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田邉康雄のリスクマネジメント―ISO31000―JTTAS(3)


前ブログにおいて私田邉康雄がJTTASリスクマネジメント研究会へ提案した評価事業は、評価依頼企業にとって「無料」であったことを紹介しました。

私は我が国の「リスクマネジメント水準」を向上させるためには、このような「無料」評価サービス提供も出現が必要であると考えています。

―― 無料こそが該水準向上に寄与する。
と、このように思っている理由を以下に開示します。

評価を有料にすると、評価する側(評価者)に対して評価を受ける側(顧客企業)に「依存心」が発生します。即ち「お金を払っているのだから、それだけのことをして貰える筈である」と。
依存心とは、「指導」に対する「期待心」です。実際の評価に当たっては、何ら「指導」を受けることはないのですが。

―― この「依存心」の悪い方向に作用した例が、ISO9001や、ISO14001の認証/登録です。ここでは評価を求める組織が、認証/登録して貰うためにお金を支払っています。その結果、ISOの形骸化という悪い現象を招いています。

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田邉康雄のリスクマネジメント―ISO31000―JTTAS(2)

 前欄において私がJTTASへ入会した経緯を説明し、さらにJTTAS内のリスクマネジメント研究会にも入会した事実を紹介しました。

 ―― さる2010年12月6日に第二回研究会が開催されました。その席上において私はある提案をしました。以下の通りです。

 ―― JITTASの評価事業
 が、その提案です。そこで、

「評価」
 とは、ISO31000適合自己宣言に対する「JTTASの個別評価」のことを言います。私はすでにこのブログや、その他のメディアを通じて「ISO31000は認証/登録を期待してはならず、企業は自主的にリスクマネジメントシステムを構築して、その事実を自己宣言するべきである」と主張しています。また――、

「評価事業」
 とは、企業の依頼をうけて、企業のために適合を評価し、その評価結果を公表することを言います。しかし事業とは言っても、営利的ビジネスは意味しません。国がやっている助成事業のようなものです。すなわち受益者にとって無料の評価事業です。

 ―― 私個人的には、我が国のリスクマネジメント水準を向上させるためには、「無料の助成事業」が、評価事業の「あるべき姿」であると思っています。現に私がJTTASのRM研究会に提案した評価事業は、評価依頼者にとって「無料」でした。

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田邉康雄のリスクマネジメント―ISO31000―JTTAS(1)

 社団法人日本工業技術振興協会(JTTAS)を御存知でしょうか。経済産業省認定の公益法人です。私は2007年の秋に入会しました。

 ―― 入会の動機は三菱化学時代の後輩である同協会事務局長による入会勧誘であり、これを受けて入会しました。最初の活動は私が推進している「生涯現役エンジニア」講演でした。
同名の著書を紹介しつつ技術者(エンジニア)が、定年退職した後も現役で命尽きるまでエンジニアとして社会貢献する道を開示しました。講演は私の実例を開示したものでした。

―― 入会勧誘の目的は所定会員数が減少しつつあったので、社団法人認可基準を満たさなくなる危惧があると事務局長等が判断し、積極的な入会勧誘をうけたものでした。
私は快諾して入会するとともに、有限会社田辺コンサルタント・グループのメンバーにも紹介して入会してもらいました。

―― このような経緯で入会したJTTASに2010年にリスクマネジメント研究会が発足したので私も研究会に入会しました。

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田邉康雄リスクマネジメントの国際規格ISO31000自己宣言コンサルタント(17)

 
 前ブログにおいてビジネスエデュケーションセンター株式会社から電話を受けたことを紹介しました。そして拒否反応が発生したことを紹介しました。

 ―― しかしリスクマネジメント協会という名称は気になりました。そこでインターネットで検索してこの協会のホームページを開いて見ました。
ホームページの記載によるものは、立派な内容でした。名だたる一流企業が法人会員として名前を連ね、かつ、個人正会員が約一万名いるとのことを知りました。

 ―― そこで今度は私の方から、ビジネスエデュケーションセンター株式会社の島名さんへ電話しました。電話して曰く「30万円を支払って通信講座とウエブテストを受験したい」と。

 ―― このような経緯を経て所定の試験に合格し、2010年6月にリスクマネジメント協会の正会員として登録を受けました。

 この話に関連して次ブログから、社団法人日本工業技術振興協会(JTTAS)リスクマネジメント研究会の話をします。

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田邉康雄リスクマネジメントの国際規格ISO31000自己宣言コンサルタント(16)


 前ブログにおいて、ビジネスリスクマネジャー養成講座(全研)ビジネスリスク編による「リスクマネジメント」定義を紹介しました。

 ―― 私田邉康雄は、この講座によってリスクマネジメントを勉強しました。その経緯は以下の通りです。昨(2010)年の今(12月)頃、ビジネスエデュケーションセンター株式会社の島名さんという方から電話を受けました。

「あなたは合格しました」
 と、電話の主は言いました。

 ―― これを聞いた瞬間に、頭のテッペンから足のつま先まで、拒否反応によって体が震えました。「悪徳資格商法だ。引っかからないぞ」と。そして直ちに電話を切りました。

 ―― 切る前に聞いた情報は以下の通りでした。
 私のホームページに記載してある私の経歴は、ビジネスエデュケーションセンター株式会社の専門家枠基準をクリアーしている。
 通常なら通学によって1年以上勉強してやっと取得できる資格が、私の場合は、通信教育とウエブテストによって取得できる。通信教育の費用は30万円である。

 ―― 次ブログへ続きます。

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田邉康雄リスクマネジメントの国際規格ISO31000自己宣言コンサルタント(15)

 前ブログにおいて、全研本社株式会社発行(2010年2月)「ビジネスリスクマネジャー養成講座で説明されている狭義のリスクマネジメントを紹介しました。

 ―― 御覧になってお分かりになったように、狭義のリスクマネジメントと危機管理は並列です。そしてこれら二つを含めて広義のリスクマネジメントとしています。

 ―― 私は、この教材によってリスクマネジメントを勉強しました。勉強の結果、ビジネスエデュケーションセンター(BEC)式会社が実施する所定の試験に合格しました。
その結果をリスクマネジメント協会に申請して評価して貰った結果、同協会正会員として登録できました。

 ―― お気づきの通り、私はBECが採用するテキストに従ってリスクマネジメント定義を紹介しているものです。

 次ブログに続きます。

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田邉康雄リスクマネジメントの国際規格ISO31000自己宣言コンサルタント(14)

 私は本連載ブログの開始時において「ここでは、危機管理はリスクマネジメントの一部であるという立場をとります」と述べました。即ち、リスクマネジメントの方が上位概念であるという立場をとっています。因みに――、

 ―― リスクマネジメント協会認定、全研本社株式会社発行(2010年2月)「ビジネスリスクマネジャー養成講座ビジネスリスク編、ビジネスリスクマネジメント総論の12ぺージには、以下の記載があります。

「狭義のリスクマネジメントは、以下からなる」
 と。即ち、
 1) リスクの洗い出し、
 2) リスクの評価、
 3) 優先順位付け、
 4) リスクマネジメント目標の設定、
 5) モニタリング。

 ―― そして狭義のリスクマネジメントと並んでクライシスマネジメント(危機管理)がある。その内容は――、
 1) 危機対応組織の構築、
 2) 情報管理、
 3) 復旧活動。

 次ブログへ続きます。

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田邉康雄リスクマネジメントの国際規格ISO31000自己宣言コンサルタント(13)

 説明の順序としては未だ早いのですが、OHSAS18001とISO14001の例を紹介したので、ここでISO31000におけるリスクマネジメントサイクルの言葉を並べてみましょう。以下の通りです。

「Design of framework for managing risk」⇒「Risk identification」⇒「Risk analysis」⇒「Risk evaluation」⇒「Risk treatment」⇒「Monitoring and review」⇒「Mandate and commitment」
日本規格協会はこれを「技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格」を発行しました。その中で以下のように訳しています。これも日本流派と私は考えます。

「リスクの運用管理のための枠組みの設計」⇒「リスク特定」⇒「リスク分析」⇒「リスク評価」⇒「リスク対応」⇒「モニタリング及びレビュー」⇒「指令及びコミットメント」

 次ブログに続きます。

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田邉康雄リスクマネジメントの国際規格ISO31000自己宣言コンサルタント(12)

 前ブログにおいて、労働安全衛生マネジメントOHSAS18001の専門用語を紹介しました。そのついでですから、環境マネジメントのISO14001の専門用語も紹介しましょう。

 ―― ISO14001においては、リスクマネジメントのサイクルは、以下の専門用語からなっています。
「Environmental aspect」⇒「Objectives, targets and programme(s)」⇒「monitoring and measurement」⇒「Evaluation of compliance」⇒「Nonconformity, corrective action and preventive action」⇒「Internal audit」⇒「Management review」

 日本規格協会はこれを「技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格」を発行しました。その中で以下のように訳しています。これも日本流派と私は考えます。
「環境側面」⇒「目的、目標及び実施計画」⇒「監視及び測定」⇒「順守評価」⇒「不適合並びに是正処置及び予防処置」⇒「内部監査」⇒「マネジメントレビュー」

 次ブログに続きます。

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田邉康雄リスクマネジメントの国際規格ISO31000自己宣言コンサルタント(11)

 前ブログにおいて「リスクマネジメントサイクルにおいて複数の流派が存在し、専門用語が異なる」と述べました。

 ―― 例としてリスクマネジメントサイクルの流派の一つ、労働安全衛生OHSAS18001流派の専門用語を紹介しましょう。

 この流派においては、リスクマネジメントのサイクルは、以下の専門用語からなっています。即ち――、
「Hazard identification」⇒「Risk assessment」⇒「Risk control」⇒「Objectives and programme(s)」⇒「Evaluation of compliance」⇒「Nonconformity, corrective action and preventive action」⇒「Internal audit」⇒「Management review」

 ―― 財団法人日本規格協会はこれを以下のように訳しています。これは労働安全衛生リスクマネジメントにおける日本流派と言えます。
「危険源の特定」⇒「リスクアセスメント」⇒「管理策の決定」⇒「目的及び実施計画」⇒「順守評価」⇒「不適合並びに是正処置及び予防処置」⇒「内部監査」⇒「マネジメントレビュー」

 次ブログに続きます。

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田邉康雄リスクマネジメントの国際規格ISO31000自己宣言コンサルタント(10)

前ブログにおいて「リスクマネジメントサイクルにおいて複数の流派が存在し、専門用語が異なる」と言いました。

 ―― 例としてリスクマネジメントサイクルの流派の一つ、労働安全衛生OHSAS18001流派の専門用語を紹介しましょう。

この流派においては、リスクマネジメントのサイクルは、以下の専門用語からなっています。即ち――、
「Hazard identification」⇒「Risk assessment」⇒「Risk control」⇒「Objectives and programme(s)」⇒「Evaluation of compliance」⇒「Nonconformity, corrective action and preventive action」⇒「Internal audit」⇒「Management review」

―― 財団法人日本規格協会はこれを以下のように訳しています。これは労働安全衛生リスクマネジメントにおける日本流派と言えます。
「危険源の特定」⇒「リスクアセスメント」⇒「管理策の決定」⇒「目的及び実施計画」⇒「順守評価」⇒「不適合並びに是正処置及び予防処置」⇒「内部監査」⇒「マネジメントレビュー」

次ブログに続きます。

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田邉康雄リスクマネジメントの国際規格ISO31000自己宣言コンサルタント(9)


 前欄において「リスクマネジメントサイクルの中の個々の要素に関しては様々な方法がある」と述べました。

 ―― 茶道が求めるもの
 それは「わび」「さび」だそうです。原点は足利義政の銀閣寺にあると聞きました。私は茶道のことはよく知りませんが原点は同じでも、その方法論と専門用語は、流派によって異なることは容易に想像できます。もしもそうだとすると、これとリスクマネジメントの個々の要素の専門用語とはよく似ています。
 私の専門分野である「触媒工学」においても「喜多・新宮・乾」派の専門用語がありました。これを三菱化学在籍中に大いに活用しました。

 ―― 専門用語の記憶
 一般論として私は、ある分野を勉強する際の初期段階においては、その分野の各流派の専門用語を記憶する必要はないと考えます。勉強が進んで「入門する流派」を決めた後で、その流派の専門用語を記憶すればよいのです。

 ―― リスクマネジメントにおいても複数の流派が存在します。ですから各流派の専門用語を今記憶する必要はありません。選択する流派を決めた後でその流派の言葉を記憶すればよいのです。

 次ブログに続きます。

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田邉康雄リスクマネジメントの国際規格ISO31000自己宣言コンサルタント(8)


 前ブログまで最初から脱線して尊敬する危機管理の専門家、佐々淳行さんによる尖閣問題の話を紹介しました。ここで話を本論に戻します――。

 ―― 危機管理は、リスクマネジメントの一部であるという立場に立っていることを説明しました。

 ―― リスクマネジメントとは、
「リスクに気がついてそれを認識する」⇒「気がついたリスクを分類する」⇒「分類されたリスクのそれぞれに対応策を考える」⇒「考えた対策を実行する」⇒「実行した結果、変化したリスクを改めて認識する」。このサイクルを繰り返すことであると、私は理解しています。

 ―― リスクマネジメントサイクル
これをこのように呼びましょう。このサイクル内における個々の要素に関しては、様々な方法があります。

 種々の方法に関しては、次ブログに続きます。

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田邉康雄リスクマネジメントの国際規格ISO31000自己宣言コンサルタント(7)


 前ブログまで最初から脱線して尊敬する危機管理の専門家、佐々淳行さんによる尖閣問題の話を紹介しました。ここで話を本論に戻します――。

 ―― 危機管理は、リスクマネジメントの一部であるという立場に立っていることを説明しました。

 ―― リスクマネジメントとは、
「リスクに気がついてそれを認識する」⇒「気がついたリスクを分類する」⇒「分類されたリスクのそれぞれに対応策を考える」⇒「考えた対策を実行する」⇒「実行した結果、変化したリスクを改めて認識する」。このサイクルを繰り返すことであると、私は理解しています。

 ―― リスクマネジメントサイクル
これをこのように呼びましょう。このサイクル内における個々の要素に関しては、様々な方法があります。

 種々の方法に関しては、次ブログに続きます。

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田邉康雄リスクマネジメントの国際規格ISO31000自己宣言コンサルタント(6)


 前ブログまで最初から脱線して危機管理の専門家、佐々淳行さんによる尖閣問題の話を紹介しました。話を本論に戻します――。

 ―― 危機管理は、リスクマネジメントの一部であるという立場に立っていることを説明しました。

 ―― リスクマネジメントとは、
「リスクに気がついてそれを認識する」⇒「気がついたリスクを分類する」⇒「分類されたリスクのそれぞれに対応策を考える」⇒「考えた対策を実行する」⇒「実行した結果、変化したリスクを改めて認識する」。このサイクルを繰り返すことであると、私は理解しています。

 ―― リスクマネジメントサイクル
 これをこのように呼びましょう。このサイクル内における個々の要素に関しては、様々な方法があります。

 種々の方法に関しては、次ブログに続きます。

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