倒産原因で見えるもの
こんにちは、野田泰永税理士事務所です。
わたくしの事務所からお客様にお届けしている事務所通信。
5月号・6月号では、内部統制や日本版SOX法についてお伝えしました。
そこでも横領などが中小企業の致命傷になることを取り上げました。
今日の日経金融新聞には、こんな記事が・・・
(2007.5.17 日経金融新聞 一部抜粋)
帝国データバンクによると、2006年度に粉飾決算などコンプライアンス(法令順守)違反が
原因で倒産した企業は102社と、前年度に比べて37.8%増加した。
取引先の金融機関が決算内容の精査を求めたり、監査法人の姿勢が厳しくなったのも
一因とみられる。・・・
コンプラ違反の種類別では、粉飾決算と資金横領がともに17件と最も多く、
産地偽証など偽装営業が15件、談合が13件と続いた。 ・・・
粉飾決算は、「2期連続赤字だと銀行から融資が止まるから、どうにかしよう」として
ありもしない棚卸資産を計上したり、翌期の売上を前倒しするもの。
粉飾決算は麻薬に近いものがあります。一度の粉飾が毎年の粉飾となり、
企業の経営体質が弱り、最後は倒れるまで粉飾し続けることが多いです。
信用保証協会の100%保証が担保されなくなる時代です。
金融機関は、今まで以上に融資先の経営内容を把握しようとします。
何年間かは粉飾を承知の上で融資は実行されますが、粉飾常習の法人に対しては
金融機関は突然ソッポを向きます。突然ですよ、ホントに・・・
粉飾は「来年度に取り戻せることが確実である場合のみ」の1度限りにして下さい!