爆発死亡事故を起こした東ソー塩ビ工場は、先輩エンジニアの安全技術を必要に応じて伝承しているか(6)。
前のブログからつづきます。
2009年12月に大阪の森田化学で爆発事故が発生し、社員が何名か亡くなりました。私はただちに原因を推定してブログに発表しました。単純原因は単純な見落としによる"ミス"であることを看破しました。このブログのアーカイブを"森田化学 事故"で検索してください。私の当時の詳細な原因推定が御覧になれます。さて、
―― 単純なミスではありますが、ブログは以下のことばで結びました。即ち、
「事故が発生した直後に原因は○○○○だったと、責任者が直ちに断定したとしても、これは外部には言いにくいものです」と。
―― そして付け加えました。「仮にわかっていたとしても。事故原因究明委員会を設置して、大学教授を招いて調査に参加してもらい、そして結論が『複雑な要因が複合的・重層的に作用しあって発生した事故であり、予見はできなかった』となってほしいものです」と。
―― すくなくとも社長の立場では、こうなってほしいものです。話戻って、
―― これは予告でした。そしてこの予告通りの報告書が2010年5月18日にインターネットで公開されました。思わず苦笑してしまいました。私のブログをフォローしていた生涯現役エンジニア塾の塾生から、「先生の予告通りの報告書がでましたね」と、この人も苦笑しながら告げてくれました。