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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(9)


 リスクマネジメント国際規格ISO31000に関連して、東北関東大地震(2011年3月11日午後1時46分)とそれによる津波を書いています。「地震」「津波」「原発」による3つの大きな被災がありました。ここでは「福島原発」第一原発を書いています。

「1号機」「3号機」の危機に関しては、すでに峠を越したと私は楽観的に見ています。その理由は、(繰り返しますが)建屋が破壊されたために、安心して水蒸発部の圧力を抜くことができて外部から注水がやり易くなったからです。
 一方、出力100~200kw程度のモーター付き仮設ポンプを導入したでしょう。電源は、建設現場でよく使用するディーゼル発電機を複数並べるとOKです。このような手配は、大勢の東電スタッフが手分けして津波のあった11日中には終えているでしょう。マスコミでは報道されていませんが、これが常識です。

 ―― 昨日保安員は、蒸発部の圧力が7MPaであると発表していました。運転中ならいざ知らず、止めた後でも7MPaというのはちょっと信じられませんが、一応信用しましょう。するとこの圧力に対して専用のポンプならば問題なく注水できますが、それが止まっている現在、外部から急遽調達した仮設ポンプを使用しているでしょう。
 その仮設ポンプは、7MPaの内部に押し込める吐出圧を有してはいないでしょう。プランジャーポンプか、或いは特殊なターボポンプで無いと無理ですし、それが直ちに手配できるとは思えません。圧力が下がったので吐出圧の低い「並の」仮設ポンプでも注入できるでしょう。

 ―― 因みに言うと、私は一般的に大型復水式(真空式)タービンを駆動するに必要な圧力は、およそ6~7MPaと理解しています。原子力といえども同じと思います。ですから7MPaという値は頷けます。しかし蒸発をストップしている蒸発部が7MPaとは信じていません。この圧力だと温度は250℃程度にもなってしまいますから。この当たりの詮索は置いといて、ともかく仮設ポンプでは注入できなかったでしょう。

 次ブログへつづきます。

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