競輪の選手は労働基準法上の労働者!?
昭和20年代の前半、競輪選手が、競走中転倒し、
22名もの選手たちがいずれも全治1カ月程度の負傷を負った事件が起きました。
この負傷をきっかけに、「労災が適用されるのでは?」という話が持ち上がったそうです。
労災が適用されるには、そもそも競輪選手が
労基法上(=労災保険法上)の労働者に該当するかどうかが問題になります。
昭和25年4月24日、基収4080号の通達により、
競輪選手は労働者ではないとされました。
理由は次の通りです。
★自転車競走施行者は参加者に競争の場を提供するだけ。
(自転車競走施行者と参加者の間に使用従属関係がない)
★参加者に支給される日当および宿泊料は実費弁償として支給されるものであり、
労働力提供の対価としての賃金ではない。
★参加者に支給される賞金は、競争参加の目的物であり、
こちらも労働力提供の対価としての賃金ではない。
競輪選手の大半は、おそらくは個人事業主と思われます。
個人事業主は労基法上の労働者ではありません。
それどころか、「事業主」とつくくらいですから、経営者なのです。
経営者ですから、原則としては通勤途中のけがや業務中のけがについて、
労災が下りるわけではありませんし、
有給休暇制度もなければ、最低賃金等の法律で守られる範囲外の人です。
残業という概念もなければ、残業手当もありません。
私もサラリーマン生活をやめて、数年間は個人事業主として生計を立てておりました。
最初は不安だらけだった様な気もしますが、
慣れてくると、不思議と気にならなくなりましたし、
むしろ、こちらの世界の方が自分には合っているなと思いました。
ただ、同じ個人事業主でも社労士と競輪選手では
仕事の内容や危険度、職業人としての寿命など、いろいろと異なります。
そのあたりの実態を競輪選手の人の聞ける機会がありましたら、
追加でご報告いたします。
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