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福島原発爆発の記事一覧

福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(27)


「ほうれん草に、人体には悪影響のない微量ではあるが放射性ヨウ素が含まれていた」と枝野官房長官の発表がありました。2011年3月20日午後1時。

 ―― 放射性ヨウ素は、核分裂生成物質ですから、核燃料棒が融解(メルトダウン)して2号機の燃料成分が、漏洩したものとしか考えられません。

 ―― しかしこのことは、前ブログの4号機の欄で書いたように、すでに覚悟していました。今懸念していることは、これも何度か書いていますが、ドライアップ(乾固)した「プール床」の上にメルトダウンした燃料棒が再臨界を迎えるかもしれないことです。しかし、このことに関しては一切報道がありません。

 ―― 再臨界を押さえるための「中性子減速材」でもある水を早く4号機へも注入してほしいと思っています。

 ―― 再臨界に関して技術的知識のない私は、ひたすら神様・仏様に祈るだけです。知識がない身の危惧であることを祈っています。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(26)


 現時点(3月19日21時)で福島第一原発に関して私が推定を加えて理解しているところを御披露します。

1) 1号機: 津波被災時は稼動中だった。幸いにも津波が来る前に制御棒の投入に成功した。だから炉心はストップしていて安心。しかし復水用熱交換機への供給海水がストップしているので水蒸気系統の圧力は定常状態よりも上昇した。釜の破裂を防止するために釜に設置してある安全弁が作動してサプレッションプールへ水蒸気が放出された。水蒸気は水となって凝縮するが、生憎と発生した水素が水蒸気に含まれていたので、これが建物上部に蓄積して水素爆発で建物上部が吹き飛んだ。水素発生の事実から燃料棒が水面上に露出していることが分かる。炉心の爆発ではないかと心配の声があるが、その心配はない。昨日電源が開通した。これにより炉心への注水が可能となり、水を蒸発させながらその潜熱で燃料棒を冷却できるので安心。
2) 2号機: 一号機と同様に津波被災時は稼動中だった。しかし制御棒を成功裏に投入したことは同じであり安心。1号機と同様原因によって安全弁が噴いて水素爆発が発生したが、爆発部位は炉心の下部であり、屋根は吹き飛ばなかった。炉心において燃料棒が水面上に露出している状態は1号機と同様。昨日すぐ近くまで電源が来て本日中に開通する。まもなく連続循環冷却が可能となるので安心。
3) 3号機: 津波被災時は稼動中だった。しかし制御棒を成功裏に投入した。これは1号機、2号機に同じ。1号機、2号機と同じ原因で安全弁が吹いて建屋内上部に溜まって引火爆発した。今、燃料棒は水面上に露出しているが、強固な格納器内に収納されているので安心。しかし5階の冷却水プールに漬けてあった使用済み燃料棒が設計通りに発熱している。幸いなことに「使用済み」であり、取り出し後の時間が経過しているので、次に述べる4号機のようにはならない。現在東京都庁の毎分3トン連続放水車が元気で稼動しているので安心。電源復旧して連続的冷却が開始されるまで東京都庁による緊急的冷却必要。
4) 4号機: 津波被災時は定期点検中でストップしていた。炉心は空だったが、定期点検のために(再使用する元気のよい)燃料棒を冷却プールに漬けてあった。津波で電源がストップしたので循環冷却水がストップし、水が蒸発してプールはドライアップ(乾上がる)した。ドライアップする途中の水面が燃料棒を横切る過程、並びにドライアップした後で水蒸気が高温の燃料棒と接触して水素が発生した。これが建屋上部に溜まって引火爆発した。融点1855℃の燃料棒(金属ジルコニウム製)が融解していないことを祈っているが、たとえ融解ダウンしてプール底に燃料棒が重なり合っても連鎖反応は起きないと専門家が言っているのでそれを信用している。現在、自衛隊バッチ放水車が活躍しており、緊急的冷却を実施しているので安心。電源復帰して連続的冷却が開始されるまで緊急的冷却必要。
5) 5号機: 津波被災時は定期点検中でストップしていた。使用済み燃料棒を冷やす水プール温度が徐々に上昇していたので心配していたが、6号機のバックアップ用ディーゼル発電が復旧したのでここから電気をもらっているのでもう安心。再稼動可能。
6) 6号機: 津波被災時は定期点検中でストップしていた。幸いなことに、バックアップ用ディーゼル発電機を早期に修理したので5号機へも供給した。さらにディーゼル一台追加したので5号機と6号機はもう安心。再稼動可能。

 1号機~4号機は、現在の危険な状態を制圧した後でも、技術的理由から廃炉以外の選択肢はない。しかし5号機と6号機は再稼動可能。ただし再稼動の前に国民的合意が必要。私は日本としては、再稼動以外の選択肢はないと考えます。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(25)


 本日(3月19日)のテレビ報道では、電源復旧工事の進捗状況が盛んに報道されるようになりました。そしてその「意味」の解説が盛んに報道され始めました。このブログでしきりに言ってきた「循環冷却」のことです。

 ―― もう安心です。最悪の事態、即ちチェルノブイリ原発(過激ですが「小型原爆」と呼称しています)並の大災害にはならないことがはっきりしました。その理由は以下の通りです。
1)  外部電源の導入が順次完成しつつあり、恒久的な水「循環」冷却が可能となる道筋が見えたこと。
2)  それまでのつなぎとして、東京消防庁の連続放水車が効果的であり、最悪事態を防止するための緊急冷却が可能であると証明されたこと。

 この2つの組み合わせによる道筋を着々と辿って行けば、自然に鎮圧されるのです。

 ―― 東芝エンジニアの活躍
 このことが報道されました。MHK総合テレビ2011年3月19日正午のニュースでした。初めて協力企業の名が報道されたのです。このような「影」の努力をもっと早くに報道してもらいたかったものです。
 このブログでは、すでに一昨日(3月17日)東芝日立等のエンジニアに国民がこぞって声援をおくることが大切と書きました。
そして昨日(3月18日)送電線路の復旧状態を見て関電工等の配線工事協力企業のエンジニアに言及しました。
 そして何よりも協力企業を「指揮統制」する東電エンジニアの尊い御努力です。東電エンジニアに対しては、すでに3月15日に「頑張れ東電!」、そして翌3月16日には「頑張ってるね、東電」と声援を送っています。

 ―― 放射線の恐怖にさいなまれながら、電源復旧工事に携わっているエンジニアの「生の姿」を報道してほしいと切にねがっています。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(24)

 放水開始! 待っていました。東京都庁配下「東京消防庁」の強力な屈折放水車の放水です。ハイパーレスキュー隊がもっている頼もしい放水車の稼動です。2011年3月19日午前0時30分に開始して0時50分に完了。能率のよい放水だったと。今日午後にもう一度放水すると。

 ―― 一方、外部電源から受電する変圧器を設置し、1号機と2号機へ電力をもってくる送電線路が完成したと報じられました。また3号機と4号機には、発生電力を送電する線路を新設変圧器までの受電線路に利用する工事を開始しており、明日完成すると。これも「待っていました!」です。

 ―― これによって現在、1、号機格納器内で冷却をまっている核燃料棒、また3号機と4号機では、工事完了するまでの東京消防庁の屈折放水車でつなぎながら、格納器外の冷却プールで冷却をまっている燃料棒が、安全に冷却される見通しがつきました。
マスコミの目にとまらない隠れたところで、着々と準備を進めてきた東電エンジニア、そして配電工事の協力企業(おそらく関電工等でしょう)に拍手を送ります。

 ―― これで「チェルノブイリ」並みの大災害にはならないことが確定しました。このブログを御覧になっていらっしゃる皆様、どうぞ御安心ください。

「スリーマイル島」事故は、炉心融解(メルトダウン)が発生しましたが、福島原発の場合は、それが発生していません。だから災害規模としては、スリーマイル島レベル以下です。しかし4機同時にトラブルを発生したことが大きな不安を与えて「スリーマイル島並み」と言われることは、甘受しなければならないでしょう。

 ―― 何度も書きますが、手足を切断され、目を潰された状態で放射能の恐怖にさらされながら「目の前で燃えている自宅の火災を消火せよ」と迫られた現場オペレーター等50人を中心とする東電エンジニア達の、鬼神の如き、信じられないような奮闘に深い敬意を払います。

 私の専門とする「リスクマネジメント国際規格ISO31000」に関連して、東電「福島原発」第一原発爆発を書いています。今夜は安心して寝られます。東電エンジニアさん、東京消防庁レスキュー隊員さんありがとう。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(23)

 東京消防庁のハイパーレスキュー隊が、頼もしい放水車を持ち込んできました。2km先まで連続的に3.8t/min放水可と。まもなく放水開始すると。2011年3月18日午後6時30分。

 ―― 昨日見た警視庁のデモ制圧用放水車の放水が目標未達で引き下がったCG映像を見て、落胆した視聴者はさぞ多かったでしょう。しかも午前中には自衛隊ヘリが成功とは思えない空からの散水を見た後でしたから、落胆の度合いはさぞやと思われます。ヘリは容器で運んだ7.5トンの水を散水したが、建物には殆どとどかなかったのです。テレビ視聴者は「焼け石に水」の感を味わいました。

 ―― これら2つの失敗事例を見た後の拍手
自衛隊の航空機地上火災鎮圧用散水車が福島原発3号機への注水に成功したとの報道に家族全員で拍手したことはすでに書きました(20)。しかしこれとても1車約10トンのバッチ放水でした。入れ替わり立ち代わり3号機建物に立ち向かう姿がとても「健気」に見えました。

 ―― これに対して消防庁の放水車は毎分3.8トン連続放水です。「待っていました」と、再び家族全員拍手で迎えています。放水成功のニュースを待っています。午後7時50分。

 私の専門とする「リスクマネジメント国際規格ISO31000」に関連して、東電「福島原発」第一原発爆発を書いています。今晩は安心して寝られます。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(22)


 東電エンジニア達の献身的努力によって電源が復旧し、福島原発における最悪の事態を回避しつつある今、そして東北関東大地震発生後1週間が経過した今、菅直人首相がやることを提言します。2011年3月18日午後12時50分。

<宣言>
 今回の地震津波災害は、大東亜戦争敗戦前の戦災以来最大の災害、即ち「非常な事態」であると位置づけた宣言をすること。

<宣言の根拠となる国家的優先順位>
「津波被災地域の復旧・復興」とそれに必要な「安定電力確保」

<前言の具体的内容>
1) 津波被災地の生存者救出作業は終了したことを宣言すること。
2) 自衛隊は、本来の国を外敵から守るという任務に速やかに復帰させること。
3) 3号機と4号機の再臨界は、これを「絶対にさせない」と宣言すること。
4) そのための戦力、東電エンジニアを初めとする関係エンジニア集団を鼓舞すると。
5) 放射能汚染地域は、現状以上には拡大させないとの力強い宣言をすること。
6) すでに汚染された地域は、政府が責任をもって影響を収束させると宣言すること
7) 東北の被災地区の短期的復興に必要とする電力は優先して送ることを宣言すること。
8) 今後の長期的復興には原子力発電が不可欠であることを宣言すること。
9) 現存原子力発電に関するリスクマネジメントを新たに実施すること。
10) その際、言語「ゼロ災」や、言語「絶対安全」は、それらを使用しないこと。
11) 福島原発第一発電所の1号機~4号機は、スクラップにすることを宣言すること。
12) スクラップにするための巨大費用は、これを政府負担で行なうと表明すること。
13) 東北電力と東京電力の2社によって今回の地震津波被害地帯のエネルギーを賄わざるを得ない電力グリッド事情(東日本と西日本の周波数差の意味)を国民に知らせること。
14) 東京電力がカバーする首都圏の機能は、供給電力不足により数年間10~20%程度低下せざるを得ないが、東日本の住民に「これを耐え忍ぶ」ことを呼びかけること。
15) 東電、東北電力以外の電力会社がカバーする地域の人々に、今後10年間の日本経済牽引力となってもらうことをお願いすること。
16) この大災害を活用して東京一極集中の弊害から脱出することを宣言すること。
17) 今後30年以内にくる確立が高いと言われる「関東大震災」に対して、その根本的防備を考えて実行することを宣言すること。

 以上の「首相宣言」にそって国民一丸となって老若男女、各自のやれることを実施すれば、10年後には「東北関東地震津波災害」以前の繁栄を取り戻せます。そして予想される「関東大震災」の被害も最小化できます。「転禍為福」(禍を転じて福と為す)との故事を地で行きましょう。即ち故事のような事例を実際に実現しましょう。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(21)


 外部電源引き込み工事が着々と進んでいるとの報道がなされました。今日の午後にも1~2号機に電気がくるそうです。もう安心です。1~2号機は今以上に悪化することはありません。

 一方、4号機の天井が崩落したそうです。これで天井から注水やりやすくなりました。今、残っている課題は、格納器外に設置されている3~4号機の使用済み燃料棒の制圧です。

 ―― しかし今、枝野官房長官の「悪夢」のような示唆(2011年3月15日13時記者会見)が残っており、また一部の大学教授が「考えたくないけれどもその可能性は否定できな」といっている最悪事態です。

 ―― 最悪事態
 上層階(4~5階)の大きな水プールに置いてある使用済み核燃料棒の「融解」(金属パイプが融解して崩れ折れること)の結果、隔離されて設置されている燃料棒が重なり合うと発生中性子を遮る物質が無いが故に核分裂連鎖反応が促進されてしまいます。こなると結果的にチェルノブイリ事故と同じになってしまいます。

「設計上有り得ない」
 と、大阪大学の山口教授が言われたことを私は信じています。私は化学プラントの設計エンジニアですが、原子力プラントの設計には無知ですから、山口教務のお言葉を信じています。いや、信じたいと思っています。


 リスクマネジメント国際規格ISO31000に関連して、東電「福島原発」第一原発爆発を書いています。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(20)

 NHK総合テレビ夜9時のニュースで、自衛隊の散水車が福島原発3号機への注水に成功したと報道。4~5台で合計30トンと。思わず家族全員で拍手しました。

 ―― しかしこれは応急手当にすぎないことは、繰り返す必要はないでしょう。一日50トンの蒸発があるから、「毎日この量の注水をしなければならない」とは、同席した大阪大学山口先生のお話だった。山口先生も、東電による「電源の回復」を心待ちにしておられることが、会話の端々で感じられた。

 ―― 今、一般国民にできること。
東電エンジニアに声援を送ることです。そして協力企業である、東芝日立等のエンジニアに声援を送ることです。「がんばれ東電!」と。

 ―― 電源復旧
 今臨時ニュースが入りました。2011年3月17日午後10時5分。東電による東北電力から電源を引いてくる送電線等の電源工事の完成は、明日以降になると。理由は、本日の散水車等による注水作業によって一時退避したことだったと。先ほど散水成功に家族全員で拍手を送った元気が、一転して落胆に変りました。しかし時間の問題で電源復旧はなると希望を大にしました。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(19)


 首相補佐に藤井氏、官房副長官に仙石氏が就任し、この国家的危機に対応する。枝野官房長官の発表。2011年3月17日午後7時00分。NHK総合テレビのニュース。

 ―― 高圧電源の復旧についてその意味を大阪大学の山口教授をアナウンサーが聞きだしていた。この意味をさらに積極的に国民に報道してほしいです。
 この報道が高圧電源復旧に限定せず、水循環系の復旧に励んでいる東電エンジニアをどれだけ勇気づけるか、図りしれません。また東電に協力している東芝、日立等のエンジニア陣へも同様です。
 
 ―― 各報道機関は、水循環系復旧工事に関する工事進捗情況を一切報道していません。これはどうしたことでしょうか。
聞き違いかも知れませんが、2011年3月12日、駆動用タービンが現地に到着したとの報道がありました。本件がその後どのような効果を発揮したのか、その結果を報道してもらいたいです。

―― 今回トラブルの直接原因は、冷却水を炉心に循環するポンプを駆動するモーターを動かす電力が供給できなくなったことです。その電力は、送電線から受けるものと、それができなくなった場合の予備としてディーゼル発電機をもっていたと報道されました。

「水を入れる」ことが重要であるのではなくて、「水を炉心に循環する」ことが重要なのです。この「循環ができなくなった」ことが今回の原発甚大災害の元です。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(18)


「3号機、4号機の使用済み燃料棒の恒久的冷却成功」との勝利宣言は近い!

 ―― 今待っている対策は、水循環設備を「再稼動」することです。そのためのポンプと制御装置とそれを動かす電源です。東電はこれを着々と実施しています。

 ―― 地震を受けても建屋内の設備は無傷でしたが、その一部は、水素爆発によって破壊されているかも知れません。しかし東芝、日立等の沸騰水型原子炉建設業者が総力を結集して東電に協力しています。日本の技術陣は顕在です。

 ―― 福島第一原発所長が800名中、50名を残して750名を退避させたそうです。これは賢明な判断でした。この750名が戦力として温存されたことは大きな意味があります。今後、沸騰水型軽水炉を運転している全国の電力会社に応援も到着でしょう。

「東電から発表が一切ない」
 と、不満の声が上がっています。しかし東電は発表できる状態にないという事実を知って自分達のできることをやらなければならなりません。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(17)


 まもなく開通する仮受電設備によって、本来の冷却設備が動き出す。ダメージを受けたポンプ等は、すでに仮ポンプが外部から調達されている。これは東電エンジニアが、総力を挙げてマスコミの目に触れない所で着々と実施している。と、前ブログでこのように述べました。

 ―― 東電エンジニア陣は、千代田区内幸町の本社において健在でです。協力会社の東芝、日立も健在です。基本設計をした米国GEもついています。

 ―― 自衛隊ヘリコプターによる上空からの散水が開始されました。もうすぐ、警視庁の大型散水車が到着すると報道されています。嬉しいことです。しかし、これはとりあえず行なっている応急処置に過ぎません。即ちこれが全てではありません。

 ―― 本命は、東電本社が実施している「冷却対策」であり、東芝、日立等が全社を上げて協力しています。東北電力による仮送電線の完成も近いです。

「3号機、4号機の使用済み燃料棒の恒久的冷却成功」
 との勝利宣言は近いです。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(16)


「再臨界」にはならない。軽水炉はもともとそのように設計してある。と、このようにNHK「緊急報告」(2011年3月16日午後7時30分)で、大阪大学の先生が表明した。

 ―― 私が唯一懸念していた最悪の事態が、設計上有り得ないということが判明した。枝野官房長官が示唆した最悪の事態が設計上、有り得ないことが判明した。大阪大学の先生に感謝するところ大である。御名前は残念ながら聞きもらした。

 ―― 具体的には、
たとえ燃料棒が発熱のために融解して落下し、容器の底に積み重なったとしても、再臨界は発生しないと言明された。素人の私は「やれやれ」と胸を撫で下ろす思いだった。

 ―― 冷却が大切。
 と、すべての識者が言われる。

 ―― その冷却は、まもなく開通する受電設備によって、本来の冷却設備が動き出す。本来の設備がダメージを受けているなら、新たな設備を外部から調達している。これは東電エンジニアが、総力を挙げてマスコミの目に触れない所で着々と実施している。

 頑張ってくれてありがとう! 東電エンジニアさん達。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(15)


 私が批判したフジテレビの報道は、同時に「受電設備の回復」が間もないと報道しました。「待っていました」との思いです。この工事の「進捗状況」をもっと早くから報道して貰いたかったものです。

 ―― 外部からポンプを持ってきたが、電源がなくて作動しなかった。
と言って、小松空港から空輸したモーター付きポンプの画像が、背景にでました。

 ―― ヘリコプターから4号機へ水を注入しようと試みたが、本日はやめにした。放射能が強かったからと。

 これら二つだけを報道したのでは、多くの人は「もうだめか」と思ってしまいます。

 ―― 電源回復工事を東電エンジニア達は、報道の目に触れないところで懸命にやっているのです。電源さえ確保すれば、大きな問題は解消します。

 ―― 私は、電源回復の完成が射程に入ったので、ヘリコプターでの注水は必要なくなったものと考えています。持ち込んだ多くの機材が、所期の機能を発揮するでしょう。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(14)


 今フジテレビで「電力を失った」ことが重大であるとの報道がありました(2011年3月16日18時)。今頃何を言っているのでしょうか。「手足をもがれ、かつ、強い放射能の中で東電エンジニアはよくやってくれました」と既に書きました(2011年3月16日午後1時)。

 ―― フジテレビは、それを津波「前」と「後」の衛星写真を比較して言っているのです。しかし、すでに一昨日米国の衛生写真が公開されバックアップ電源が全て失われたことが紹介されています。その時点でこの状況が「何を意味しているか」を報道してもらいたかったものです。

 ―― 津波によってバックアップ用ディーゼル発電機が使えなくなった。
このことは、最初の日に報道されています。これが「何を意味するか」をその時点で報道してくれなければ困ります。多くのテレビに大学の先生が入れ替わり立ち代わり出てきて曖昧な、かつ、勝手なことばかりおっしゃる姿を拝見して立腹しておりました。
 その中で京都大学の中島先生が「それは有り得ません。誤報です」と断定じておられたお姿には好印象を受けました。

 ―― エンジニアが、手足を切断され、両目を潰され、自宅に閉じ込められて苦しんでいる極度の窮状を知れば、「お前の目の前の火災を早く消火せよ」とは言えません。全国民一丸となって最悪の事態を回避するために協力しなければなりません。そのための報道をして貰いたいです。

 ―― ヘリコプターを飛ばし、危険と指定されている30km以内に入り、詳細「動画」と「写真」撮影をしてそのデータを東電に提供し、「判断を助ける」ことをしてほしいものです。もちろん、「風上」から撮影することはいうまでもありません。
 NHKの報道で「30km離れた位置から撮影した」と強調していました。この非常時に「安全規定」を守ることに、何の意味があるのでしょうか。この報道に対して違和感をもった人は、私だけだったでしょうか。

 ―― 不肖私がこのブログを書いている目的も東電エンジニアに対する協力の一貫です。同じ職業のエンジニアとして東電エンジニアと同じ目線で考えています。東電エンジニアを非難したことになるような取材と報道はやめてください。

 リスクマネジメント国際規格ISO31000に関連して、東電「福島原発」第一原発爆発を書いています。

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福島原発の爆発―ISO31000リスクマネジメント(13)

 今回の福島原発爆発はスリーマイル事故より大きく、チェルノブイリに迫る。これは、フランスの原子力機関が格付けした結果です。昨夕(2011年3月15日)報道されました。

 ―― 冗談ではありません。
 チェルノブイリ事故は臨界状態(連鎖反応)が止まらなかったものでした。我々の原発は、「原理上」再び臨界状態(再臨界)にはなり得ません。もしもそのようなことが「理論上」予想されるのであれば、ブログ(7)で書いたように「決死の覚悟でプールへ給水をする」ことが必要です。

 ―― これを計画の実行を「決断」する主体者は東電でなくてその上のレベルです。もちろん立案する当事者は東電ですが、そして東電エンジニアですが。

 ―― 1号機~3号機は、すでに峠を越えているので、問題は皆無です。しかし4号機の使用済み核燃料棒は、もしかしたら理論上「再臨界」が有り得るかもしれません。専門外の私には計算できません。
 枝野官房長官は3月11日の4号機の水素爆発を踏まえて「再臨界」を示唆されました。これを受けて私もブログ(7)を書きました。「今後の最悪シナリオ」と書きました。

 ―― 「上のレベル」とは政府です。
 まず理論上有りえるのか、有り得ないかを日本国政府自らが指揮を取って至急結論を出す必要があります。その結果を国民に知らせる必要があります。
 そして万が一でも理論上「再臨界」が有り得るなら、政府は非常事態宣言を出して政府の責任の下で「注水決死隊」を編成すべきです。74歳の私でもお役に立つなら、決死隊に参加します。子供達の未来のために。

 ―― 理論上有り得ません。
 これを政府は早く結論付けてください。今、枝野官房長官の「悪夢」のような示唆が「残って」います。

 リスクマネジメント国際規格ISO31000に関連して、東電「福島原発」第一原発爆発を書いています。

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