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中小会計要領ができました。~優遇金利が適用されます~

DSC_1783.JPGいつもありがとうございます。渋谷の田中會計事務所です。
さて、今回は、中小企業が守るべき会計ルールの方針についてお話したいと思います。皆様ご存じでしょうか。実は、「会計」は「自由」なんです。各業種、業態によって、使う勘定科目など会社の実態を反映するように各社でカスタマイズしてOKなのです。例えば、減価償却の耐用年数なども本来は自由に決めてよいのです。税法で6年と定めていても、実際はそんなに持たないよ!2年だ!ということでれば、2年で償却してもよいのです。(後で税務調整しますが)。
しかし、自由な会計ルールで計算された「利益」で税金を計算したら、当然不公平が生じます。だから、税金計算上は、税法ベースで計算しなおします。これが、「税務調整」というものですね(上記の耐用年数の例だと、2年を6年で直して税金計算します)。
 
中小企業の実務の世界では、最初から税法ベースで会計処理するのが一般的です。したがって、あまり税務調整は発生しません。
上場企業などの場合は、本来の自由な会計がかなり不自由になります。投資家目線で一定のルールを作っています。例えば、金融商品会計などなど。なので、税務調整がかなり入るので税金計算の作業も膨大になります。会計と税務が「ズレまくる」のです。。。国際税務ともなれば、US.GAAP(=アメリカの会計基準)なども入ってきますのでさらにズレます。ここの調整がある意味大手税理士法人の税理士の腕の見せ所とっても過言ではありません。

話はそれましたが、中小企業会計でも一定のルールを作っていこうというのが、今回の「中小会計要領」。従前に「中小企業の会計に関する指針」というものがありました。この「中小会計指針」では厳しすぎるという声から、簡便な処理も認めた「中小会計要領」が作られました。
 メリットはというと、日本政策金融公庫では利率がマイナス0.2%の優遇金利が適用されます。大きいですよね。中小企業の世界では、利益を大きく見せるために、減価償却はしない!なんてこともありうるのです(当事務所ではそのような作戦はお勧めしていませんが)。銀行側もそんな決算書を組み換え実態損益計算書と、事態貸借対照表を作成します。中小会計要領に準拠した決算書であれば、銀行への信用性も増し、組み換え作業も減ることから、優遇されるということでしょう。
 税務申告し終わった後に、融資という場合には、元となる決算書を作成した税理士にこの決算書は、中小会計要領に従いましたよという証明書(チェックリスト)の作成を依頼します。そのチェックリストに一つでも「NO」があると、理由を記載しなければなりません。また、銀行側の心象もあまりよいものでもありません。「No」がつかないように日々の取引を処理することが重要です。ではでは。

渋谷で開業60年。

経営者と共に悩み、共に喜ぶ

田 中 會 計 事 務 所

http://tanaka-tax.com/

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