前回からの続きです・・・

土地の取得時効
所有権は時効によって消滅しませんが、他人が所有権を取得時効によって取得してしまうと、その裏返しとしてそれまでの所有者の所有権は失われてしまいます。
この取得時効が成立するための要件は、所有の意思をもって平穏かつ公然と占有を20年間継続することですが、所有権があると信じたことが善意無過失である場合、10年間で所有権を取得するものと定められています。
このため、塀の建築が敷地所有者の制止を無視して強引に行われたなどの事情もなく平穏公然と行われた場合は、塀の位置までが自分の土地であると無過失で信じた者は、そのような状態が10年間継続することによって、その所有権を取得することができます。
また、善意無過失でないとしても、20年間そのような状態が続けば同様です。

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