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京都の命の水、琵琶湖疏水の設計者、田邉(辺)朔郎とそれを命じた正二位男爵枢密顧問官北垣国道が義理の親子 ― 子孫が語る(16)

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よく琵琶湖疏水については、「外国人お雇い技師が不可能と言うのを敢えて可能にした」と紹介されています。しかし私はちょっとオーバーではないかと思います。

―― 本当のところは、内務省土木局(戦後内務省が解体されて建設省)のお雇い外国人技師のヨハネスデレーケが1884(明治17)年2月27日付けで土木局長に提出した意見書の中で「トンネルがあるから京都府がいうように費用の面でそんなに安くはできなよ。因みにヨーロッパの例は、これこれしかじか。工事はお金のかかるもの。だから結果的に大変な費用がかかってペイするかどうか疑問。しかし、田邉朔郎の描いた等高線図(日本の地図では始めて)だけは見事である」というのが真相です。即ち「工事はできないが、計画だけは見事」と皮肉られたのです。

―― この意見書の影響でしょうか。最初京都府が60万円(現在の6000億円に相当)で計画していたのが、中央政府から追加工事を命令されて125万円(現在の1兆2500億円)に修正されました。

次ブログへつづきます。

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