京都の命の水、琵琶湖疏水の設計者、田邉(辺)朔郎とそれを命じた正二位男爵枢密顧問官北垣国道が義理の親子 ― 子孫が語る(5)
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しかし幹線の琵琶湖疏水は京都市民の生活必需品です。現在京都市民の飲料水の略100%を賄っています。琵琶顔疏水なしには京都市民は一日も生活できません。関西電力が5000キロワットの発電を行なっている。これはもともと京都市のものだったが、大東亜戦争中に発電と送電が「日本発送電株式会社」に強制的に統合されたもの。
―― 第一疏水は1885(明治18)年に着工、1890(明治23)年に完成しました。完成当時、通舟用運河としては世界最大級でした。舟の通るトンネルがあり、舟のケーブルカーもある運河など、前例がありません。とくに舟のケーブルカーは、インクラインは世界最大級で画期的でした。
―― その上、世界初の電力販売事業用の水力発電を開始しました。出力1500キロワットは当時世界最大でした。米国のナイヤガラ水力発電に先んずること5年です。ヨーロッパ諸国は、日本に見習って水力発電を開始しました。日本最初の超大型土木・電気事業です。
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