継続雇用の基準、これは許されるか?
経過措置による継続雇用制度の対象者に係る基準として、
「会社が必要と認める者」や「上司の推薦がある者」を
定めることは認められません。
「会社が必要と認める者」や
「上司の推薦がある者」というだけでは
基準を定めていないことに等しく、
高年齢者雇用安定法の趣旨を
没却してしまうことになりますので、
より具体的なものにしていただく必要があります。
それでは、次の基準はいかがでしょうか?
A:過去○年間の人事考課が○以上である者であって、
かつ、会社が必要と認める者
B:過去○年間の人事考課が○以上である者であって、
または、会社が必要と認める者
Aについて
結論:法の趣旨に反します。
「過去○年間の人事考課が○以上である者」
という要件を満たしていても、
さらに「会社が必要と認める者」という要件も
満たす必要があり、
結果的に事業主が恣意的に継続雇用を
排除することも可能となるためです。
Bについて
結論:法違反ではありません。
「過去○年間の人事考課が○以上である者」は
対象となり、その他に「会社が必要と認める者」も
対象となると考えられるため、
厚生労働省の見解としては、
高年齢者雇用安定法違反とまでは
いえないとしています。
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