福島原発危機 ― ISO31000リスクマネジメント 初動(7)
前ブログにおいて、三菱化学は、石油化学コンビナートにおける中核プラントの建設に際して自らリアクターの設計を実施したと言いました。
―― これを原子炉リアクターに譬えると、以下のようになります。
「東京電力の自社研究所が濃縮ウランペレットを開発した。発電所付属の技術部がパイロットプラントを設計建設して実証し、商業用原子力発電プラント建設のための基礎データを取得した。そのデータを用いてコンピュータを駆使して商業用原子力発電プラントのリアクターを基本設計した。この基本設計データを東芝/日立に示してリアクターそのものを詳細機械設計してもらい、提出された設計図を何度も修正して納得の行く設計図とした。この図を基にして東芝/日立はリアクターを製作した」と。
―― 実際の原子炉設計は違います。
GEの自社研究所が濃縮ウランペレットを開発しました。GEの発電所付属の技術部がパイロットプラントを設計・建設して実証し、商業用原子力発電プラント建設のための基礎データを取得しました。そのデータを用いてコンピュータを駆使して商業用原子力発電プラントのリアクターを基本設計しました。この基本設計データをGEのリアクター製作部門に示してリアクターそのものを詳細機械設計させました。提出された設計図を何度も修正して納得の行く設計図としました。この図を基にしてGEがリアクターを製作しました。
―― 現在私が普及に努めているISO31000に関連して福島原発危機を書いていますが、ISO31000はリスクマネジメントの国際規格です。そして広義リスクマネジメントの中にはクライシスマネジメントが含まれています。但しISO31000には含まれていません。
次ブログにつづきます。