04 曾子曰く、吾れ、日に三たび吾が身を省みる。
【書き下し文】
曾子曰く、吾(わ)れ、日に三たび吾が身を省(かえり)みる。
人の為(ため)に謀(はか)りて忠(ちゅう)ならざるか、
朋友(ほうゆう)と交わりて信(しん)ならざるか、
習わざるを伝うるか。
【現代語訳】
曾子が次のように言いました。
「私は毎日何度も自分のこと反省する。
人のために考えたことについて、真心からできなかったのではないか?
友達と交際した際に、言ったことや約束に責任を持たなかったのではないか?
復習せずにあやふやなことを人に教えたのではないか?」
「日に三たび」というのは、1日3回という意味ではなく、
毎日何度も、という意味です。
「忠」は真心という意味です。
忠という漢字の「中」は「なか、中身」という意味。
そこに「心」を組み合わせ、
「中身が充実していて、欠け目のない心」を表した漢字です。
(『漢字源』より)
「信」は「まこと」の意。言明や約束をどこまでも通すこと。
言は、言明(はっきりという)の意。
「信」は「人」と「言」を組み合わせた漢字で、
一度言明したことを押し通す人間の行為を表します。
(『漢字源』より)
心の底から他人のために心を砕く利他の精神、
言ったことや約束したことに責任を持って貫こうとする精神、
他人に伝えるからには、確信を持って正しいことを伝えていこうとする心構え、
こうしたことが大切だと曾子は言っているんですね。
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