ふと・・・
アメリカで、オバマ新大統領が誕生しましたね。
日本でも、そう遠くない時期に総選挙が行われることでしょう。
私たちも、この厳しい状況を変革してくれるような政治家に投票したいものです。
ふと思ったのですが、時折、政治家などが汚職や失策等をしたとき、「そういう政治家に投票した国民が、結局は悪い。」などという主張が聞かれる事があります。
本当に国民が悪いのでしょうか。
たとえば、スーパーで販売された食品で食中毒などが起きた場合、「そんなモノを買った消費者が悪い。」という主張は起きないはずです。責められるのは、確実にメーカー側です。
被害者として扱われるケースと、「そんなモノに手を出したあんたが悪い」と一蹴されるケースの違いって何なのでしょうか。
基本的に、後者の扱いを受けるような事とは、例えばバクチであったり、骨董趣味であったり、小豆相場だったりします。窃盗なんかも、「盗まれるあなたが悪い。」なんて言われたりします。
こういったことから考えるに、人は、認めていた価値が傷つけられると、傷つけた者を責めるようです。
逆に、そもそも確固とした価値を認めていないモノの場合には、むしろそれを信じた者を責めるのではないのでしょうか。
翻って選挙ですが、前述の、「そういう政治家に投票した国民が、結局は悪い。」という批判の背景には、選挙というものの価値への疑問が内包されているのではないでしょうか。
選挙は、民主主義を支える重要なシステムといえます。しかしその実、我々は、その価値を心の奥ではあまり認めていないのかもしれませんね。