道路の問題(9)
前回に続き、生活におけるちょっとした疑問点についてQ&A形式で皆様にお届けします。
前回からの続きです
道路位置指定と通行権
道路位置指定がなされると、道路としての通行を確保するために、道路内には建築物または擁壁などを建築することはできません。その結果、道路位置指定を受けた道路であれば、何人も通行できますが、それは道路位置指定の反射的利益にすぎず、通行権が認められるわけではないとされています。
しかし、道路位置指定を受けた道路以外に道路が無いなど、近隣住民にとって当該道路を通行することが日常生活上不可欠の利益である場合は、道路の敷地所有者が近隣住民の通行利益を上回る著しい損害を被るなどの特段の事情が無い限り、近隣住民は人格的権利として通行権を有するというのが判例です。つまり、このような場合は、道路敷地所有者は通行の禁止などを制限するについて、正当な利益を有さず、私法上の通行受忍義務を負うわけです。
次回に続きです
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