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中野人事法務事務所中野 泰(なかの やすし)

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女性のみに制服を支給すると男女雇用機会均等法に違反しないか?

同じ事務系の仕事なのに、男性は自分で選んだスーツ、
女性は会社指定の制服を着ることになっている会社ってありませんか?

これって男女雇用機会均等法には違反しないのでしょうか?

男女雇用機会均等法第6条において、
厚生労働省令で定める福利厚生の措置について、
性別を理由とした差別的取り扱いを禁止しています。

この「厚生労働省令で定める福利厚生の措置」は次の4つです。
(男女雇用機会均等法施行規則第1条)

1  生活資金、教育資金その他労働者の福祉の
   増進のために行われる資金の貸付け
2  労働者の福祉の増進のために定期的に行われる金銭の給付
3  労働者の資産形成のために行われる金銭の給付
4  住宅の貸与

これらの中には「制服の支給」は含まれておりませんので、
法違反とは言えません。

ただ、男女雇用機会均等法は、
特定の性を排除したり、不利に扱うことはもちろん、
特定の性を対象とした措置や、
特定の性を有利に取り扱うことも原則として禁止しています。

こうしたことを認めてしまうと、
性別の違いによる職域の固定化や、
男女の仕事を分離することにつながってしまうからです。

こうした法の趣旨に照らすと、女性のみに制服を支給するということは
あまり好ましいこととは言えません。

男女ともに制服を支給する(あるいは支給しない)というようにしたり、
男女とも希望者のみに支給するなど、
男女で同一の取り扱いをすることが望ましいとされています。

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