田邉康雄のリスクマネジメント―ISO31000―JTTAS(4)
前欄においてISO31000適合評価は、無料であってこそその目的が達成されると述べました。この欄で、無料評価が必要である理由をさらに続けます。
―― 一般論ですが、依存心が無くなれば「自分でやらねば」という意気込みが沸いてきます。この意気込みこそが何事においても推進の原動力です。
―― ISO31000内部監査も自分でやります。即ち自分で工夫してやります。決して強制された方法ではありません。有料のISO認証/登録においては、「内部監査は強制されている」と、ある意味では被害者意識があるので、やる気が無くて被評価側(企業)の内部監査が形骸化しています。
―― 内部監査が形骸化しては、どんなマネジメントシステムも初期の成果を上げることはできません。しかし多くのマネジメントシステム運用企業は、この内部監査が形骸化しています。このような形骸化が、せっかくの(期待の大きい)ISO31000にも起きてしまうことを懸念しています。