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予算編成

いよいよ今年も押し迫り、あと10日を切ってしまいました。

この2009年は年始の年越し派遣村から始まり、円高、デフレ・・・。期待された政権交代も、最悪なタイミングによる引継ぎということを差し引いても、新政府がなんだかはっきりせず、期待薄の様相まで呈してきています。明るい話がまったくといっていいほどなかったですね。

そのような中で迷走している2010年度予算編成。やっぱりねという結果となりそうです。

扶養に関する控除などは、選挙の際は「廃止します!少子化の中、こども手当の財源とし、将来の日本のために、国民全体で子供を支えるんです!」という大義名分の下、配偶者・扶養控除の廃止を提案していましたが、目の前に迫る参議院議員選挙を意識してなし崩し的にトーンダウン。

政府税調において、課税所得400万円(給与所得570万円)以下の世帯に限り、23~69歳の扶養控除を認める方向で調整しているそうです。
社民党は、政府税調において「子ども手当の恩恵も受けない層に負担増のしわ寄せがいくのはおかしい」と主張したようですが、お子さんがいらっしゃらないご家庭においても、様々な事情を抱えられながらも、将来の日本のために、国全体で子供を増やし支えましょうという民主党本来の主張はどこへ行ってしまったのか、はなはだ疑問です。

様々なご批判も頂きそうですが、個人的には当初の扶養控除廃止の主張の中で、唯一これはどうだろうかと懸念を感じていたのは、老人扶養控除と障害者に当たる方がいらっしゃるご家庭の控除でした。社会的弱者であるこれらの方々に対する控除の廃止によって幾ばくかでも守れなくなってしまうことは許されないと思います。
高齢者社会の中、年金は限られているにも関わらず、介護費用がかさみ、老々介護などという事態が起こる昨今、老人扶養控除と障害者に当たる方がいらっしゃるご家庭の控除の維持、高齢者控除の復活も賛成です。
しかし、失業者増の現在の雇用環境の中で矛盾も生じますが、配偶者控除と23歳から69歳までの扶養控除が守られてしまうことによって、将来的に我が国の就労人口が減ってしまうことが指摘されている中、ニートと言われる方々を含め、働くことのできる力をお持ちの方々が守られてしまうことには疑問です。
単純なことではありません。保育環境がまったく整っていない状況において、配偶者の方々が働こうにも働けない状況にあることも事実です。それ以外にも介護の問題や、健康上の問題などもあるでしょう。ケアしなければならないところは山ほどあります。

これだけ長期的に弱ってしまった我が国において、目先の選挙に向けて媚を売ることではなく、政権交代を機に大鉈を振るい、将来のあるべき方向に向けてしっかりと舵を切っていってもらいたかったのが賢明な国民の本音だと思いますし、政治に求めたことではないでしょうか。
マニフェストを守れずゴメンなさいではなく、急激な少子高齢化の中、もっとしっかりと少子高齢化対策のメッセージを打ち出せない政府でゴメンなさいのほうが分かりやすかったですね。

それでは皆さん、良いお年をお迎えくださいませ。来年は明るい話題に満ち溢れる年になりますように!

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