「人文知」という教養について。
湯川秀樹著「旅人」ある物理学者の回想を読みました。
この本は湯川秀樹さんが、ノーベル賞受賞の中間子論誕生の前夜までを、生誕から家族、学問環境、研究の進展等を回想しています。私が特に興味を持ったのは、老荘思想に心酔し、「無」の意識等を感じていたという事です。
以前読んだ本に、ノーベル賞級に研究が進んでいる学者は世界に何百人も居るが、その中で受賞出来るのは、研究対象学問とは異なる文学、宗教、哲学等に興味を持っている研究者と書いて有りました。
また、日経ビジネス2009・9・14号で、東京大学大学院教授姜尚中さんも、新しい付加価値を生み出すのは宗教、哲学、日本文化、社会の成り立ちなど、人生をいかに生きるべきかを考えるという、ある種の教養「人文知」を使って考え抜く事と言っています。
我々がこの世に生きている役割は、新しい価値を生み出す一端を担うことと思っています。