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相続の記事一覧

相続手続きの手順:相続センター埼玉・八潮・草加・越谷・三郷

おもな相続手続きをまとめてみました。

●死亡届

どのようなとき ⇒ 死亡したとき
誰が ⇒ 遺族など
いつまで ⇒ 死亡の事実を知ったときから7日以内
どこへ ⇒ 被相続人の死亡地の市区町村役場
必要書類 ⇒ 死亡診断書または死体検案書
そのほか ⇒ 戸籍法第86条以下の規定にもとづく

●遺言書の検認
どのようなとき ⇒ 遺言書が出てきた場合
誰が ⇒ 遺言書の発見者または預託を受けた者
いつまで ⇒ 相続後できるだけ早く
どこへ ⇒ 被相続人の住所地を所轄する家庭裁判所
必要書類 ⇒ 遺言書原本・遺言者および相続人全員の戸籍謄本
そのほか ⇒ ・封印された遺言書の開封は家庭裁判所で行う
       ・公正証書遺言の場合、検認は必要ない

●相続の放棄
どのようなとき ⇒ 相続する財産のうち明らかに債務のほうか多い場合
誰が ⇒ 相続人
いつまで ⇒ 相続の開始を知ったときから3ヵ月以内
どこへ ⇒ 被相続人の住所地を所轄する家庭裁判所
必要書類 ⇒ 相続放棄申述書(所定の用紙)・申述人および被相続人の戸籍謄本 
そのほか ⇒ ・後から取消ができないので慎重に決定する
       ・形見分けなどを受けると認められない

●相続の限定承認
どのようなとき ⇒ 相続する財産のうち債務がどのくらいあるのかわからないとき
誰が ⇒ 相続人
いつまで ⇒ 相続の開始を知ったときから3ヵ月以内
どこへ ⇒ 被相続人の住所地を所轄する家庭裁判所
必要書類 ⇒ 限定承認審判申立書(所定の用紙)・財産目録・被相続人、相続人全員の戸籍謄本
そのほか ⇒ 相続人全員の総意が必要

●所得税の準確定申告
どのようなとき ⇒ 被相続人が確定申告をしていた場合など
誰が ⇒ 相続人
いつまで ⇒ 相続開始の翌日から4ヶ月以内
どこへ ⇒ 被相続人の住所地を所轄する税務署
必要書類 ⇒ 所得税の確定申告書(所定の用紙)
そのほか ⇒ 確定申告の方法などについては通常の場合と同じ

●遺産分割協議書の作成
どのようなとき ⇒ 遺産分割が完了したら
誰が ⇒ 相続人
いつまで ⇒ とくに規定なし
どこへ ⇒ -
必要書類 ⇒ -
そのほか ⇒ 名義変更手続きや相続税の申告などで必要となるため必ず作成する

●財産の名義変更
どのようなとき ⇒ 遺産の分割が完了し、財産を所得したら 
誰が ⇒ 相続人
いつまで ⇒ とくに規定なし
どこへ ⇒ 金融機関や登記所など
必要書類 ⇒ 必要書類は、それぞれの財産によって異なる
そのほか ⇒ -

●相続税の申告
どのようなとき ⇒ 相続などにより所得した財産が基礎控除を超えたとき 
誰が ⇒ 相続人など(複数いる場合はまとめてできる)
いつまで ⇒ 相続開始の翌日から10ヶ月以内
どこへ ⇒ 被相続人の住所地を所轄する税務署
必要書類 ⇒ 相続税の申告書(所定の用紙)ほか、さまざまな添付書類が求められる
そのほか ⇒ 延納や物納を希望する場合には、申告書の提出と合わせて行う
次回は遺言書について説明します

詳細はこちら→相続センター埼玉
事務局 埼玉県八潮市八潮7丁目1-13
公認会計士 税理士 ロイヤルタックス税理士法人 福野会計事務所

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遺産分割方法は5種類・相続センター埼玉・八潮・草加・越谷

遺産分割はいつまでにしなければいけない、という規定は民法上特にありませんが、遺産の分割が済んでいないと、配偶者の軽減措置が受けられないなど、税法上の不利益を被ることがありますので、分割は早めに済ませましょう。
遺産分割の方法としては、以下のような方法があります。

●現物分割
相続ではもっとも一般的に行われている方法です。
相続する財産のうち、「家は長男に」「自動車は次男に」「死亡退職金は長女に」という具合に、1つ1つの財産についてその取得者を決めていく方法です。

相続人それぞれの希望や思惑がからんでくるので、意見を調整する上で長引くことがあります。

遺言で指定する、あるいは現物を調整するための現金資金を用意しておくなどすれば比較的スムーズに進みます。

●代償分割
相続財産が分割に適さない不動産や自社株などの場合、相続人の1人がその不動産などを自分の相続分を超えて相続します。
そして超過分については、その相続人の財産の中から金銭で支払う方法です。

例えば、兄弟2人で合計1億円(不動産:9000万円 + 預金:1000万円)の財産を相続するとします。
兄弟の相続分は半分ずつ、5000万円です。

この場合、不動産を処分できないので、いったん兄が9000万円の不動産を取得し、差額の4000万円を弟に現金で支払うようにすれば帳尻が合います。

相続人の中に、代償分割できるだけの金融資産がある者かどうかなどがポイントとなります。

●代物分割
代償分割とよく似ていますが、相続分を超えていったん相続財産を取得した者が自分の財産の中から、株式や不動産、債券などの現物をほかの相続人に譲渡することで帳尻を合わせる方法です。

●換価分割
相続財産をすべて売却するなどして、現金に換え分割する方法です。
法定相続分どおり分割したいという場合などに、一般的に使われます。

●共有分割
不動産などのように、相続財産が分けにくいものである場合、相続人の共有というかたちで相続する方法です。

手軽ですが後々処分が持ち上がったときにトラブルになることもあります。

これら5つの方法のうち、代物方法および換価分割などについては、譲渡した資産の譲渡益は、所得税の課税対象となります。

専門家のアドバイスも参考に、トータルのコストを考え、ベストな方法を選択するようにしてください。

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相続申告の準備:相続センター埼玉・税理士・会計事務所

四十九日がすめば、ほっとしたいところですが、手続きはまだ残っています。

相続税の申告・納付は10ヶ月以内と定められています。
遺産の分割、故人の確定申告、相続登記など、大きな手続きが控えていますので、1つずつ順を追って間違いのないように進めてください。

●相続放棄、限定承認の手続きを行う

相続放棄や限定承認は、原則として相続開始があったことを知ったときから3ヵ月以内に行わねばなりません。

●故人の準確定申告を行う

所得税の確定申告が必要な場合には、相続人は原則として相続の開始があったことを知った日から4ヶ月以内に行わなければなりません。

また住民税、固定資産税などについても未納のものがあれば、納付をすませておきます。

●遺産分割協議書を作成する

遺言でとくに指定がない場合などは、遺産をどう分けるかを話し合う必要があります。
話合いがまとまれば、遺産分割協議書を作成します。

遺産の分配、形見分け、名義変更をする

遺産分割協議書がまとまったら、協議書にしたがって遺産を各相続人などに分配し、それぞれの財産を承継人名義に変更(不動産の相続登記や預金通帳の名義変更など)します。

●相続税の申告・納付する

相続税を納める必要がある場合には、その申告と納付の準備をします。

なお、相続税の申告は、税理士が行ないます。お近くの会計事務所へご相談ください。

納税資金として、不動産などの売却を考えている場合は、早めに売却の手配をとるようにしてください。


次回は主な相続手続きのアウトラインを説明します。

 

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四十九日までに行う相続手続き・相続センター埼玉・八潮・草加・越谷

ひき続き相続手続きの、四十九日までに行うこと を説明します。

●遺言書があるかどうかを確認する

遺産の分割が終わってから遺言書が出てくると、手続き全体がやり直しになってしまいます。

遺言書があるかどうか、十分に調査しましょう。

遺言書が出てきたら、公正証書遺言書を除き、家庭裁判所で開封、検認の手続きをとるようにしましょう。

また、遺言執行者が指定されている場合には、すみやかに執行者に連絡をとりましょう。

●遺産の額を確認する

遺産の額がどのくらいか、負債はどのくらいあるかを調べます。

限定承認する場合には、財産目録の作成が求められます。
財産目録は財産、負債を分けて作成しておきます。

●親族会議を開く

相続人が集まり、今後のことについて話し合います。
遺言書があるときは、相続人全員に遺言書を見せなければなりません。

また限定承認をする場合には、相続人全員の意思で行う必要がありますので、ここで確認をしておきましょう。

相続人の中に幼児がいる場合などは、その扶養をどうするかなども決定します。

●四十九日の法要を行う

手続きはまだまだ続きます。残りは次回にまわします。

 

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相続手続きの流れ・相続センター埼玉・八潮・草加・越谷・三郷・吉川

人が亡くなったとき相続手続きはどのように進められるかご存知ですか?

遺族にしてみれば悲しみで手続きどころではないでしょうが、手続きの中には法律で期限が定められているものもあります。

また、前の手続きが完了しないと次の手続きに移れないといったケースもあります。

いざという時にあわてないためにも、まず全体の流れをつかんでおきましょう。

■はじめの1週間ですること

●死亡診断書を作成してもらう
入院中に死亡した場合:病院が死亡診断書を作成
事故死の場合:検死にあたった医師が死体検案書を作成

これらは戸籍法上の死亡届の添付書類としても重要です。

●通夜・葬儀の手配をする
 1.通夜の前に喪主を決める
 2.世話役代表と世話役を決める
 3.葬儀の形式などを決め、葬儀会社に連絡をする
 4.葬儀をとどこおりなくすませる

具体的な葬儀などの手配については、葬儀会社に依頼することになります。
同時に親戚や故人と親しかった友人、故人の会社関係などにも連絡をとるようにしてください。

●預金を封鎖、クレジットカードの使用停止する
故人が生前取引をしていた金融機関に、すみやかに故人が死亡した旨を連絡し、預金の封鎖を依頼します。

●公共料金の連絡をする
預金口座が封鎖された場合、その口座から公共料金の自動引き落としができなくなります。
各機関への連絡を忘れないよう、注意しましょう。

●死亡届を市区町村役場に届ける
死亡診断書または死体検案書を添付し、死亡届を故人が死亡した所の市区町村役場に届けます。

この届出がなければ火葬や埋葬許可が出ません。
なお、届出期間は死亡の事実を知ったときから7日以内(海外の死亡の場合は3ヵ月以内)となっています。


次回は四十九日までに行うことを説明します。

 

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秘密証書遺言書作成の手順:相続センター埼玉・八潮・草加・越谷

■秘密証書遺言の手順
秘密証書遺言書の作成の流れはこのようになります。

1.自分で遺言書を作成し署名・押印する。
  文書はワープロやタイプ、代筆でも可

2.封筒に入れて遺言書の押印と同じ印で封印する

3.証人となってくれる人を2名以上決める

4.証人といっしょに公証人役場に行く

5.公証人に遺言書を渡し、自分の遺言書であること、書いた者の氏名、
住所を告げる

6.公証人は年月日と遺言書の申述を封紙に記載する

7.遺言者、証人、公証人がそれぞれ署名・押印する

8.完成

9.遺言書は遺言者自身が保管する


■遺言書を変更したいとき

1度作った遺言書を撤回したいというときには、破棄するという方法も
ありますが、公正証書遺言の場合には原本が残っているため、破棄することで
その内容を無効にすることはできません。

確実なのは、以下のいずれかの方法によって、無効にできます。
 1.取消しの手続きをする
 2.前の遺言書と矛盾する内容のものを作成する
 3.新しい遺言書で前の遺言を取りやめる内容を記載する

なお、2回目の遺言を撤回する遺言をしても最初の遺言が復活するということは原則ありえません。

次回は相続手続きをスムーズに進めるために、全体の流れを説明します。

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秘密証書遺言書はどのように作るの?相談は・相続センター埼玉

■内容を秘密にしたまま公証してもらう

秘密証書遺言は、自筆証書遺言と公正証書遺言の中間のような方式です。

遺言書の作成は自分でし、封印をしたものを公証してもらう方法ですので、公正証書遺言のように、遺言の中身が証人や公証人に知られることなく、秘密を保つことができます。

また、2名の証人の立会いが必要となるため、遺言の存在自体を周囲に対し
明確にできるというメリットがあります。

ただ、遺言自体は公証人の関与なしで作成されるので、法的な不備で遺言が無効になるという自筆証書遺言同様のリスクはあります。

秘密証書遺言書は、ワープロやタイプ、代筆による遺言作成が認められるなどの点で自筆証書遺言と異なり、また、公証人の付記による署名省略の方法が認められていないなどの点で公正証書遺言と異なります。


■作成の手順

まず、遺言者が遺言書に署名・押印し、遺言書を封入した後、遺言書への押印で用いたのと同じ印で封印します。

次に、その封書を公証人と2名の証人の前に提出し、それが自分の遺言書である旨、ならびにその筆者の氏名・住所を申述します。

最後に、公証人が年月日と遺言者の申述を封紙に記載し、遺言者、証人、公証人がそれぞれ署名・押印すれば完了です。


次回は秘密証書遺言書作成の流れと変更について説明します。

なお、このような遺言書の作成に関する相談は、下記の相続センター埼玉へ、お気軽にご相談ください。

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公正証書遺言の手順と手数料;相続センター埼玉・八潮・草加・越谷

■公正証書遺言の手順

1.証人となってくれる人を2名以上決める

2.証人と一緒に公証人役場に行く

3.遺言者が公証人の前で遺言したい内容を口頭で述べる

4.公証人が遺言の内容を筆記

5.筆記した遺言を公証人が遺言者および証人の前で読み上げる

6.内容に間違いがないかを確認し、遺言者、証人それぞれが署名・押印する

7.公証人が法律にしたがって作成したものであることを記し、署名・押印する

8.完成

9.原本は公証人役場に保管され、遺言者本人には、正本が渡される。

■公証人手数料

●証書の作成
目的の価額が100万円までの場合、5,000円
      200万円までの場合、7,000円
      500万円までの場合、1万1,000円
      1,000万円までの場合、1万7,000円
      3,000万円までの場合、2万3,000円
      5,000万円までの場合、2万9,000円
        1億円までの場合、4万3,000円
        3億円までの場合、1万3,000円を加算※
        10億円までの場合、1万1,000円を加算※
       10億円を超える場合、  8,000円を加算※
※超過額5,000万円までごとに

●正本または謄本
1枚につき250円

●通信手数料
・目的の価額が1億円までの場合、1万1,000円を加算
     
・遺言の取消 
1万1,000円
目的の価額の手数料が1万1,000円を下回るときにはその額

・秘密証書遺言
1万1,000円

●役場外執務
・日当 2万円
4時間以内1万円

・交通費 実費額

・病床執務手数料 各執務手数料の2分の1を加算

次回は秘密証書遺言書について紹介します。


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公正証書遺言書の作成;相続センター埼玉・八潮・草加・越谷・三郷・足立

■作成の手順
遺言作成時に注意しなければならない細かな点については、ここではあえて省略します。

 1.遺言者本人が遺言の趣旨を口述し、それを公証人が書き取る。
    ↓
 2.書き取ったものを本人と証人の前で読み上げる、または閲覧させる。
    ↓
 3.遺言者と証人がその内容を確認した後、遺言者、証人それぞれが署名・押印する。
    ↓
 4.公証人が遺言書が法律のとおりに作成された旨を記し、署名・押印する
 
平成11年の民法改正により、口がきけない者も一定の方式により公正証書遺言ができるようになりました。

作成された遺言書は正本を遺言書本人が、原本を公証人役場がそれぞれ保管します。

公証人法では、原則、公証人は公証人役場で職務を行うとされていますが、
遺言については、病気などで公証人役場に出かけられないような事情があれば、
公証人のほうから出張してもらうことも特別に認められています。


■公証人に支払う費用
財産の額によって異なっています。
財産1億年の場合には、証書作成代4万3,000円、遺言手数料1万1,000円、合計5万4,000円程度の
費用がかかることになります。

 

■公正証書遺言作成に必要なもの
・遺言者の実印
市区町村役場に登録しているもの

・遺言者の印鑑証明書
最近6ヶ月以内に発行されたもの

・戸籍謄本または抄本、住民票など
遺言者と受遺者との関係を証明できるもの

・不動産登記簿の謄本または抄本
不動産を特定する場合には、登記簿の記載と一致させる必要がある

・固定資産税評価証明書
物件の現状を証明するもの

次回は公正証書遺言の手順を説明します。


 

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安心安全な公正証書遺言書;相続センター埼玉・八潮・草加・越谷・足立

遺言には特別に厳格な方式が求められますが、公正証書遺言の場合には、
自筆証書遺言の場合とは異なり、遺言書そのものの作成に法律の専門家である
公証人が関与しますので、方式の不備などによって遺言書が無効になるという心配は
通常ありません。

作成後も遺言書の原本が公証人によって保管されるので、紛失や偽造・改ざんの心配も
ありません。

また、本人の意思であることも公証人により確認されているので、他の遺言方式とは異なり、
死後に遺族などが家庭裁判所の検認を受ける必要もありません。

■証人の立会いが必要

公正証書遺言の作成には、2名以上の証人の立会いが必要になります。

この場合、遺言の証人には誰でも良いわけではなく、法律上一定の制限があります。

以下にあてはまる人が証人になった場合には、遺言書自体が無効になるので注意してください。
 1.未成年者
 2.推定相続人、受遺者およびその配偶者ならびに直系血族
 3.公証人の配偶者、4親等内の親族、書記、雇い人

証人の口から遺言の内容がもれることも考えられますので、
証人には弁護士や司法書士など、信頼できる人を選ぶようにしましょう。

次回は作成の手順を説明します。


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遺言書を書いてみよう;相続センター埼玉・八潮・草加・越谷・三郷・足立

自筆証書遺言は自分で書いて、自分で管理する方式です(民法968条)。

公正証書遺言や秘密証書遺言のように公証人の関与や証人立会いなどの
手続きはなく、もっとも手軽に作成できるのが自筆証書遺言です。

自分で作成するので、法律の定める方式通りか、相続人の遺留分を侵害して
いないか、遺言自体を無効とするような内容が含まれていないかなどは
自分で確認しておかなければなりません。


<作成のルール>

①自分の手で書く

自筆遺言書では、全文を自分の手で書くことが必須です。
ワープロや点字器などは使用できません。代筆も無効です。
また、障害などのために誰かに手を添えてもらったものも無効になります。

文字が書けない場合は、公正証書遺言や秘密証書遺言を利用することになります。


②年月日を入れる

複数の遺言書が存在する場合は、後に書かれたもの、最新のものが有効とされます。

また、遺言書作成時点で遺言者に遺言作成能力があったか、どんな状況で作成されたのかなどが後で問題になることもあります。

このようなことから、一般に年月日の記載がないものは無効とされ、とくに自筆証書遺言では年月日についても自署が求められます。

「○○年○月吉日」などの記載も無効の扱いとなります。


③署名・押印を忘れない

書き終えたら署名をし、押印します。
押印は認印や拇印も有効ですが、実印が望ましいです。

署名は姓または名だけでも遺言者本人が特定できれば有効ですが、通常は略さずに自署します。


④用紙や筆記具は自由

紙や筆記具はとくに規定がありません。

B5やA4などの用紙で耐久性にすぐれたものを選ぶようにし、ボールペンやペン、筆などで書くようにしてください。


⑤書き方は自由

遺言書は縦書きでも横書きでもかまいません。

通常は「遺言書○○○は、この遺言書により次のとおり遺言する。」とはじめに明記し、具体的な内容は複数の項目に及ぶときは頭に1、2、3と数字を付けて箇条書きにするのが一般的です。


⑥封筒に入れ封印する

自筆証書遺言では、封筒に入れる決まりはありませんが、通常は封入し署名・押印で用いたものと同じ印鑑で封印します。

表書きに「遺言書」と明記し、裏には年月日と署名を入れましょう。

また、封印された遺言書を無断で開封した場合には過料が課されます。

遺族がついうっかり開封しないよう「開封せずこのまま家庭裁判所に提出すること」といった1文を付記します。


⑦訂正の仕方には約束がある

自筆証書遺言の訂正には、特別の方法が定められており、これに基づかない変更は無効とされます。

訂正する場合は、変更箇所を明らかにするため、遺言書の最後や欄外に「本遺言○行目中「○○」の2文字を加筆」、
あるいは「本遺言○行目中「○○」の2文字を削除し「○○○」の3字を加筆」などの1文を書いて署名し、訂正箇所に訂正印を押します。
次回は公正証書遺言書について説明します。


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遺言書の方式が厳格なのは;相続センター埼玉・八潮・草加・越谷・足立

遺言の方式は厳格

遺言の効力が発生するときには、当然、遺言者は死亡しています。
遺族が本人に遺言書の意味を確認したり、本人が遺言の解釈や執行について言うことはできません。

法律は、遺言のこのような点を踏まえて、遺言者の意思ができるだけ間違いなく伝わるようにするために数々の工夫をこらしています。

民法が遺言の方式について厳格な条件を定めているのも、そのためでもあるといわれています。

方式に不備があればせっかく作成しても無効となり、遺言者の意思が実現されないことになります。

こうしたことから、遺言は難しい、ややこしいというイメージがありますが、遺言にはさまざまなメリットがあります。

こうした背景から遺言はむずかしいというイメージがあり、わが国での遺言制度利用の低さにもつながっているとも考えられますが、遺言にはさまざまなメリットがあります。

制度の趣旨を1つ1つ理解していけば、用件を満たす遺言を作成することはさほどむずかしくありません。

過剰に慎重になることなく、遺言制度のメリットを積極的に活かしていきたいものですね。

次回は作成のルールについて説明します。


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遺言書の内容の制限;相続センター埼玉・八潮・草加・越谷・三郷・足立

■記載すれば効力のあるもの

法的には、遺言は「法定事項に限りなすことができる行為」とされ、それらの法定事項を一般に遺言事項と呼んでいます。

遺言事項は、分類すると以下の3種類に分けられます。

 1.相続に関すること・・・・相続分や財産分割の方法の指定、特別受益者の持戻し免除、相続人の廃除や廃除の取消し、遺言執行者の指定および指定の委託など

 2.財産処分に関すること・・・遺贈や寄附行為、信託の設定など

 3.身分に関すること・・・認知、後見人や後見監督人の指定など


■記載しても効力がないもの

遺言に法定事項以外のことを記載した場合、それが遺言自体を無効にする内容でない限り、どのようなことを書いても自由ですが、その内容が遺言として法的な効力を持つわけではないという点で、上記の法定事項とは法定的に異なります。

例えば、遺言書に
 ・葬式はださないでほしい
 ・臓器を提供したい
という希望を書こうとしている方もいらっしゃるかもしれませんが、
現行の法律がそうような事項を遺言事項とはしていないので、
少なくとも法的には遺言の意思に任されているということになります。

■遺言事項

・相続分の指定および指定の委託(民法902条)

内容:法定相続分とは異なる相続を希望する場合、それぞれの相続人の相続分を具体的に指定することができる

・遺産分割方法の指定、および指定の委託(同法908条)

内容:それぞれの財産を誰に相続させるかといった指定ができる

・遺産分割の一定期間禁止(同法908条)

内容:株式や不動産、事業資産など、相続開始から5年以内であれば遺産の分割を禁止できる

・相続人の廃除および廃除の取消(同法893~894条)

内容:相続人を廃除する指定ができる。また廃除を取り消したいという場合にはその取消ができる

・特別受益分の持戻しの免除(同法 903条3項)

内容:生前に行った贈与(特別受益分)は相続分から調整されることになるが、遺言によってそれを免除することができる

・相続人相互の担保責任の指定(同法914条)

内容:遺産の分割後にその財産に欠点があって損害を受けた場合、相続人同士は互いの相続分に応じて補償し合うことが義務づけられているが、遺言でその義務を軽減したり加重することができる

・祭祀継承者の指定

内容:生前でも指定できるが、先祖の墓や仏壇などの継承者を指定できる

・遺言執行者の指定および指定の委託(同法1006条)

内容:遺言の内容を誰に実行してもらうかを指定することができる。
信頼のおける人を指定できる

・遺贈(同法964条)

内容:内縁関係にある者や特別に後見してくれたものなど相続人以外の人にも財産を贈与することができる。
その割合を指定する場合(包括遺贈)と具体的に財産を特定する場合(特定遺贈)とがある

・寄附行為(同法41条2項)

内容:財団法人を設立するために財産を提供するなどの意思表示

・信託の設定(信託法2条)

内容:信託銀行などに財産を信託し、管理・運用してもらうなどの意思表示を指定することができる

・後見人や後見監督人の指定(民法839条、848条)

内容:未成年者がおり、その親権者がいないという場合には、後見人や後見監督人を指定することができる

・認知(民法781条2項)

生前でもできるが、婚姻外子(胎児も含む)がいる場合は、その認知を遺言によってすることができる。
認知することで相続人となることができる。

・遺贈に関する遺留分減殺方法の指定(同法1034条ただし書き)

遺留分が侵害された場合、遺贈はすべて一律に贈与より前に遺贈額に按分して減殺されるという民法の定めを変更することができる

次回は自筆証書遺言書の作成について説明します。


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特別方式による遺言;相続センター埼玉・八潮・草加・越谷・三郷

【危急時遺言】
■一般危急時遺言(臨終遺言)(民法976条)

どんなとき:病気やケガで死亡の危急が迫っているとき
立会い:証人3人以上
書く人:証人
方法:遺言者が口述したものを証人の1人が筆記し、本人および証人の前で読み上げ
または閲覧させる。
証人全員が署名、押印する。
その他:遺言の日から20日以内に家庭裁判所の確認を受ける

■難船危急時遺言(船舶遭難者遺言)(民法979条)

どんなとき:船や飛行機が遭難して死亡の危急が迫っているとき
立会い:証人2名以上
書く人:証人
方法(必要な方式):遺言者が口述したものを証人の1人が筆記する。
証人全員が署名する※
その他:遅滞なく家庭裁判所の確認を受ける

【隔絶地遺言】
■一般隔絶地遺言(伝染病隔絶者遺言)(民法977条)

どんなとき:伝染病で隔絶されているとき
立会い:警察官1名および証人1名以上
書く人:誰でもよい
方法(必要な方式):遺言者本人が作成し、本人、筆記者がいる場合には筆記者、警察官、
証人全員が署名・押印する。※
その他:家庭裁判所の確認は不要

■船舶隔絶地遺言(在船者遺言)(民法978条)

どんなとき:船舶の中にいて一般の人と連絡がとれないとき
立会い:船長または事務員1名および証人2名以上
書く人:誰でもよい
方法(必要な方式):遺言者本人が作成し、本人、筆記者がいる場合には
筆記者、証人全員が署名・押印する※
その他:家庭裁判所の確認は不要

※署名または押し印できない者があるとき、立会人または証人がその事由を付記した場合には
署名や押印がなくても有効(民法981条)


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普通方式による遺言書;相続センター埼玉・八潮・草加・越谷・三郷

普通方式による遺言の特徴

証人の数:必要なし
書く者:本人
方法:遺言者自らの手で遺言の全文と日付を書き、書名・押印をする

 <メリット>
 証人を依頼したり、公証人の手を煩わすことなく作成できる。
 遺言の存在そのものを秘密にしておける。
 費用がかからない。

 <デメリット>
 遺言が発見されなかったり、偽造されるおそれがある。
 家庭裁判所の検認が必要。

■公正証書遺言(民法969条)

証人の数:2名以上
書く者:公証人
方法:遺言者の口述を公証人が筆記し、その内容を遺言者、証人の前で読み上げ全員で
署名・押印する。
なお、口がきけない者は手話通訳者の通訳か自書

 <メリット>
 公証人が作成するため、法律上の不備がない。
 証拠力が高く、死後裁判所の検認は不要。公証人役場に原本が保管されるので偽造、隠匿などの
 心配もない

 <デメリット>
 作成手続きが煩雑で、遺言の存在と内容が秘密にできないおそれがある。
 費用もかかる。

■秘密証書遺言(民法970条)

証人の数:2名以上
書く者:代筆も可
方法:遺言者が遺言書を作成、封印し、自分の遺言である旨を証人立会いのもと公証人に申述する。
なお、口がきけない者は手話通訳による申述か封紙に自書

 <メリット>
 遺言の存在を明確にしつつ、その内容の秘密を保ってる。
 遺言の存在が公証されているので、偽造、隠匿の心配がない。
 遺言自体はワープロや代筆でもかまわない。

 <デメリット>
 作成手続きが煩雑で、費用もかかる。
 家庭裁判所の検認が必要。
 署名は自署が要件

次回は「特別方式による遺言の特徴」についてご説明します


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