福島原発危機 ― ISO31000リスクマネジメント 初動(9)
前ブログにおいて東電は、原子炉リアクターを「ブラックボックス」のままオペレーションした、単なるオペレーターに過ぎなかったといいました。
―― 初動に関して私の結論をいいます。
初動の遅れが取りざたされていますが、東電は単なるオペレーターに過ぎませんから、こんな大きな事故に対する初動の方法は、それを知らなかったのです。
知らない東電に自分達の土地で「知らないまま」にオペレーションさせてきて、絶対安全という言葉を盲目的に信じて、具体的な安全対策について追求をしてこなかった福島県にも責任の一端があります。また言葉だけの「絶対安全」を言質にとって、それで安心していた県民にも同様に一端の責任があります。
―― 福島県民にも責任の一端がある。
と、今言いました。
「何の罪もない人々を不幸に陥れる」として世間の同情の声目が福島県民に寄せられる中で、このような大胆な意見を開示することは勇気の要ることです。
しかし敢えて言います。「具体的な「安全対策」を福島県議会議員や福島県知事に求める選挙をしてこなかった福島県民にも一端の責任がある」と。
「すべてが東電の責任である」という考え方をとならば、今後の日本の発展はあり得ません。原子力に関して「賛成派」「反対派」というオールオアナッシングの選挙では、不毛の論議を呼ぶだけです。
―― 現在私が普及に努めているISO31000に関連して福島原発危機を書いていますが、ISO31000はリスクマネジメントの国際規格です。そして広義リスクマネジメントの中にはクライシスマネジメントが含まれています。但しISO31000には含まれていません。
次ブログにつづきます。