@扶養控除申告書@
年末調整の時期ですね。私ども会計事務所もこの作業で慌しくなってきております。
そこで今回は、年末調整時に記入する書類の1つである『給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(以下『扶養控除申告書』とします)』についてのお話です。
この申告書、初めて書くような人にとっては取っ付きにくいと思います。中でも『所得の見積額』欄の記入について混乱が多く見られるのでひとこと。
まず気をつけたいのが『見積額』とあるように平成22年の所得を見積もった金額を記入することです。この申告書、タイトル部分に『平成22年分』とあるように来年のものなのです。未来のことを書くんですね。
これに対し『給与所得者の保険料控除兼給与所得者の配偶者特別控除申告書(以下『保険料控除申告書』とします)』は『平成21年分』になっていると思います。こちらには今年の結果を書くのです。
さて問題は『所得』の金額です。以前にも書いたことがあるのですが、収入と所得は違うものを指すのです。算式で書いた方が分かりやすいので再掲すると、
収入 - 経費 = 所得
となります。
パート収入がある方などは年収(額面金額。これが上記算式の収入に当たります)から65万円(これは上記算式の経費に当たります)を引いた残りが所得となり、申告書に記入していただく金額となるのです。
この所得を求めるときに役立つのが保険料控除申告書です。申告書右側にある配偶者特別控除申告書欄の計算表を使いましょう。所得の種類に応じて計算表に数字を当てはめれば所得金額を計算できます。
ちなみに、年金収入は雑所得に該当します。この場合の算式についても保険料控除申告書の裏面右下のところに記載されていますので参考にしてみてください。