失業者の国保料、減額 所得の3割で算定
長妻昭厚生労働相は5日、職を失った人の国民健康保険料を安くする新制度について、元の年収ごとの保険料の試算を明らかにした。
<例>給与収入 300万円の場合 現行の保険料 23万3千円⇒軽減後の保険料 8万5千円
(年額、夫婦・子1人で夫に給与収入があった場合を想定)
今国会で関連予算と法案が成立した後、全国ハローワークや市町村で広報する。
新制度は4月スタート。倒産や、解雇、雇い止めなど会社側の都合で失業した人が、在職中と同じ水準の保険料負担で医療保険に入れるようにする狙い。
保険料は前年の所得を元に算出されている。収入が途絶えた失業者には負担が重いため、失業時からその翌年度末までの間に限り、前年所得の3割で保険料を算定する。国民健康保険税として徴収している場合も、同じように計算する。新制度が始まる1年前の2009年3月31日以降に離職した人の保険料も、10年度分に限って軽減される。
保険財政の収入減は、国と自治体が公費で埋め合わせる。10年度は失業者とその家族の計87万人が利用する見込み。(朝日新聞ー労働問題ー)