昨年1年間の建物火災は31,494件(総務省発表)
○出火原因は「放火」が1位
先頃、消防庁より平成18年の火災の概要が公表されました。
建物火災は31,494件でしたが、企業分野では、工場が2,047件(前年同期比▲137件)、事務所が774件(同▲6件)と減少傾向にあり、両者あわせても建物火災全体のわずか9.0%でした。
企業の場合、住宅に比べ件数こそ少ないものの、大規模火災の危険性があり、日頃の防災活動が重要です。
○建物火災(31,494件)の出火原因の内訳
・放火 5,198件 16.5%
・たばこ 3,179件 10.1%
・電気等配線 1,118件 3.5%
・電気機器 801件 2.5%
・溶接機 394件 1.3%
○住宅への住宅用防災機器の設置・維持の義務化
事務所・工場等の企業分野については、年々火災事故、火災による死者・負傷者が減少傾向にありますが、住宅火災による死者は年間1,000人を超えており相変わらず高止まりの状況にあります。
こうした状況を改善するため、平成18年6月1日、すべての住宅に住宅用防災機器の設置・維持を義務付ける改正消防法が施行されました。
新築住宅・改築住宅については同日から適用となりましたが、既存住宅については、市町村条例で定める日(平成19年~平成23年)まで住宅用火災警報器の設置・維持が猶予されています。
しかし、住宅火災による死者の約6割が65歳以上の高齢者であることから、できるだけ早い時期に設置することが重要と考えられます。