アルバイト就業規則を作成。意見を聴取する「労働者」は 誰にすればよいか?
全従業員のうち30%がアルバイトで構成されている会社が
アルバイト用の就業規則を作成することとなりました。
この場合、就業規則を作成・変更する際に意見を聴取する「労働者」は
誰にすればよいのでしょうか?
結論から申し上げると、全従業員の代表者です。
(アルバイトの代表者ではないということです。)
ここでいう全従業員の代表者については、
労働基準法第90条に詳しく記載されています。
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使用者は、就業規則の作成または変更について、
当該事業場に、労働者の過半数で組織する
労働組合がある場合においてはその労働組合、
労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては
労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。
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物理的には「正社員用の就業規則」と「アルバイト用の就業規則」の
2冊に分かれていたとしても、
労働基準法上は、その2冊を合わせたものが
「当該事業場の就業規則」という取り扱いになります。
したがって、対象者がアルバイトだから
アルバイトの代表者から意見を聴取するという考えではなく、
あくまで就業規則の意見を聴取するのは
「全従業員の代表者」となります。
逆に言えば、「全従業員の代表者」は
正社員の代表、あるいは組合員の代表というよりも、
全従業員の代表であるという視点に立って、
意見を述べることが期待されています。
もっとも、アルバイトの代表者にも意見を聞くことは、
労務管理上望ましいことは言うまでもありません。
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