福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(3)
本日(2011年3月14日、午前11時1分)三号機において、昨日の1号機と同様な爆発が起こったと報道されました。不幸にして枝野官房長官が昨日予告しておられた事態が現実のものになりました。
―― 事前に予告された枝野官房長官は、高く評価できます。しかし私は、予告したにも拘わらずこれを防止できなかった現場の指揮者は何をしていたのだろうかと訝しく思っています。もちろんその予告は、現場の指揮者から上がってきた予告であると思いますが。
「なぜ排気できなかったか?」
と、いう疑問です。
―― 大きな建屋内に「爆鳴気」が大量に蓄積されている状態を放置しておけば、静電気によって引火大爆発が発生することは常識です。しかも本日の湿度は、東京で30%であり、静電気を帯び易い「低湿度ゾーン」に入っています。現地の湿度がどのていどだったかは知りませんが。
―― 建屋内で水素を含有する発生水蒸気を凝縮させ、かつ、排気設備が建屋内に設置されていなかったとするならば、これは現場指揮者の問題ではなくて「設計ミス」と言わざるを得ません。なぜなら前々ブログで書いた通り、高温の金属に高温の水蒸気が接触すると水素が発生することは常識だからです。そして緊急事態の場合、高温の金属が高温の水蒸気と接触すること、そのこと自体は想定内であるからです。