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原発事故 田邉康雄のリスクマネジメントISO31000(6)

 本日(2011年3月27日)の発表です。2号機タービン室の地下階溜まり水から高濃度のヨウ素134が検出されたと。以下のURLです。
 http://www.meti.go.jp/press/20110327001/20110327001-4.pdf
 半減期が53分と記載されています。

 ―― 原子炉から離れた位置にあるタービン室で、半減期が「53分」の放射性同位元素が「大量」(2×10の9乗ベクレル/弊方センチ)に検出されたことの意味はお分かりになるでしょうか。
 このデータはタービンと配管で直結している2号機リアクター内部において燃料棒の「再臨界」が起こっていることの動かぬ証拠です。私がもっとも恐れていた「再臨界」が発生しました。これは一私企業、東京電力の手には負えない国家的危機です。日本国首相は何をしているのでしょうか。

 ―― 国家的「危機対応組織」を編成して「危機管理」の指揮をとって貰わないと国民はどうしたらよいか分かりません。原発現場で文字通り「懸命」に電源やポンプの復旧作業に当たっている東電工事下請作業者もどうしたらよいか分かりません。何の目的ために懸命になっているかが分かりません。

 ―― 放射能の値を発表して「避難指示」や、飲み水の「摂取制限」の指示をやっているだけでは困ります。

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原発事故 田邉康雄のリスクマネジメントISO31000(5)


「1~3号機への消防車注入水が真水に切り替えられた」と。「米軍が協力してくれた」と。テレビ報道でした。嬉しいことです。これを聞いてとりあえず、懸念していた悪化方向へは行かないと安堵しました。海水の注水を継続すると蒸発により固体食塩が貯まり、それ以上の冷却はできなくなるからです。また食塩に放射能物質が付着して処理を困難にするからです。

 ―― 分かり易く言うと、ポンプや配管は一度閉塞すると、「分解掃除」をしないかぎり開通しないのです。事態の打開はますます困難になります。このことは化学工場で長年勤務してきた化学エンジニアの常識です。

「海水を注入する」
 と、聞いた時、私は冷却配管が閉塞する懸念を周囲の者に告げておりました。一時的除熱であれば、海水注入は最適な判断だったでしょう。しかし燃料棒は長期的に発熱があるので除熱冷却は一時的なものでは済まされません。
 よって最適判断であったかどうかは今になってみると疑われます。もしも海水を注入しなければ、核暴走(連鎖反応の再開)が発生したのでしょうか。それならば諦めます。

 ―― 核暴走に関して知識のない私には「海水注入」の判断が「核暴走防止」であり、それが成功していることを祈念しています。そして今は、核暴走を起こさないための「戦闘状態」にあるのだと理解すれば納得できます。

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原発事故 田邉康雄のリスクマネジメントISO31000(4)

本日福島原発事故現場の近くの「スガワラ」様からお電話を受けました。放射線被爆した電気工事作業員は、電話を掛けて来られた御本人のスガワラ様ではなかったことが判明しました。

―― お父上様、お伯父様、お従弟様の3人が電気工事に出ておられるそうです。お伯父様が経営される工事会社が請負っている仕事だそうです。御自身は工事には直接関係のない勤務先に勤めておられるそうです。

―― マスコミ関係者へ要望します。
東電原発オペレーターの「鬼神」のごとき奮闘振りと、東電の電気工事請負企業工事担当者の「黙々」とした奮闘振りを、従来よりも詳細に放映してください。放水隊の奮闘振りと同じように「感謝の気持ち」を込めて放映してください。

―― 因みに申し上げます。私は東電とは何の関係もない者です。放射能もれや、計画停電で迷惑を被っている者です。もって行き場のない怒りを覚えています。しかし苦しみは「皆」で分かち合いたいのです。

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原発事故 田邉康雄のリスクマネジメントISO31000(3)

 本日福島原発事故現場の近くの「スガワラ」様からお電話を受けました。放射線被爆した電気工事作業員は、電話を掛けて来られた御本人のスガワラ様ではなかったことが判明しました。

 ―― お父上様、お伯父様、お従弟様の3人が電気工事に出ておられるそうです。お伯父様が経営される工事会社が請負っている仕事だそうです。御自身は工事には直接関係のない勤務先に勤めておられるそうです。

 ―― マスコミ関係者へ要望します。
 東電原発オペレーターの「鬼神」のごとき奮闘振りと、東電の電気工事請負企業工事担当者の「黙々」とした奮闘振りを、従来よりも詳細に放映してください。放水隊の奮闘振りと同じように「感謝の気持ち」を込めて放映してください。

 ―― 因みに申し上げます。私は東電とは何の関係もない者です。放射能もれや、計画停電で迷惑を被っている者です。もって行き場のない怒りを覚えています。しかし苦しみは「皆」で分かち合いたいのです。

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原発事故 田邉康雄のリスクマネジメントISO31000(2)


「水循環・冷却が急務 ~ 給水では圧力上昇も」なる見出しの下に、防護服を着て福島第一原発3、4号機電源復旧に当たる東電の作業員の写真が報道されました。しかし今頃「水循環冷却が急務」とは、言い出すタイミングが「遅い」のではないですか?

 ―― 消防車等による注水が大々的に放映されました。これによって国民の「感謝」を呼びました。私も「注水隊員」に対して感謝の念を大にしました。

 ―― 一方恒久的「押さえ込み」のためには「水循環」が必要です。このことに関しては、事故発生6日め、かつ、今から9日も以前の3月16日に「間もなく開通する受電設備によって本来の冷却機能が動きだす。頑張ってくれてありがとう。東電エンジニアさん達」と声援をおくっています。

 ―― なぜもっと早い時点で電源復旧に当たる東電作業員の姿が報道されなかったのでしょうか。東電作業員とは、東電社員ではなくて東電社員の指揮を受けて働く協力企業の作業員です。
 例示すると「元請(関電工」、「関電工下請」、「下請の下請(孫請)」「孫々請」「・・・」の作業員です。この人達の頑張りなしでは、原子炉の「恒久的制圧」はあり得ません。
 東京消防庁等の「注水隊員」と同じレベルの大々的報道、とくにテレビによる大々的報道がないと視聴者には違和感を与えます。

 ―― 米国CNNや英国BBCは、しっかりしたコメンテーターが出てきて先を見通した報道をしています。国内テレビに関しては、NHKの「定時ニュース」以外は見ていません。他の福島原発特集を見ると、頭の中が混乱するだけですから。

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原発事故 田邉康雄のリスクマネジメントISO31000(1)


「電気工事技術者の被爆」本日(3/24)午後のテレビで一斉に報道されました。一昨日私に電話をして来られた「スガワラ」様でないことを祈っています。

 ―― 過酷現場で国民のために奮闘する「鬼神」のようなエンジニア 
手足を切断され、両目を潰されたエンジニアが、その上に、毒ガスが充満している中で火災を起こしている工場を「何をやっているのだ、貴様の工場の火を早く消せ」と責任の無い野次馬から罵られています。現場を私が経験した化学工場に譬えるとこんな状況です。ここは他人事ではなく、全国民的バックアップが必要です。

 ―― 以上は、すでに3月16日にこのブログで述べた内容です。これを読んでいただいたのでしょうか。3月22日午後、福島原発で働いておられる「スガワラ」様からお電話を頂きました。このことはすでに述べました。「スガワラ」様は以下のように言われました。

「今父親、従弟、そして私の三人が作業から帰ってきた。(東電社員が叩かれる中)先生のブログを見て(放射線の中の作業の厳しさを)分かってくれる人が(東電外部にも)いるということを知って元気づけられていた。(ブログ最終回と知って)一言お礼を言いたくて電話した」と。

「スガワラ」様のお声は泣き声だった。それにつられて私も鳴き声で応答した。御名前をお聞きするだけがやっとだった。私は回答の中で申し上げた。「ブログで紹介させていただきます」と。

 ―― 「スガワラ」様ではない。
 と、このことを祈っています。
 だからと言って、他の人ならばよいとは決して思っていません。

 もしも「スガワラ」様が私のブログを引き続いて読んでいただいているなら、私に御連絡ください。私のブログはまだまだ継続します。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(28)


大前健一さんの解説を聞きました。原子力発電と原子力産業のことが、よく分かりました。以下のURLを開いてください。http://www.youtube.com/watch?v=8GqwgVy9iN0

 私は3月20日発行のメルマガにおいて以下のことを書きました――。

「譬えて言えば、東電エンジニアさん達は、手足を切断され、両目を潰された上に、毒ガスが充満している中で火災を起こしている工場を「何をやっているのだ、貴様の工場
の火を早く消せ」と責任の無い野次馬から罵られているようなものです」と。

 ―― この場面は、私がプロジェクトリーダーとして設計・建設した三菱化成(現三菱化学)の画期的「石油化学プラント」(大河内記念生産賞の特賞受賞)から想像して表現したのですが、分からないことが多々ありました。
 それに対して、大前健一さんは原子力プラントの設計技術者だったそうです。ですから大前さんが想像された津波襲来の場面は、「ド」迫力がありました。

 しかし私のは迫力には欠けたものの、津波襲来場面を想像しながら、東電エンジニアと協力企業の東芝エンジニア、日立エンジニア、関電工エンジニアに声援を送ってきました。

 ―― このブログの書き出しにおいて東電エンジニアへの批判的記事を書いたことを深く、深く反省しています。なぜなら、その時点では情報不足によって理解できないことが多かったからです。

 ―― 今は、大前健一さんが提唱されるような「日本復興案」がその一部でもよいから採択されて、我が国が、未曾有の「地震津波」と「原発爆発」という大きな災害から雄々しく「復興」することに、非力ながら分に応じて力を尽したいと決意しています。大前さんの「復興案」に関しては、以下を開いてください。
              http://www.youtube.com/watch?v=8GqwgVy9iN0

 これをもって一連のブログ(1~28)を終了します。私の専門とする「リスクマネジメント国際規格ISO31000」に関連して、東電「福島原発」第一原発爆発を書きました。今後は、視点を変えて書いてみようと思っています。御期待ください。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(27)


「ほうれん草に、人体には悪影響のない微量ではあるが放射性ヨウ素が含まれていた」と枝野官房長官の発表がありました。2011年3月20日午後1時。

 ―― 放射性ヨウ素は、核分裂生成物質ですから、核燃料棒が融解(メルトダウン)して2号機の燃料成分が、漏洩したものとしか考えられません。

 ―― しかしこのことは、前ブログの4号機の欄で書いたように、すでに覚悟していました。今懸念していることは、これも何度か書いていますが、ドライアップ(乾固)した「プール床」の上にメルトダウンした燃料棒が再臨界を迎えるかもしれないことです。しかし、このことに関しては一切報道がありません。

 ―― 再臨界を押さえるための「中性子減速材」でもある水を早く4号機へも注入してほしいと思っています。

 ―― 再臨界に関して技術的知識のない私は、ひたすら神様・仏様に祈るだけです。知識がない身の危惧であることを祈っています。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(26)


 現時点(3月19日21時)で福島第一原発に関して私が推定を加えて理解しているところを御披露します。

1) 1号機: 津波被災時は稼動中だった。幸いにも津波が来る前に制御棒の投入に成功した。だから炉心はストップしていて安心。しかし復水用熱交換機への供給海水がストップしているので水蒸気系統の圧力は定常状態よりも上昇した。釜の破裂を防止するために釜に設置してある安全弁が作動してサプレッションプールへ水蒸気が放出された。水蒸気は水となって凝縮するが、生憎と発生した水素が水蒸気に含まれていたので、これが建物上部に蓄積して水素爆発で建物上部が吹き飛んだ。水素発生の事実から燃料棒が水面上に露出していることが分かる。炉心の爆発ではないかと心配の声があるが、その心配はない。昨日電源が開通した。これにより炉心への注水が可能となり、水を蒸発させながらその潜熱で燃料棒を冷却できるので安心。
2) 2号機: 一号機と同様に津波被災時は稼動中だった。しかし制御棒を成功裏に投入したことは同じであり安心。1号機と同様原因によって安全弁が噴いて水素爆発が発生したが、爆発部位は炉心の下部であり、屋根は吹き飛ばなかった。炉心において燃料棒が水面上に露出している状態は1号機と同様。昨日すぐ近くまで電源が来て本日中に開通する。まもなく連続循環冷却が可能となるので安心。
3) 3号機: 津波被災時は稼動中だった。しかし制御棒を成功裏に投入した。これは1号機、2号機に同じ。1号機、2号機と同じ原因で安全弁が吹いて建屋内上部に溜まって引火爆発した。今、燃料棒は水面上に露出しているが、強固な格納器内に収納されているので安心。しかし5階の冷却水プールに漬けてあった使用済み燃料棒が設計通りに発熱している。幸いなことに「使用済み」であり、取り出し後の時間が経過しているので、次に述べる4号機のようにはならない。現在東京都庁の毎分3トン連続放水車が元気で稼動しているので安心。電源復旧して連続的冷却が開始されるまで東京都庁による緊急的冷却必要。
4) 4号機: 津波被災時は定期点検中でストップしていた。炉心は空だったが、定期点検のために(再使用する元気のよい)燃料棒を冷却プールに漬けてあった。津波で電源がストップしたので循環冷却水がストップし、水が蒸発してプールはドライアップ(乾上がる)した。ドライアップする途中の水面が燃料棒を横切る過程、並びにドライアップした後で水蒸気が高温の燃料棒と接触して水素が発生した。これが建屋上部に溜まって引火爆発した。融点1855℃の燃料棒(金属ジルコニウム製)が融解していないことを祈っているが、たとえ融解ダウンしてプール底に燃料棒が重なり合っても連鎖反応は起きないと専門家が言っているのでそれを信用している。現在、自衛隊バッチ放水車が活躍しており、緊急的冷却を実施しているので安心。電源復帰して連続的冷却が開始されるまで緊急的冷却必要。
5) 5号機: 津波被災時は定期点検中でストップしていた。使用済み燃料棒を冷やす水プール温度が徐々に上昇していたので心配していたが、6号機のバックアップ用ディーゼル発電が復旧したのでここから電気をもらっているのでもう安心。再稼動可能。
6) 6号機: 津波被災時は定期点検中でストップしていた。幸いなことに、バックアップ用ディーゼル発電機を早期に修理したので5号機へも供給した。さらにディーゼル一台追加したので5号機と6号機はもう安心。再稼動可能。

 1号機~4号機は、現在の危険な状態を制圧した後でも、技術的理由から廃炉以外の選択肢はない。しかし5号機と6号機は再稼動可能。ただし再稼動の前に国民的合意が必要。私は日本としては、再稼動以外の選択肢はないと考えます。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(25)


 本日(3月19日)のテレビ報道では、電源復旧工事の進捗状況が盛んに報道されるようになりました。そしてその「意味」の解説が盛んに報道され始めました。このブログでしきりに言ってきた「循環冷却」のことです。

 ―― もう安心です。最悪の事態、即ちチェルノブイリ原発(過激ですが「小型原爆」と呼称しています)並の大災害にはならないことがはっきりしました。その理由は以下の通りです。
1)  外部電源の導入が順次完成しつつあり、恒久的な水「循環」冷却が可能となる道筋が見えたこと。
2)  それまでのつなぎとして、東京消防庁の連続放水車が効果的であり、最悪事態を防止するための緊急冷却が可能であると証明されたこと。

 この2つの組み合わせによる道筋を着々と辿って行けば、自然に鎮圧されるのです。

 ―― 東芝エンジニアの活躍
 このことが報道されました。MHK総合テレビ2011年3月19日正午のニュースでした。初めて協力企業の名が報道されたのです。このような「影」の努力をもっと早くに報道してもらいたかったものです。
 このブログでは、すでに一昨日(3月17日)東芝日立等のエンジニアに国民がこぞって声援をおくることが大切と書きました。
そして昨日(3月18日)送電線路の復旧状態を見て関電工等の配線工事協力企業のエンジニアに言及しました。
 そして何よりも協力企業を「指揮統制」する東電エンジニアの尊い御努力です。東電エンジニアに対しては、すでに3月15日に「頑張れ東電!」、そして翌3月16日には「頑張ってるね、東電」と声援を送っています。

 ―― 放射線の恐怖にさいなまれながら、電源復旧工事に携わっているエンジニアの「生の姿」を報道してほしいと切にねがっています。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(24)

 放水開始! 待っていました。東京都庁配下「東京消防庁」の強力な屈折放水車の放水です。ハイパーレスキュー隊がもっている頼もしい放水車の稼動です。2011年3月19日午前0時30分に開始して0時50分に完了。能率のよい放水だったと。今日午後にもう一度放水すると。

 ―― 一方、外部電源から受電する変圧器を設置し、1号機と2号機へ電力をもってくる送電線路が完成したと報じられました。また3号機と4号機には、発生電力を送電する線路を新設変圧器までの受電線路に利用する工事を開始しており、明日完成すると。これも「待っていました!」です。

 ―― これによって現在、1、号機格納器内で冷却をまっている核燃料棒、また3号機と4号機では、工事完了するまでの東京消防庁の屈折放水車でつなぎながら、格納器外の冷却プールで冷却をまっている燃料棒が、安全に冷却される見通しがつきました。
マスコミの目にとまらない隠れたところで、着々と準備を進めてきた東電エンジニア、そして配電工事の協力企業(おそらく関電工等でしょう)に拍手を送ります。

 ―― これで「チェルノブイリ」並みの大災害にはならないことが確定しました。このブログを御覧になっていらっしゃる皆様、どうぞ御安心ください。

「スリーマイル島」事故は、炉心融解(メルトダウン)が発生しましたが、福島原発の場合は、それが発生していません。だから災害規模としては、スリーマイル島レベル以下です。しかし4機同時にトラブルを発生したことが大きな不安を与えて「スリーマイル島並み」と言われることは、甘受しなければならないでしょう。

 ―― 何度も書きますが、手足を切断され、目を潰された状態で放射能の恐怖にさらされながら「目の前で燃えている自宅の火災を消火せよ」と迫られた現場オペレーター等50人を中心とする東電エンジニア達の、鬼神の如き、信じられないような奮闘に深い敬意を払います。

 私の専門とする「リスクマネジメント国際規格ISO31000」に関連して、東電「福島原発」第一原発爆発を書いています。今夜は安心して寝られます。東電エンジニアさん、東京消防庁レスキュー隊員さんありがとう。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(23)

 東京消防庁のハイパーレスキュー隊が、頼もしい放水車を持ち込んできました。2km先まで連続的に3.8t/min放水可と。まもなく放水開始すると。2011年3月18日午後6時30分。

 ―― 昨日見た警視庁のデモ制圧用放水車の放水が目標未達で引き下がったCG映像を見て、落胆した視聴者はさぞ多かったでしょう。しかも午前中には自衛隊ヘリが成功とは思えない空からの散水を見た後でしたから、落胆の度合いはさぞやと思われます。ヘリは容器で運んだ7.5トンの水を散水したが、建物には殆どとどかなかったのです。テレビ視聴者は「焼け石に水」の感を味わいました。

 ―― これら2つの失敗事例を見た後の拍手
自衛隊の航空機地上火災鎮圧用散水車が福島原発3号機への注水に成功したとの報道に家族全員で拍手したことはすでに書きました(20)。しかしこれとても1車約10トンのバッチ放水でした。入れ替わり立ち代わり3号機建物に立ち向かう姿がとても「健気」に見えました。

 ―― これに対して消防庁の放水車は毎分3.8トン連続放水です。「待っていました」と、再び家族全員拍手で迎えています。放水成功のニュースを待っています。午後7時50分。

 私の専門とする「リスクマネジメント国際規格ISO31000」に関連して、東電「福島原発」第一原発爆発を書いています。今晩は安心して寝られます。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(22)


 東電エンジニア達の献身的努力によって電源が復旧し、福島原発における最悪の事態を回避しつつある今、そして東北関東大地震発生後1週間が経過した今、菅直人首相がやることを提言します。2011年3月18日午後12時50分。

<宣言>
 今回の地震津波災害は、大東亜戦争敗戦前の戦災以来最大の災害、即ち「非常な事態」であると位置づけた宣言をすること。

<宣言の根拠となる国家的優先順位>
「津波被災地域の復旧・復興」とそれに必要な「安定電力確保」

<前言の具体的内容>
1) 津波被災地の生存者救出作業は終了したことを宣言すること。
2) 自衛隊は、本来の国を外敵から守るという任務に速やかに復帰させること。
3) 3号機と4号機の再臨界は、これを「絶対にさせない」と宣言すること。
4) そのための戦力、東電エンジニアを初めとする関係エンジニア集団を鼓舞すると。
5) 放射能汚染地域は、現状以上には拡大させないとの力強い宣言をすること。
6) すでに汚染された地域は、政府が責任をもって影響を収束させると宣言すること
7) 東北の被災地区の短期的復興に必要とする電力は優先して送ることを宣言すること。
8) 今後の長期的復興には原子力発電が不可欠であることを宣言すること。
9) 現存原子力発電に関するリスクマネジメントを新たに実施すること。
10) その際、言語「ゼロ災」や、言語「絶対安全」は、それらを使用しないこと。
11) 福島原発第一発電所の1号機~4号機は、スクラップにすることを宣言すること。
12) スクラップにするための巨大費用は、これを政府負担で行なうと表明すること。
13) 東北電力と東京電力の2社によって今回の地震津波被害地帯のエネルギーを賄わざるを得ない電力グリッド事情(東日本と西日本の周波数差の意味)を国民に知らせること。
14) 東京電力がカバーする首都圏の機能は、供給電力不足により数年間10~20%程度低下せざるを得ないが、東日本の住民に「これを耐え忍ぶ」ことを呼びかけること。
15) 東電、東北電力以外の電力会社がカバーする地域の人々に、今後10年間の日本経済牽引力となってもらうことをお願いすること。
16) この大災害を活用して東京一極集中の弊害から脱出することを宣言すること。
17) 今後30年以内にくる確立が高いと言われる「関東大震災」に対して、その根本的防備を考えて実行することを宣言すること。

 以上の「首相宣言」にそって国民一丸となって老若男女、各自のやれることを実施すれば、10年後には「東北関東地震津波災害」以前の繁栄を取り戻せます。そして予想される「関東大震災」の被害も最小化できます。「転禍為福」(禍を転じて福と為す)との故事を地で行きましょう。即ち故事のような事例を実際に実現しましょう。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(21)


 外部電源引き込み工事が着々と進んでいるとの報道がなされました。今日の午後にも1~2号機に電気がくるそうです。もう安心です。1~2号機は今以上に悪化することはありません。

 一方、4号機の天井が崩落したそうです。これで天井から注水やりやすくなりました。今、残っている課題は、格納器外に設置されている3~4号機の使用済み燃料棒の制圧です。

 ―― しかし今、枝野官房長官の「悪夢」のような示唆(2011年3月15日13時記者会見)が残っており、また一部の大学教授が「考えたくないけれどもその可能性は否定できな」といっている最悪事態です。

 ―― 最悪事態
 上層階(4~5階)の大きな水プールに置いてある使用済み核燃料棒の「融解」(金属パイプが融解して崩れ折れること)の結果、隔離されて設置されている燃料棒が重なり合うと発生中性子を遮る物質が無いが故に核分裂連鎖反応が促進されてしまいます。こなると結果的にチェルノブイリ事故と同じになってしまいます。

「設計上有り得ない」
 と、大阪大学の山口教授が言われたことを私は信じています。私は化学プラントの設計エンジニアですが、原子力プラントの設計には無知ですから、山口教務のお言葉を信じています。いや、信じたいと思っています。


 リスクマネジメント国際規格ISO31000に関連して、東電「福島原発」第一原発爆発を書いています。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(20)

 NHK総合テレビ夜9時のニュースで、自衛隊の散水車が福島原発3号機への注水に成功したと報道。4~5台で合計30トンと。思わず家族全員で拍手しました。

 ―― しかしこれは応急手当にすぎないことは、繰り返す必要はないでしょう。一日50トンの蒸発があるから、「毎日この量の注水をしなければならない」とは、同席した大阪大学山口先生のお話だった。山口先生も、東電による「電源の回復」を心待ちにしておられることが、会話の端々で感じられた。

 ―― 今、一般国民にできること。
東電エンジニアに声援を送ることです。そして協力企業である、東芝日立等のエンジニアに声援を送ることです。「がんばれ東電!」と。

 ―― 電源復旧
 今臨時ニュースが入りました。2011年3月17日午後10時5分。東電による東北電力から電源を引いてくる送電線等の電源工事の完成は、明日以降になると。理由は、本日の散水車等による注水作業によって一時退避したことだったと。先ほど散水成功に家族全員で拍手を送った元気が、一転して落胆に変りました。しかし時間の問題で電源復旧はなると希望を大にしました。

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