会社分割~労働契約承継法~ その8(異議の申出)
労働契約承継法第4条、第5条では
異議の申し出について定められています。
【異議申出ができる場合】
下記の場合には、労働者は
異議を申し出ることができます。
1 会社が承継される事業に主として
従事する労働者を
分割会社に残留させる場合
2 会社が承継される事業に主として
従事する労働者以外の労働者を
承継会社等に承継させる場合
異議を申し出れば、本人の意向に従って
労働契約が承継され、
または承継されないこととなります。
【異議申出の通知先】
異議申出は、分割会社が指定した異議申出先に通知します。
【異議申出事項と通知方法】
異議申出事項は下記の通りです。
1 氏名
2 承継される事業に主として従事する
労働者以外の労働者の場合はその旨
3 承継会社等に労働契約が承継されないこと
または承継されることに反対である旨
それぞれ書面に記載する必要があります。
この異議申出が書面によることとされているのは、
労働者が異議を申し出た事実を
分割会社に確実に到達させるともに、
事後に紛争が生じて労働者の地位が
不安定になることを防止する必要があるためです。
異議の申出書の書式例は
下記の厚生労働省作成のものをご参照ください。
【異議申出期限日】
A 株主総会の承認を要する場合
分割会社が定める異議申出期限日は、
分割契約等を承認する株主総会が
開催される日の2週間前から、
当該株主総会等の前日までの期間内の日です。
B 株主総会の承認を要しない場合
C 合同会社の会社分割の場合
効力発生日の前日までの日です。
ABC共通
通知がされた日と異議申出期限日との間には、
少なくとも13日間を置かれなければなりません。
【揖斐申出の効果】
【異議申出ができる場合】の1の場合
労働者は、異議申出期限日までに異議を申し出ることにより、
労働契約が承継会社等に承継されることとなります。
【異議申出ができる場合】の2の場合
労働者は、異議申出期限日までに異議を申し出ることにより、
労働契約が承継会社等に承継されないこととなります。
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