう工夫しますか?目的は衝動買い誘発です。
これが「今年入荷最後のチューリップ」と手書きPOPを付けるだけで、
お客様は(ここで買わなかったら、来年までチューリップは見れないのね・・・)と
心に響くかもしれません。
その足を止めたお客様に、小さな一輪挿しを手にしたスタッフがチューリップ2本を
手に取り、「こんな感じでテーブルに飾るのが人気なんですよ」と一言。
(パパ・ママの分とチビちゃんの分で3本だとどんな感じかしら?)といった
お客様の想像力をかき立てて下さい。
これでチューリップが売れれば、衝動買い成立。一輪挿しまで売れれば大成功です。
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