三六協定書を締結後、従業員数が急増。三六協定書は有効か?
社員数10名の会社で、労働者の過半数代表者と会社側で三六協定を締結し、
有効期間を1年間として、労働基準監督署に届け出ました。
数か月後、20名の従業員を雇用。
この時点で、かつての過半数代表者は
過半数の代表者ではなくなってしまいました。
このように三六協定を締結後、
過半数代表者が労働者の過半数を代表する人でなくなった場合、
改めて過半数代表者を選定し直し、
三六協定を再度締結・届出をしなければならないのでしょうか?
結論から申し上げると、その必要はありません。
三六協定締結当事者の要件として要求される
「事業場の労働者の過半数で組織する労働組合
または事業場の労働者の過半数を代表する者」
という要件は、三六協定が有効に成立するための要件であり、
有効に存続するための要件ではありません。
したがって、いったん三六協定が有効に成立すれば、
その三六協定は有効期間中は、その効力に影響は生じません。
なお、労働基準法は労働条件の最低基準を定めている法律です。
改めて過半数代表者を選定し直し、
三六協定を再度締結するに越したことはありません。
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