08 過てば則ち改むるに憚ること勿かれ
【書き下し文】
子曰く、君子、重からざれば則(すなわ)ち威(い)あらず。
学べば則(すなわ)ち固(こ)ならず。
忠信を主とし、己(おのれ)に如(し)かざる者を
友とする無かれ。
過(あやま)てば則(すなわ)ち
改(あらた)むるに憚(はばか)ること勿(な)かれ。
【現代語訳】
先生が次のよう言いました。
「君子たるもの、重々しくなければ、威厳がなくなる。
学問をすると、特定の考え方に固執しなくなる。
真心やウソ偽りのないまことの精神を主軸とし、
自分に及ばない人を友としてはいけない。
自分に過ちがあった場合は、
すぐに改めることが大切だ。」
『過てば則ち改むるに憚ること勿かれ』
有名な一節です。
自分にとって大したことがないことであれば、
誰でもすぐに改められます。
ところがそこに見栄やプライド、利害得失が絡んでくると、
大人でも難しい。
難しいからこそ、論語に代表される人間学をしっかり学び、
実践していくことが大切です。
それと、学問を深めていくと、
特定の考え方に固執しなくなるというのもいいですね。
学問をすることにより、
一つの対象を多面的に見ることができるようになります。
学問と言っても、学校で学ぶ
「国語・算数・理科・社会」だけではありません。
人としてどう生きていくのがよいのか、
どのような価値観が大切なのか。
こうしたことを学ぶことも大切な学問です。
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