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中野人事法務事務所中野 泰(なかの やすし)

ブログ記事一覧

労働保険概算・確定保険料申告書の自動計算ツール

労働保険(労災保険・雇用保険)の概算・確定保険料の申告書の記載って、
慣れない人にとっては面倒ですよね。

この度、厚生労働省が必要事項を入力するだけで、
自動的に保険料を計算してくれるエクセルファイルを作成しました。
便利なファイルですので、皆様にもご紹介致します。


必要に応じてご活用ください。
なお、ご利用にあたっての注意点は次の通りです。

年度更新申告書計算支援ツールのご利用にあたって

注1  本ツールの使用にあたっては、
    必ず事前に「利用方法・注意事項(必ずお読みください)」を
   ご一読いただき、
    これらの内容について同意されない場合には使用をご遠慮ください。
注2 ご利用いただけない事業も一部ありますので、ご了承ください。
   また、計算結果については、必ず検算を行ってください。
注3 本ツールに関する個別のご相談・個々の動作環境に関する
   お問い合せには応じかねます。
   なお、本ツールは、エクセルのバージョン2007に対応しておりますので、
   あらかじめご了承願います。

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女性労働基準規則(女性則)の一部を改正する省令が公布されました

厚生労働省は平成24年4月10日、母性保護のために、
生殖機能などに有害な化学物質が発散する場所での
女性労働者の就業を禁止する
「女性労働基準規則(女性則)の一部を改正する省令」を公布しました。
改正女性則は平成24年10月1日から施行となります。

改正女性則では、妊娠や出産・授乳機能に影響のある
25の化学物質(従来の規制対象は9物質)を規制対象とし、
これらを扱う作業場のうち、以下の業務については、
妊娠の有無や年齢などにかかわらず
全ての女性労働者の就業を禁止します。

女性労働者の就業を禁止する業務

★ 労働安全衛生法令に基づく作業環境測定を行い、
   「第3管理区分」(規制対象となる化学物質の
   空気中の平均濃度が規制値を超える状態)となった
   屋内作業場での業務
★ タンク内、船倉内での業務など、規制対象となる
   化学物質の蒸気や粉じんの発散が著しく、
   呼吸用保護具の着用が義務づけられている業務

女性労働基準規則の対象物質(25物質)

1 特定化学物質障害予防規則の適用を受けているもの

 1 塩素化ビフェニル(PCB)
 2 アクリルアミド
 3 エチレンイミン
 4 エチレンオキシド
 5 カドミウム化合物
 6 クロム酸塩
 7 五酸化バナジウム
 8 水銀およびその無機化合物(硫化水銀を除く)
 9 塩化ニッケル(II)(粉状のものに限る)
10 砒素化合物(アルシンと砒化ガリウムを除く)
11 ベータ-プロピオラクトン
12 ペンタクロルフェノール(PCP)およびそのナトリウム塩
13 マンガン

(注)カドミウム、クロム、バナジウム、ニッケル、
   砒素の金属単体、マンガン化合物は対象とならない。

2 鉛中毒予防規則の適用を受けているもの

14 鉛およびその化合物

3 有機溶剤中毒予防規則の適用を受けているもの

15 エチレングリコールモノエチルエーテル(セロソルブ)
16 エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(セロソルブアセテート)
17 エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)
18 キシレン
19 N, N-ジメチルホルムアミド
20 スチレン
21 テトラクロルエチレン(パークロルエチレン)
22 トリクロルエチレン
23 トルエン
24 二硫化炭素
25 メタノール

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労働者名簿をパソコン上で管理することはできるか?

労働基準法で作成・保管が義務づけられている労働者名簿。

名簿記載事項を紙ベースで作成・保管するのではなく、
パソコン上で管理することはできるのでしょうか?

下記の要件を全て満たしている場合は、パソコン上で管理することが可能です。

1 法定の必要記載事項が揃っていること
2 法定の必要記載事項を画面に表示したり、印刷できるようにすること
3 労働基準監督署の調査に当たり、
  労働基準監督官の閲覧や提出の求めに応じて、
  直ちに必要事項が明らかにされ、かつ、コピーを提出できるシステムになっていること

こちらの要件は、賃金台帳も同様です。

なお、労働基準法上、賃金台帳と同様、労働者名簿も各事業所ごとに
作成・保存することになっています。

本社一括管理をしていて、支店や営業所、店舗には
労働者名簿がない会社さんは厳密には「法違反」状態となっております。
ご注意ください。

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既婚の女性を整理解雇することはできるか?

業績の悪化に伴い、余剰人員を解雇する「整理解雇」。

通常の解雇に加え、次の4つの要件(要素)についても
考慮しなければならないとされています。


4番の「整理対象者選定の合理性」について、
次の主張は認められるでしょうか?

「既婚の女性の場合、メインの稼ぎ手である男性(夫)がいるので、
 他の社員よりは家計全体で見た場合の影響度は少ない可能性が高い。
 そこで、今回は既婚の女性を整理解雇の対象者とする。」

結論から申し上げると、法的には厳しいと言わざるを得ません。

男女雇用機会均等法では次のような定めがあります。(第6条第1項第4号)

――――――――――――――――――――――――――――――――――
事業主は、次に掲げる事項について、
労働者の性別を理由として、差別的取扱いをしてはならない
(中略)
 4 退職の勧奨、定年及び解雇並びに労働契約の更新
――――――――――――――――――――――――――――――――――

また、同じく第9条第2項では次のような定めもあります。

―――――――――――――――――――――――――――――――――― 
事業主は、女性労働者が婚姻したことを理由として、解雇してはならない
――――――――――――――――――――――――――――――――――

したがって、「既婚の女性」を選定基準にすると、
これらの条文に抵触することになってしまいます。

今の世の中「女性だから・・・」ということを理由にした取り扱いは
時代遅れとなっているようです。

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休日出勤1時間。この場合の処理ってどうなるの?

従業員に対し、事前に労働日と休日を振り替えた上で、
休日出勤をさせました。

ところがふたを開けてみると、大した仕事がないため、
2時間のみ働かせて、(会社の判断で)帰社させました。

さて、この場合の給与と後日の休日について、
どのように考えればよいのでしょうか。

<給与関係>

まず、大前提としてこの休日出勤日は
休日の振替をしたのですから、
休日ではなく「労働日」となります。

従って、勤務時間や休憩時間は就業規則に
定められている時間や時刻となります。
労働日となるこの日に残業をすれば残業手当が発生しますし、
遅刻や早退をすれば、その分の控除をすることもあり得ます。
(「あり得る」としたのは契約によっては
 遅刻や早退をしても給与から控除しない契約もあり得るためです。)

今回は、会社の判断で帰社させたのですから、
原則的には、使用者の責に帰すべき事由による休業となり、
平均賃金の6割以上の休業手当を支払わなければいけません。

仮に2時間分の給与が支払われている場合は、
休業手当の額は下記のとおりとなります。

【平均賃金の6割以上の額 - 2時間分の給与】

ということで、2時間分の給与だけ支払うというわけにはいきません。

<休日関係>

労働契約の一環として休日を後日に変更したのですから、
当然のことながら、後日、休日を取らせる義務があります。

うーん。会社にとってはイタい話ですね。
これなら、休日の振替ではなく、代休にして、
2時間分の休日出勤に見合った給与を支払った方が安くつくような気がします。

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平成24年分給与所得の源泉徴収票フォーマット(様式・書式)

平成22年度税制改正により、
平成24年分以後の「給与所得の源泉徴収票」について、
年末調整において「生命保険料の控除額」を記載する場合には、
下記の金額をそれぞれ記載することになりました。

★ 新生命保険料の金額
★ 旧生命保険料の金額
★ 介護医療保険料の金額
★ 新個人年金保険料の金額又は旧個人年金保険料の金額

それに伴い、上記の金額を記載する欄が設けられ、
「個人年金保険料」欄がなくなりました。

国が発行している説明文章はこちら
平成24年源泉徴収票のフォーマットはこちら

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平成25年分から変わる源泉所得税~扶養控除等申告書等は7年間保存~

平成25年分から源泉所得税の取り扱いが変わります。
国税庁発行の『源泉徴収税の改正のあらまし』より、
若干読みやすいように改変して、お伝えします。

給与所得者の扶養控除等申告書等の提出を受けた源泉徴収義務者は、
その申告書等を7年間保存することが法令に規定されました。
(この改正は、平成25 年1月1日以後に提出すべき申告書等について適用されます。)

源泉徴収義務者が給与所得者等から提出を受けた次の申告書については、
源泉徴収義務者においてその申告書の提出期限の属する年の
翌年1月10 日の翌日から7年間保存することが法令に規定されました。
なお、税務署長から提出を求められた場合には、提出する必要があります。

【源泉徴収義務者が保存する申告書】

 ① 給与所得者の扶養控除等申告書
 ② 従たる給与についての扶養控除等申告書
 ③ 給与所得者の配偶者特別控除申告書
 ④ 給与所得者の保険料控除申告書
 ⑤ 退職所得の受給に関する申告書
 ⑥ 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書
 ⑦ 給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書

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桜の花はいつから咲く準備を始めているんだろう?

先日、道を歩いていたら、大きな桜の木が満開の花を咲かせていました。

「キレイだなー」と、歩きながらも目は桜の花に釘付けに。

すると、同じ木を見た幼稚園児くらいの女の子が、
「あ〜っ!さくらだ〜。きれいだね〜!」とお母さんに感激の声をあげました。

人の心をこれだけ揺り動かす自然の力というのは、
本当に素晴らしいなと思います。

さて、「春夏秋冬」という言葉に象徴されているように、
私たちは、春が四季の始まりだと認識しています。

確かに、冬は広葉樹も葉を落としていますし、
冬眠している動物もたくさんいます。
雪が降ると、消音効果もありますので、
静まり返った世界に私たちは生きることになります。

言ってみれば冬は「死の世界」、
春は「生への復活」と捉えている人が多いのではないでしょうか。

ところが、一見死の世界に見える冬ですが、
意外にも「生」の一面があるんです。

冒頭に採り上げた桜。桜は、夏頃に翌春咲く花のもととなる花芽(かが)を形成します。
すると葉の方で「休眠ホルモン」を作り出し、
できたばかりの花芽は「休眠」に入ります。

休眠した花芽は冬の低温にさらされると再び眠りから覚め、成長を始めます。
これを「休眠打破」と呼びます。
だいたい1〜2月頃に休眠から目覚めるのだそうです。

そして、休眠打破の後、気温の上昇とともに成長し開花します。

厳しい冬の寒さがあってこそ、春の桜が美しく咲きます。
命のスイッチをオンにする働きは、春ではなく冬にあるのです。

私たちの人生にも四季のようなバイオリズムがあります。

やることなすことが不思議なほどうまくいくときもあれば、
全てが裏目に出るような時期もあります。

全てが裏目に出るような時期は、季節でいうと冬のようなものです。
アウトプットがうまくいかないという時期です。

確かに冬に種を植えても、芽は出てきません。
こういうときは、桜を見習い、
内面を充実させること(インプット)が重要です。

冬の桜を見たって「休眠打破が起きた」って分からないですよね。
冬の桜は周りから見たら、何のアウトプットもしていないので、
一見死んでいるかのように見えますが、
実は、来るべき春に備え、準備をしています。

私たちも冬のような時期は内面を充実させればよいのです。
季節も人生も冬が続くわけがありません。いつか必ず春がやってきます。

春が来れば、冬の季節に内面を充実させておいてよかったなと思える飛躍がやってきます。

今、「人生、うまくいかないなー」という方がいたら、
自分の内面を磨いていくことにフォーカスしていくとよいかもしれませんよ。

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答えがあるようでない世界に生きるということ

法律というのは白黒はっきりしていてとても分かりやすいです。

例えば、労働法分野では労働契約法に次のような条文があります。

------------------------------------------------------------------------
使用者は、期間の定めのある労働契約について、
やむを得ない事由がある場合でなければ、
その契約期間が満了するまでの間において、
労働者を解雇することができない。
(労働契約法第17条)
------------------------------------------------------------------------

「やむを得ない事由がある場合」なら契約途中でも労働者を解雇できますし、
「やむを得ない事由がない場合」なら契約途中で労働者を解雇することはできません。

判断基準は「やむを得ない事由があるか否か」です。
至って明快。白黒ハッキリしています。

ところが、法律を運用していく世界の話になると、これほど曖昧なものもありません。

例えば・・・
100人分の給与計算をする有期雇用契約社員は
入社して3ヶ月経ちますが、毎回3人くらいの給与処理を間違えます。

この人を「給与計算をするたびに必ず間違える」という点を取り上げて、
契約途中での解雇に値するほどのやむを得ない事由があると言えるのでしょうか。

「このくらいでは裁判で訴えられたら負けてしまう」とガマンをする会社もあれば、
「裁判になって(負けて)も構わないから、とにかく辞めてもらう」と
判断する会社もあります。

極端な話、やむを得ない事由ではないことが分かっていても、
解雇するという判断をする会社もあります。

当社はこうしたご相談に対し、判断するのに必要な情報を提供し、
各選択肢のメリットやデメリットを伝え、
極力経営者にとって(長期的に)得をする判断ができる「助言」をすることが役割です。

この辺りのスタンスは社労士事務所によって異なります。
私どもは「助言」にとどまり、最終的な判断は経営者の方にお願いしています。
ただし、経営者の方がどのような判断をしても、
私どもは最後まで経営者を支えます。

別の社労士事務所さんでは「助言」ではなく「指導」するそうです。
実際、指導の場面に立ち会ったことがないので、何とも言えない部分がありますが、
「助言」レベルよりももっと踏み込んだ、「こうしましょう!」と
ほぼ結論を決め打ちした形でサポートをするのだと推察しています。

どちらのスタンスがいいとか悪いとかいうことではなく、
お客様がお好きなスタンスの社労士事務所を選べばよいと私は思っています。

ただ、譲れないのが判断軸。
法律に照らし合わせてどうか、というだけではダメだと思います。

社長も社員もそれぞれの人生を歩んでいます。
こうした一人一人に対し、筋道を通しつつ、
思いやりの気持ちを持たなければいけません。

人の人生を左右することもある仕事である以上、
私どもは単に法律について勉強するだけではなく、
人格を磨き続ける責務があると思います。

どこまで頑張っても「磨き切った」という境地には至らないことは分かっていますが、
それでも人格陶冶の道を歩み続けることが、
答えがあるようでない世界の中で、
お客様に対しよりよいサービスを提供することにつながると信じています。

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金銭でモチベーションを上げる危険性

時々、従業員のモチベーションの維持・向上を図るための手段として、
昇給や賞与など、金銭の支給をメインに打ち出そうとする方がいます。

私は、このやり方は危険だと思っています。

「あなたを高く評価しているんですよ。」という気持ちの証として、昇給や賞与を位置づけ、
実際に昇給のタイミングや賞与を渡すタイミングで、
気持ちを伝えながら渡す、これはOKです。

一方、「こうしたらこうなる」という仕組みを作って、
あとは淡々とその仕組みに沿って運用するだけですと、
相手に気持ちが伝わりません。

気持ちが伝わらないとどうなるか。

仕事は金銭を得るための手段でしかなくなり、
金のために動く人が残る会社となります。

「この仕事が面白いからやっているんだ。お金なんて後からついてくる。」
というような考えの持ち主がどんどん減っていきます。

親子関係で例えて言えば、子供が家事を手伝ってくれたら
「ありがとう!」と気持ちを込めて言えばいいのです。

ここに「皿を洗ってくれたら1枚につき5円・・・」等とお金を持ち出すと、
お父さんやお母さんの役に立とうという動機はどこかに消えてしまい、
いつの間にやらお手伝いは、小遣い稼ぎの手段となってしまいます。

しかも、同じ刺激度合いではそのうち慣れてきますから、
そのうち「5円では少なすぎる」などと言い出してきます。

大人の場合、子供と異なり、生活費を稼ぐために働いているという一面があります。
だから当然お給料や賞与は渡すわけですが、
それでもやはり「ありがとう!」と、
気持ちを込めてお金を渡すことは外せないと私は思っています。

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部下のマネジメントとは自分のマネジメント

人を動機づけするには3つの方法があります。

1 苦痛を与えて従わせる
2 快楽を与えて従わせる
3 相手の価値観に火をつける

1と2はセットで用います。簡単に言えば「アメとムチ」。
期待している成果が出ていなければ罵倒し、恐怖を与えます。
時には減給、賞与カット、解雇をちらつかせます。
「こんなに叱られるくらいなら、仕事をした方がましだ。」と相手に思わせるのです。
そして成果が出た場合は相手を褒め称え、
昇給、賞与の支給、昇進の道を与えます。

これは相手を従わせる即効性があるので、
20世紀には大流行りでした。
今もこのマネジメント手法を使っている方もいるようですが、
私はこういうマネジメントは前世紀の遺物だと思っています。

即効性というメリットはありますが、デメリットが多すぎます。

まず、仕事を手段として捉えがちです。
叱られないことが目的になりますので、
叱られない程度の仕事しかしなくなります。
仕事の質が低下するということです。

特に、これからはサービスを通して相手に感動を与える時代。
「叱られないために」程度のモチベーションでは、
お客様に感動を与えるなんてできません。

また、社内の人間関係、職場の雰囲気も悪化します。
気持ちよく働けません。
中には心身の健康を害する人も出てくるでしょう。

これからは「相手の価値観に火をつける」マネジメントの時代です。
自らがしたいと思うからその仕事をする。
その仕事を誇りに思って仕事をする。

こういうモードで仕事をすれば、創意工夫が生まれ、
知識や技術もレベルアップします。
長い目で見れば、仕事の質は向上しますし、
そうした仕事がお客様の感動を誘います。

ただ、即効性がないことと、
多くの人がこうしたマネジメントを経験していないので、
具体的にどのようなコミュニケーションを
日々取ればよいのかが分かりにくいのがネックです。

私も、社内では日々試行錯誤の毎日です。
時には接し方を失敗して、従業員の意気を意味もなく消沈させてしまうこともあります。

ただ、大原則は当たり前ですが、
「相手を人間として認めること」
「相手の存在を心から受け入れること」
「相手の成長を心から願うこと」といった、心構えにあると思います。

この心構えをベースにした具体的な行動や施策は人によって様々ですが、
この心構えがないと、何も始まりません。

心のありようは必ず相手に伝わります。
つまるところ、部下のマネジメントというのは、
自分自身の心のありようのマネジメントに行き着くのです。

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今からでも遅くない。「学」を学ぼう!

最近参加している東洋思想の勉強会で
人として学ぶべきことは、「学」と「処世術」の二つに分けられる、と教わりました。
処世術というのはエクセルやワードの技術、簿記、コーチングスキル等、
働くために必要な具体的な知識やスキルを指しております。

一方、学とは魂を磨くための学びであり、生きる意味を学んだり、考察したり、
これからどのような志を持って生きていけばよいか等を学ぶものです。

学を学ぶには四書五経に代表される中国の古典を学ぶのがよい気がして、
最近は、これらに関する書籍や解説本等を読むようになりました。

そんな中、中国の古典に詳しい伊輿田覚さんの本を読み、
次のようなことを学びました。

何事にも本末というものがあります。
木で言えば、根っこが本。枝や葉っぱや花や実が末。
眼に見えない根っこを養っていくことで、枝振り等がよくなっていくわけだから、
まずは本をしっかり鍛えていくことが大切です。

人間が学ぶものには「学」と「芸」があります。
学は人間学を指します。具体的には中国の古典である四書五経等を勉強し、
自分の身を修め、世の中によい影響を与えていく人材になっていくための心構えを学びます。
一方で芸とは「六芸」を指します。
Wikipediaによると六芸とは次のものです。

★ 礼 - 礼節
★ 楽 - 音楽
★ 射 - 弓術
★ 御 - 馬車を操る技術
★ 書 - 文学
★ 数 - 数学

本末で言えば、人間学を学ぶ「学」が本。六芸が「末」
本末どちらも大切ですが、土台は人間学だと言っています。

この記事を作成するにあたり、インターネットでいろいろと検索してみたところ、
吉田兼好が書いた徒然草122段にも次のようなことが書いてありました。

  人の才能というものは、古典・文書を読み解くことができ、
  聖人の教えを知ることができるというのを第一にする。(中略)
  次に弓矢と乗馬で、中国古代の士官が習得すべき六芸にも挙げられている。
  必ずこれを身に付けておきたい。 

吉田兼好が言う「聖人の教えを知ることができる古典・文書」とは四書五経です。

結局、上に挙げたどの人にも共通しているのは、
人としての心構え、心(魂?)を磨く生き方についてしっかりと学んだ上で、
日々の生活に役立つ(日々の生活に彩りを加える)知識や技術を学びなさい、
ということだと解釈しています。

六芸の内容を現代に当てはめれば、国語や算数等、学校で学んだことです。
私は職業柄、労働法についても勉強していますが、
これも言ってみれば、現代の六芸(東洋思想の先生の言葉で言えば処世術)に入ります。

「末」の部分は結構やってきたつもりですが、
それに比べて「本」の勉強度合いと来たら・・・。

昔の寺子屋や藩校では四書五経について学んでいました。
小さい頃から人間学について触れてきたんですよね。
明治維新で活躍していた人達も、
きっと四書五経、ある程度は(相当!?)勉強していたと思います。

今、学校では「末」ばかりで「本」の勉強がほとんどなされておりません。
家で学ぶべきものという話もあるかもしれませんが、
親も「本」を勉強していないので、伝えようがありません。

学を学んでいたかつての日本人から見たら、現代人はどのように見えるのでしょうね。

古典なんて、中学や高校時代にやらされ感いっぱいで勉強していたくらいですが、
数千年の歳月を経てもいまだ色あせず、現代に息づいている古典には、
きっと現代にも通用する学びがあるのだと思います。
そうでなければ数千年の歳月を生き残れません。

四書五経でないと、あるいは中国の古典でないと
人間学は学べないということではありませんが、
どうも私には相性がよいようです。

これらの古典に親しみ、心構えをブラッシュアップし、
心が磨かれるような実践を深めていきたいです。

そして、学んだことを活かして、当社のサービスをよりよいものにしたり、
学んだことをご縁ある方々とシェアして、ともに学んでいきたいです。

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心を豊かに。

全ての人に言えることではありますが、
とりわけ経営者の方や人事の仕事に携わる方は
他人への影響力がありますし、人に関する仕事をしたりしますので、
心を磨き、心を豊かにしていくことが重要だと考えています。

こんなことを言っている私ももちろんまだまだ未熟者で、
毎日が学びの連続です。

最近私が学び始めた東洋思想に関する学習会で、
先生がこんなことをおっしゃっていました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
時というものには様々な作用がありますが、
その中の一つに「本物だけを残す」という作用があります。
今、本屋さんに行けば沢山の本が陳列されていますが、
その中で100年後も残っている本はどのくらいでしょうか?

逆に考えると、100年生き残った書物、
500年生き残った書物といった具合に
長い年月を経過しても生き残っている書物というのは、
天が認めた本物の書物であることが多いのですよ。
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なるほど!と思い、最近私がハマっているのは、
中国で数千年前に記述されたといわれる書物です。
易経、大学、中庸、論語、老子など。

書き下し文だと頭に入らないこともあったり、
正直、挫折してしまう可能性があるものについては、
解説本等を合わせて読んでいます。

こうした書物を読んでいくと、ビシバシ伝わってくることがあります。

自分の心を律して、正しく生きろ!とか、
高い志を持って生きよ!とか、
天のルールに沿った生き方をし、王道を歩め!とか。

また、解説本を読むと、
「そうか。この一字にそんな意味が隠されていたのか。」と
気づかされることが、たびたびあります。

古典を読む人の力量によって、
得られる教訓の濃さが変わってくるということです。

先日読んだ中庸の解説本にはこんなことも書いてありました。

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「徳」とは天が定めたルールを知り、そして実践することを言う。
知っているだけでは「徳」とは言わない。
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頭をバットで殴られたような衝撃を受けました。
こうした言葉をバネに、一日一日を真剣に生きていこうと思っています。

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ススがついた電球を磨く。

私(中野)は人間の心というのはススがついた電球のようなものだと思っています。

電球ですから、本来の私達はまぶしく光る存在です。
でも、生きていくうちに心にススがつくのです。

ススがつきすぎると、本来は明るく光っている存在であるはずなのに、
光がススを通過することができず、あたかも心が真っ黒に見えます。

電球という自分の心を磨いて、自分の心についたススを少しずつでも減らし、
一人でも多くの人が本来の輝きを発揮できるような世の中になったらいいなと思います。

ススを取ることは日常生活の様々なシチュエーションを通してできますが、
その中でも、仕事をするということは
スス取り作業を効率的に進めることができる貴重な機会です。

仕事というのはストレスがかかりやすいです。
必ずしも気が合う人とばかりつきあうわけではありませんし、
自分の仕事のペースを乱されることもあります。

こうしたストレスがかかっているときに、
どういう言葉を発し、どういう行動を取るのか。
自分の心構えを鍛えていくことでススは取れていくのです。

また、仕事というのは「誰かのためにする」ことでもあります。
誰かがあなたの仕事を受け取るのです。

私たちの仕事ぶりによっては、相手によい影響を与えることもできます。
言ってみれば、相手の心のスス取り作業によい影響を与えることもできるのです。

仕事というのは単に生活費を稼ぐ手段というだけの存在ではありません。
自分の心がけ次第で、仕事を通して様々なものを得ることができる、とても奥深いものです。

仕事を通して自分自身の心を磨きたい。
そして、今の精一杯のサービスを通して
お客様やスタッフ、お取引様の心にプラスになるものをお届けしたい。
そんな気持ちで仕事をするよう、心がけています。

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才能ではない。努力、努力、努力。

学習塾に勤めていたときに、とても重要な傾向があることに気がつきました。

成績がよい人はだいたい毎日しっかり自宅で勉強している確率が高いです。
一方、成績が芳しくない人は、大半家で勉強をしていません。

成績が芳しくない子どもが、成績がよい子どもに対して
「おまえは頭がいいからいいよなー」と言うことがしばしば見受けられましたが、
成績がよい人は頭がいいから成績がよいのではなく、
毎日ちゃんと勉強しているから、その結果成績がよいのです。

事務仕事をしている人たちを見ていると、
普段使っているワードやエクセル等でも同じことが言えます。

ワードやエクセルを使いこなしている人というのは
大抵、プライベートの時間を使ってワードやエクセルの勉強をしていた時期があります。

例えば、空き時間に本屋で立ち読みをする際、
「エクセルの秘技!」みたいな特集記事が掲載されている雑誌があると、
つい読んで勉強してしまうのです。

専門知識を多く持っている人も同じことが言えます。
頭がいいから専門知識が豊富なのではなく、
専門知識を習得する時間を取って、勉強をした時期があるから、
専門知識を持っているのです。

才能という言葉に逃げず、不断の努力をすることが私は大切だと思っています。
(「普段」じゃないです。「不断」です。)

1日や1週間では目立たない差ですが、1年間、3年間、10年間と、
年単位で見ていくと、いつの間にやらとんでもない差がついています。

とはいえ、人間というのは弱い生き物です。
これまでサボってきたというケースも多々あると思います。
過去のことを振り返っても今さら仕方がありません。
今日この瞬間から、積み重ねていきましょう。

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