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中野人事法務事務所中野 泰(なかの やすし)

ブログ記事一覧

派遣法、改正へ。

労働政策審議会は、昨年8月から、
職業安定分科会労働力需給制度部会において、
13回にわたり議論を重ねてきましたが、
昨日、厚生労働大臣に対し、
労働者派遣制度の改正について建議を行いました。

厚生労働省は、この建議の内容を踏まえ、
平成26年通常国会への法案提出に向け、
法案要綱を作成し、労働政策審議会に諮問する予定です。

今回の法律の改正ポイントの詳細は
こちらのPDFをご覧ください。

トピックスは下記の通りです。

1 登録型派遣・製造業務派遣については禁止しない。
2 特定労働者派遣事業と一般労働者派遣事業の区別を撤廃し、
  すべての労働者派遣事業を許可制とする
3 26 業務という区分及び業務単位での期間制限は撤廃
4 派遣先は、一定の例外を除き、
  同一の組織単位において3年を超えて
  継続して同一の派遣労働者を受け入れてはならない
5 派遣先が、同一の組織単位において
  3年の上限を超えて継続して
  同一の派遣労働者を受け入れた場合は、
  労働契約申込みみなし制度の適用の対象とする
6 派遣先が、事業所における派遣労働者の受入開始から
  3年を経過するときまでに、
  当該事業所における過半数労働組合
  (過半数労働組合がない場合には
  民主的な手続により選出された過半数代表者)から
  意見を聴取した場合には、
  さらに3年間派遣労働者を受け入れることが
  できるものとする。
  その後さらに3年が経過したとき以降も同様とする。
7 施行期日は、平成 27 年4月1日とする。

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事業場外みなし労働時間制が争われ、会社が敗訴した事例(阪急トラベルサポート事件)

募集型の企画旅行の添乗員の業務について
事業場外みなし労働制の適用はできるのでしょうか?

この点が争点となっている阪急トラベルサポート事件のうち、
海外旅行の添乗員が原告となっている第2事件について、
2014年1月24日に最高裁判決が言い渡されました。

結論としては、働基準法38条の2第1項にいう
「労働時間を算定し難いとき」に当たらないとされ、
会社が敗訴致しました。

事業場外みなし労働制とは、
労働者が労働時間の全部又は一部について
事業場外で業務に従事した場合において、
労働時間を算定し難いときは、
所定労働時間労働したものとみなす制度です。

この制度のポイントは下記の2点です。

1 事業場の外での労働であること
2 使用者の具体的な指揮監督が及ばないため、
  労働時間を算定することが困難である場合であること

今回の事例は「1」は満たしているのですが、
「2」の要件を満たしているかどうかが争われました。

業務の手順や方法などがかなり細かく定められている点、
常時携帯のスイッチを入れておくように指示もされている点や
詳細な業務報告書を求められている点などから、
本件添乗業務については、
これに従事する添乗員の勤務の状況を
具体的に把握することが困難であったとは認め難く、
労働基準法38条の2第1項にいう
「労働時間を算定し難いとき」に当たるとはいえないと
解するのが相当であるとされました。

ご興味ある方は、下記の判決文をご覧ください。
(なお、文中の太字は筆者によるものです。)

平成24年(受)第1475号残業代等請求事件
平成26年1月24日第二小法廷判決

主文

本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人太田恒久ほかの上告受理申立て理由第2ないし第5について

1 本件は、上告人に雇用されて添乗員として旅行業を営む会社に派遣され、
  同会社が主催する募集型の企画旅行の添乗業務に従事していた被上告人が、
  上告人に対し、時間外割増賃金等の支払を求める事案である。
  上告人は、上記添乗業務については労働基準法38条の2第1項にいう
  「労働時間を算定し難いとき」に当たるとして
  所定労働時間労働したものとみなされるなどと主張し、
  これを争っている。

2 原審の適法に確定した事実関係等の概要は、次のとおりである。

(1) 上告人は、一般労働者派遣事業等を目的とする株式会社である。
  被上告人は、株式会社A(以下「本件会社」という。)が
  その企画に係る海外旅行として主催する募集型の企画旅行
  (本件会社の定める旅行業約款においては、旅行業者が、あらかじめ、
  旅行の目的地及び日程、旅行者が提供を受けることができる運送
  又は宿泊のサービスの内容並びに旅行者が旅行業者に支払うべき
  旅行代金の額を定めた旅行に関する計画を作成し、
  これにより旅行者を募集して実施する旅行をいうものとされている。
  以下、個別の当該旅行を「ツアー」という。)ごとに、
  ツアーの実施期間を雇用期間と定めて上告人に雇用され、
  添乗員として本件会社に派遣されて、添乗業務に従事している。
  上告人が、被上告人を雇用するに当たり作成している
  派遣社員就業条件明示書には、就業時間につき、
  原則として午前8時から午後8時までとするが、
  実際の始業時刻、終業時刻及び休憩時間については
  派遣先の定めによる旨の記載がある。
  なお、上告人から本件会社に派遣されて
  その業務に従事している被上告人について、
  派遣先である本件会社は、
  就業日ごとの始業時刻、終業時刻等を記載した
  派遣先管理台帳を作成し、
  これらの事項を派遣元である上告人に通知する義務を負い
  (労働者派遣事業の適正な運営の確保及び
   派遣労働者の保護等に関する法律
   (平成24年法律第27号による改正前の法律の題名は
   労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の
   就業条件の整備等に関する法律)42条1項、3項)、
  上告人は、本件会社から上記の通知を受けて時間外労働の有無や
  その時間等を把握し、その対価である割増賃金を支払うこととなる。

(2) 本件会社が主催するツアーにおいては、ツアーに参加する旅行者
  (以下「ツアー参加者」という。)の募集に当たり
  作成されるパンフレット等が、
  本件会社とツアー参加者との間の契約内容等を定める書面であり、
  出発日の7日前頃にツアー参加者に送付される最終日程表が、
  その契約内容等を確定させるものである。
  最終日程表には、発着地、交通機関、スケジュール等の欄があり、
  ツアー中の各日について、最初の出発地、最終の到着地、観光地等
  (観光施設を含む。以下同じ。)の目的地、その間の運送機関及び
  それらに係る出発時刻、到着時刻、所要時間等が記載されている。
  また、本件会社の依頼を受けて現地手配を行う会社が英文で作成する
  添乗員用の行程表であるアイテナリーには、ホテル、レストラン、
  バス、ガイド等の手配の状況(手配の有無、
  現地ガイドとの待ち合わせ場所等)や
  手配の内容に係る予定時刻が記載されている。

(3) 本件会社が主催するツアーにおける添乗員の業務
  (以下「本件添乗業務」という。)の内容は、
  おおむね次のとおりである。
  ツアーの担当の割当てを受けた添乗員は、出発日の2日前に、
  上告人の事業所に出社して、パンフレット、最終日程表、
  アイテナリー等を受け取り、
  現地手配を行う会社の担当者との間で打合せを行うなどする。
  出発日当日には、ツアー参加者の
  空港集合時刻の1時間前までに空港に到着し、
  航空券等を受け取るなどした後、空港内の集合場所に行き、
  ツアー参加者の受付や出国手続及び搭乗手続の案内等を行い、
  現地に向かう航空機内においては搭乗後や到着前の時間帯を中心に
  案内等の業務を行った上、現地到着後はホテルへのチェックイン等を
  完了するまで手続の代行や案内等の業務を行う。
  現地においては、アイテナリーに沿って、
  原則として朝食時から観光等を経て夕食の終了まで、
  旅程の管理等の業務を行う。
  そして、帰国日においても、ホテルの出発前から
  航空機への搭乗までの間に手続の代行や案内等の業務を行うほか、
  航空機内でも搭乗後や到着前の時間帯を中心に
  案内等の業務を行った上、
  到着した空港においてツアー参加者が
  税関を通過するのを見届けるなどして添乗業務を終了し、
  帰国後3日以内に上告人の事業所に出社して報告を行うとともに、
  本件会社に赴いて添乗日報やツアー参加者から
  回収したアンケート等を提出する。

(4) 本件会社が作成した添乗員用のマニュアルには、
  おおむね、上記(3)のような内容の業務を
  行うべきことが記載されている。
  また、本件会社は、添乗員に対し、
  国際電話用の携帯電話を貸与し、
  常にその電源を入れておくものとした上、
  添乗日報を作成し提出することも指示している。
  添乗日報には、ツアー中の各日について、
  行程に沿って最初の出発地、
  運送機関の発着地、観光地等の目的地、
  最終の到着地及びそれらに係る出発時刻、
  到着時刻等を正確かつ詳細に記載し、
  各施設の状況や食事の内容等も記載するものとされており、
  添乗日報の記載内容は、添乗員の旅程の管理等の状況を
  具体的に把握することができるものとなっている。

(5) ツアーの催行時において、ツアー参加者の了承なく、
  パンフレットや最終日程表等に記載された旅行開始日や旅行終了日、
  観光地等の目的地、運送機関、宿泊施設等を変更することは、
  原則として、本件会社とツアー参加者との間の契約に係る
  旅行業約款に定められた旅程保証に反することとなり、
  本件会社からツアー参加者への変更補償金の支払が
  必要になるものとされている。
  そのため、添乗員は、そのような変更が生じないように
  旅程の管理をすることが義務付けられている
  他方、旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは、
  必要最小限の範囲において旅行日程を変更することがあり、
  添乗員の判断でその変更の業務を行うこともあるが、
  添乗員は、目的地や宿泊施設の変更等のようにツアー参加者との間で
  変更補償金の支払など契約上の問題が生じ得る変更や、
  ツアー参加者からのクレームの対象となる
  おそれのある変更が必要となったときは、
  本件会社の営業担当者宛てに報告して
  指示を受けることが求められている。

3 上記事実関係の下において、本件添乗業務につき、
  労働基準法38条の2第1項にいう
  「労働時間を算定し難いとき」に当たるかどうかについて検討する。

  本件添乗業務は、ツアーの旅行日程に従い、
  ツアー参加者に対する案内や必要な手続の代行などといった
  サービスを提供するものであるところ、
  ツアーの旅行日程は、本件会社とツアー参加者との間の契約内容として
  その日時や目的地等を明らかにして定められており
  その旅行日程につき、添乗員は、変更補償金の支払など
  契約上の問題が生じ得る変更が起こらないように、
  また、それには至らない場合でも
  変更が必要最小限のものとなるように
  旅程の管理等を行うことが求められている

  そうすると、本件添乗業務は、旅行日程が上記のとおり
  その日時や目的地等を明らかにして定められることによって、
  業務の内容があらかじめ具体的に確定されており、
  添乗員が自ら決定できる事項の範囲及びその決定に係る選択の幅は
  限られているものということができる。
  また、ツアーの開始前には、本件会社は、添乗員に対し、
  本件会社とツアー参加者との間の契約内容等を記載したパンフレットや
  最終日程表及びこれに沿った手配状況を示したアイテナリーにより
  具体的な目的地及びその場所において行うべき
  観光等の内容や手順等を示すとともに、
  添乗員用のマニュアルにより具体的な業務の内容を示し、
  これらに従った業務を行うことを命じている
  そして、ツアーの実施中においても、本件会社は、添乗員に対し、
  携帯電話を所持して常時電源を入れておき、
  ツアー参加者との間で契約上の問題やクレームが生じ得る
  旅行日程の変更が必要となる場合には、
  本件会社に報告して指示を受けることを求めている。
  さらに、ツアーの終了後においては、本件会社は、添乗員に対し、
  前記のとおり旅程の管理等の状況を具体的に把握することができる
  添乗日報によって、業務の遂行の状況等の
  詳細かつ正確な報告を求めているところ、
  その報告の内容については、
  ツアー参加者のアンケートを参照することや
  関係者に問合せをすることによって
  その正確性を確認することができるものになっている。
  これらによれば、本件添乗業務について、
  本件会社は、添乗員との間で、
  あらかじめ定められた旅行日程に沿った
  旅程の管理等の業務を行うべきことを具体的に指示した上で、
  予定された旅行日程に途中で
  相応の変更を要する事態が生じた場合には
  その時点で個別の指示をするものとされ、
  旅行日程の終了後は内容の正確性を
  確認し得る添乗日報によって
  業務の遂行の状況等につき詳細な報告を
  受けるものとされているということができる。

  以上のような業務の性質、内容やその遂行の態様、状況等、
  本件会社と添乗員との間の業務に関する指示及び報告の方法、内容や
  その実施の態様、状況等に鑑みると、
  本件添乗業務については、これに従事する添乗員の勤務の状況を
  具体的に把握することが困難であったとは認め難く、
  労働基準法38条の2第1項にいう
  「労働時間を算定し難いとき」に当たるとはいえないと
  解するのが相当である。

4 原審の判断は、以上と同旨をいうものとして是認することができる。
  論旨は採用することができない。
  なお、その余の上告については、上告受理申立て理由が
  上告受理の決定において排除されたので、棄却することとする。

よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

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労働安全衛生法、改正へ。

厚生労働省は平成26年1月23日、
労働政策審議会に対して
「労働安全衛生法の一部を改正する法律案要綱」について、
労働政策審議会に諮問を行いました。

【法律案要綱のポイント】

1. 化学物質管理のあり方の見直し


★ 一定の危険性・有害性が確認されている
  化学物質を取り扱う場合に、
  危険性または有害性などの調査(リスクアセスメント)を
  行うことを事業者に義務付けます。

2. メンタルヘルス対策の充実・強化


★ 労働者の心理的な負担の程度を把握するための、
  医師・保健師による検査の実施を事業者に義務付けます。

★ 事業者は、検査結果を通知された
  労働者の申出に応じて
  医師による面接指導を実施し、
  その結果、医師の意見を聴いた上で、
  必要な場合には、作業の転換、労働時間の短縮など、
  適切な就業上の措置を講じなければならないこととします。

3. 受動喫煙防止対策の推進


★ 受動喫煙防止のため、全面禁煙・空間分煙
  その他の厚生労働省令で定める措置を
  講ずることを事業者の努力義務とします。

★ 受動喫煙防止対策に取り組む事業者に対し、
  国が必要な援助を行うこととします。

4. 重大な労働災害を繰り返す企業への対応

★ 企業単位での改善計画を作成し、
  改善を図るべきことを厚生労働大臣が 
  指示する仕組みを創設します。
  計画作成などの指示に従わない企業に対しては、
  大臣が勧告し、
  勧告にも従わない場合は、
  企業名を公表することができることとします。

5. 外国に立地する検査機関等への対応

★ ボイラーなど特に危険性が高い
  機械の製造などを行う場合に
  受けなければならないこととされている
  検査や検定を行う機関として、
  外国に立地する機関であっても
  登録を受けられることとします。

6.規制・届出の見直し

★ 建設物または機械などの新設などを行う場合に
  事前の計画の届出を求めている
  第88条第1項を廃止するなど、規制・届出を見直します。

★ 特に粉じん濃度が高くなる作業に従事する際に
  使用が義務付けられている
  電動ファン付き呼吸用保護具を、
  型式検定・譲渡制限の対象に追加します。

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短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部、改正へ。

1月23日、厚生労働省の労働政策審議会に対して諮問した
「短時間労働者の雇用管理の
改善等に関する法律の一部を改正する法律案要綱」について、
本日、同審議会雇用均等分科会において審議が行われた結果、
同審議会から田村憲久厚生労働大臣に対して、
概ね妥当とする答申が行われました。

法律案要綱は、差別的取扱いの禁止の対象となる
通常の労働者と同視すべき短時間労働者の
範囲を拡大する等の措置を講ずることを内容としています。

厚生労働省は、この答申を踏まえ、
次期通常国会提出への準備を進めます。

それでは、以下、こちらの法律案の要綱をお知らせします。

『短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律』
の一部を改正する法律案要綱

1 短時間労働者の待遇の原則

事業主が、その雇用する短時間労働者の待遇を、
当該事業所に雇用される通常の労働者の待遇と
相違するものとする場合においては、
当該待遇の相違は、
当該短時間労働者及び通常の労働者の業務の内容
及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」という。)、
当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、
不合理と認められるものであってはならないものとすること。

2 差別的取扱いの禁止の対象短時間労働者の範囲の拡大等

(1)差別的取り扱いの禁止の対象となる
   通常の労働者と同視すべき短時間労働者について、
   事業主と期間の定めのない労働契約を
   締結しているものとの要件を削除すること。

(2)職務の内容が当該事業所における
   通常の労働者と同一の短時間労働者
   (通常の労働者と同視すべき短時間労働者を除く。)であって、
   当該事業主に雇用される期間のうちの
   少なくとも一定の期間において、
   その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容
   及び配置の変更の範囲と同一の範囲で
   変更されると見込まれるものについての
   賃金の決定方法に係る努力義務の規程を削除すること
   (法第9条第2項の削除)
 
3 雇用管理の改善等に関する措置の内容の説明義務の新設

事業主は、短時間労働者を雇い入れたときは、
速やかに、差別的取扱いの禁止等の規定により
措置を講ずべきとされている事項(※)に関し
講ずることとしている措置の内容について、
当該短時間労働者に説明しなければならないものとすること。

※ 労働基準法第15条第1項に規定する
 厚生労働省例で定める事項
 及び当該省令で定める事項以外のものであって
 厚生労働省令で定める事項を除く。

4 相談のための体制の整備

事業主は、短時間労働者の雇用管理の
改善等に関する事項に関し、
その雇用する短時間労働者からの相談に応じ、
適切に対応するために必要な体制を
整備しなければならないものとすること。

5 公表

短時間労働者の雇用管理の改善等に関する
措置の規定に違反している事業主に対し、
厚生労働大臣がその違反に対し勧告をした場合において、
その勧告を受けた者がこれに従わなかったときは、
その旨を公表することができるものとすること。

6 虚偽報告等に対する過料

報告徴収の規定による報告をせず、
又は虚偽の報告をした者は、
20万円以下の過料に処するものとすること。

7 短時間労働援助センターの廃止等

(1)短時間労働援助センターの廃止

短時間労働者の雇用管理の改善等の
援助等を受けて行う指定法人に係る規定を
削除するものとすること。

(2)事業主等に対する援助

国は、短時間労働者の雇用管理の改善等の促進
その他その福祉の増進を図るため、
短時間労働者を雇用する事業主等に対して、
短時間労働者の雇用管理の改善等に関する事項についての
相談及び助言その他の必要な援助を
行うことができるものとすること。

(3)その他

その他所用の規定の整備を行うものとすること。

8 その他

その他所用の規定の整備を行うものとすること。

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モード学園の元職員、懲戒解雇、そして逮捕。

学校法人「モード学園」が経営する
医療福祉専門学校「首都医校」(東京・新宿)の職員が
2013年1月に懲戒解雇となりました。

この職員は、2009年11月~12年12月にかけて、
架空の学生名義で2人分の奨学金を
日本学生支援機構機構に申請し、
七十数回にわたり約1100万円をだまし取ったようです。

話はこれで終わらず、警視庁新宿署は21日、
この容疑者を詐欺の疑いで逮捕しました。
「遊興費に使った」などと容疑を認めています。

新宿署などによると、この容疑者は奨学金の申請事務などを
1人で担当していたそうです。

日本学生支援機構が首都医校側に
学生の在籍を確認した際、実在していないことが判明。
首都医校は同機構に全額を弁済のうえ、
昨年1月、この容疑者を懲戒解雇したというのが経緯です。

小さな会社であれば致し方ないところもあるのでしょうが、
私は「申請事務などを一人で担当していた」という点が
ひっかかります。

もちろん、いい大人なんですから、善悪の判断は誰にもつきます。
不正を働くというのは言語道断です。

とはいえ、人間というものは弱い生き物でもあります。

道端に落ちている千円札。
ついつい警察にも届け出ず、ネコババしてしまう気持ちは
多くの人の理解を得ることができるのではないでしょうか。
(実際ネコババするかどうかは別問題ですが。)

特にお金が絡むところについては、
あるところまではAさん、そこから先はBさんというように
複数の人に担当させることを心掛けた方がよいと思います。

人間は弱い生き物であるということを前提に、
不正をしようと思っても出来ないような仕組み作り
配置作りをしていくことにも配慮した方が、
結局は本人のためでもあり、
会社のためにもなるのではないでしょうか。

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平成25年度新規学校卒業予定者の就職内定状況と国の対策

昨日、厚生労働省及び文部科学省は、
平成25年度新規学校卒業予定者の就職内定状況を発表いたしました。

1 新規大学卒業予定者の就職内定率(平成25年12月1日現在)
  ⇒76.6%(前年同期を1.6ポイントUP)
2 新規高校卒業予定者の就職内定率(平成25年11月末現在)
  ⇒79.2%(前年同期を3.4ポイントUP)

リーマンショック以前の水準近くまで回復したものの、
求人倍率は内定率ほどの回復は見られず、
新規学校卒業予定者の就職環境は依然として厳しい状況です。

そこで、昨年に引き続き、今年度においても、
文部科学省及び経済産業省は
未内定者を対象とした「未内定就活生への集中支援2014」に
取り組むこととしました。

【1「未内定就活生への集中支援2014」による
  就職支援の強化(これからの取組)】

本年1月21日から3月末までを集中支援期間とし、
文部科学省、厚生労働省及び経済産業省の連携により、
以下の7点について「未内定就活生への集中支援2014」を実施します。

1 未内定の学生・生徒に「就職をあきらめさせない」ため、
  新卒応援ハローワークのジョブサポーターと
  大学の就職相談員との連携を一層密にするなど、
  学校等とハローワークとの協力により未内定者の情報を共有し、
  ジョブサポーターが電話連絡等で新卒応援ハローワーク等の利用を
  未内定の学生・生徒に対して呼びかけるなど、
  一貫した就職支援を行います。【文部科学省・厚生労働省】
  
2 未内定の学生・生徒のために、
  中堅・中小企業を中心とした就職面接会
  (1月21日から3月末までの間に、大学生向け124回、
   高校生向け74回)を開催します。
   また、若年者のためのワンストップサービスセンター
  (通称:ジョブカフェ)において、
  未内定者等向けにカウンセリングを実施するとともに、
  就職面接会等を開催します。【経済産業省・厚生労働省】

3 未内定の学生を含む新卒者等に対し、
  中小企業・小規模事業者が実施する職場実習を支援する他、 
  地域の中小企業・小規模事業所が一体となって
  大学・ハローワーク等と連携し、
  学生との日常的な顔の見える関係作りから
  新卒者等の採用・定着までを一貫して支援する体制を構築します。
  【経済産業省・文部科学省・厚生労働省】

4 ハローワークと学校等とが連携し、
  未内定の学生・生徒をもつ保護者に、
  就職の現状に対する理解を求めるとともに、
  学生・生徒に対して新卒応援ハローワーク等の就職支援について、
  啓発文書の送付により周知し、
  支援を受けることを勧めていただきます。
  【文部科学省・厚生労働省】

5 就職活動の長期化や内定が得られないことによる
  心理的負担を軽減するため、
  ケアが必要な未内定の学生・生徒については、
  新卒応援ハローワーク等に配置した
  臨床心理士による心理的ケアに努めます。
  【厚生労働省】

6 主要な民間就職情報サイトに対し、
  ジョブサポーターによる支援や
  新卒応援ハローワーク等の周知のための
  バナー掲載について協力を要請し、協力を得て、
  未内定の学生への周知を徹底します。【厚生労働省】
  
7 政府広報として、新聞への広告掲載、
  ラジオ番組でジョブサポーターによる支援や
  新卒応援ハローワークについて未内定の学生や
  その保護者への周知の徹底を図ります。【厚生労働省】


【2「未内定就活生への集中支援2013」の実績(昨年度の取組)】

昨年度の未内定就活生への集中支援
(期間:平成25年1月18日から3月末まで)では、
以下のとおりの取組状況となりました。

★ 新卒応援ハローワークをのべ120,554人が利用
  (平成25年1月から3月末まで(現役学生(学歴計)))
★ ジョブサポーターの支援により、40,651人が就職が決定
  (平成25年1月から3月末まで(現役学生(学歴計)))
★ 卒業後もジョブサポーター等が継続して支援することにより、
  19,755人の未内定者(平成25年3月卒)の就職が決定
  (平成25年4月から6月まで(学歴計))

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通達:数日間の空白期間があっても、被保険者資格が喪失しないことも。

厚生労働省より通達が出ました。

有期雇用契約の場合で、数日間日数を空けて
契約を更新する場合、
実質的に契約が続いているとみなされる場合は、
被保険者資格は継続しているものと考えるようにしてください、
という内容です。

例えば、「2ヶ月以内の有期雇用契約」の場合、
社会保険の加入資格はありません。

そこで、土日休みの会社の場合、
最初の有期雇用契約を2ヶ月以内の金曜日までにして、
次の契約を土日を空けた翌週月曜日からのスタートにすることを
繰り返していれば、実質的には契約に穴をあけず、
しかも、社会保険には加入できないという状況を
作りだすことができます。

・・・というようなことはダメですよ、というのが今回の通達です。

詳細は下記の通達をご覧ください。

厚生年金保険及び健康保険の被保険者は、

適用事業所と常用的使用関係にある者であり、
事業主との聞の事実上の使用関係が
消滅した場合に被保険者資格が喪失します。

この使用関係の有無等は、
契約の文言のみを見て判断するのではなく、
就労の実態に照らして個別具体的に
判断する必要があるところです。

有期の雇用契約又は
任用が1 日ないし数日の聞を空けて
再度行われる場合においても、
雇用契約又は任用の終了時にあらかじめ、
事業主と被保険者との問で次の雇用契約又は
任用の予定が明らかであるような事実が認められるなど、
事実上の使用関係が中断することなく存続していると、
就労の実態に照らして判断される場合には、
被保険者資格を喪失させることなく
取り扱う必要があります。

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産業競争力会議で出された外国人と女性の戦力化に関する検討方針案

日経新聞より。

政府が6月にまとめる新たな成長戦略の検討方針案が明らかになりました。
20日の産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)で決め、
具体策を練ることになっています。

今回の検討方針案を見ると、
昨年の成長戦略「日本再興戦略」で踏み込み不足と指摘が出た分野が中心。
関係業界の抵抗が強い「岩盤規制」が多く、政権の実行力が試されています。
併せて昨年の成長戦略の実行計画も決定する。

検討方針案のうち、労務に関する点について、ご紹介します。

1 少子高齢化による労働力人口の減少を補うため、
  外国人の受け入れ環境を整備、
  最長3年の技能実習制度の期間延長や介護分野への拡大
2 専業主婦を優遇する配偶者控除などの見直し

働き手が少なくなっていく日本。
国は、これまで様々な事情により
戦力になりにくかった下記の層の掘り起こしを
行っています。

★若年層(正社員化で戦力化)
★女性(出産、育児を超えて働ける環境作り、キャリアップ支援)
★高齢者(年金がもらえる年齢まで)
★障害者(障害に応じた活躍の場を)
★外国人(外国の若年層の取り込み)

今回は、このうちの「女性」「外国人」に関する取組みです。

【外国人の受け入れ環境整備】

製造業や農漁業などで外国人労働者を受け入れる技能実習制度について、
優秀な実習生は最長3年の期間を延ばしたり、
介護も対象に加えたりする方向を明記しました。

こちらの制度は発展途上国への技術移転が名目で、
68業種で受け入れを認めています。
近年の在留者は15万人前後。
人手が足りない現場を支える労働力として期待されています。

介護は同制度の対象外のため経済連携協定(EPA)の
介護福祉士候補生として受け入れています。
福祉士の資格を取れば日本で働き続けられますが、
国家試験が難しいです。
実習生の場合、働く期間は制限されますが、
受け入れ人数は増やしやすいです。

【女性の就労促進】

放課後に小学生を預かる学童保育や、ベビーシッターなど
家事・育児支援サービスの利用者への
税制優遇措置などを想定しています。

現在、配偶者の年収が103万円以下なら
会社員は課税所得の計算の際に年収から38万円を差し引けます。
130万円未満なら保険料を払わずに夫の年金や健康保険に加入できます。
こうした制度が女性の働き方を制約しているとして、
見直しを図ろうとしています。

配偶者の年収制限は多くの方の関心を集めるところではないでしょうか。
今後の動きに注目です。

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雇用保険法、改正へ!(平成26年度雇用保険料率)

厚生労働省の労働政策審議会は、
本日、雇用保険の育児休業給付の充実や
教育訓練給付の拡充などを盛り込んだ
雇用保険法の一部を改正する法律案要綱をおおむね妥当、
平成26年度の雇用保険率を現行の1.0%に
据え置くことを盛り込んだ告示案要綱を妥当と認め 、
田村憲久厚生労働大臣に答申しました。

今回の答申を踏まえ、厚生労働省では
次期通常国会に改正法案を提出する予定です。
また、変更後の雇用保険率については
平成26年4月1日から適用の予定です。

【法律案要綱の概要】

1.育児休業給付の充実 【平成26年4月1日施行】

育児休業給付(休業開始前賃金の50%を支給)について、
1歳未満の子を養育するために育児休業を取得する場合、
休業開始後6か月について、
休業開始前の賃金に対する給付割合を67%に引き上げる。

2.教育訓練給付金の拡充
  及び教育訓練支援給付金の創設
  【平成26年10月1日施行】

( 1) 教育訓練給付(受講費用の2割を支給、
   給付上限10万円)を拡充し、
   中長期的なキャリア形成を支援するため、
   専門的・実践的な教育訓練として
   厚生労働大臣が指定する講座を受ける場合に、

   ・給付を受講費用の4割に引き上げる
   ・資格取得などの上で就職に結びついた場合には、
    受講費用の2割を追加的 に給付する
     ※1年間の給付額は48万円を上限とする
     (給付期間は原則2年。資格につながる場合などは最大3年)

<対象者>2年以上の被保険者期間を有する者
       (2回目以降に受ける場合は10年以上の被保険者期間が必要)

( 2) 教育訓練支援給付金を創設する。
  45 歳未満の離職者が上記の教育訓練を受講する場合、
  訓練期間中は、離職前の賃金に基づいて
  算出した額(基本手当の半額)を給付する。
  (平成30年度までの暫定措置) 

3.その他

(1)就業促進手当(再就職手当)の拡充
   【平成26年4月1日施行】

早期再就職した雇用保険受給者が、
離職前の賃金と比べて再就職後の賃金が低下した場合には、
6か月間職場に定着することを条件に、
現行の給付(早期再就職した場合に、
基本手当の支給残日数の50%~60%相当額を
一時金として支給)に加えて、
低下した賃金の6か月分を一時金として追加的に給付する。
(基本手当の支給残日数の40%を上限)

(2)平成25年度末までの暫定措置の延長
    【3年間の延長】

ア 解雇、雇止めなどによる離職者の所定給付日数を
  60日間延長する個別延長給付について、
  要件を厳格化して延長する。

イ 雇止めなどの離職者(特定理由離職者)について、
  解雇などによる離職者と同じ給付日数の
  基本手当を支給する暫定措置を延長する。

【告示案要綱の概要】

平成25年度に引き続き、平成26年度の雇用保険率を
一般の事業で1.35%、
農林水産・清酒製造の事業で1.55%、
建設の事業で1.65%とする。

平成26年度雇用保険料率(予定).pngのサムネール画像
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請負と派遣の業際問題シリーズ:第21回<中間ラインで作業をする場合の取扱い>

Q 製造業務において、発注者の工場の製造ラインのうち、
  中間のラインの一つを請け負っている場合に、
  毎日の業務量は発注者が作業している
  ラインから届く半製品の量によって変動します。
  この場合は、偽装請負となりますか。

A 請負の要件を満たしている限り、
  偽装請負とはみなされません。

適切な請負と判断されるためには、
業務の遂行に関する指示
その他の管理を請負事業主が自ら行っていること、
請け負った業務を自己の業務として
相手方から独立して処理することなどが必要です。

これらの要件が満たされているのであれば、
発注者の工場の中間ラインの一つを
請け負っていることのみをもって、
偽装請負と判断されるものではありません。

具体的には、工場の中間ラインの一つを
請け負っている場合であっても、
一定期間において処理すべき
業務の内容や量の注文に応じて、
請負事業主が自ら作業遂行の速度、
作業の割り付け、順番、労働者数等を
決定しているのであれば
中間ラインの一つを請け負っていることのみをもって、
偽装請負と判断されるものではありません。

ただし、工場の中間ラインの一つを請け負っている場合で、
一定期間において処理すべき業務の内容や量が
予め決まっておらず、
他の中間ラインの影響によって、
請負事業主が作業する中間ラインの作業開始時間と
終了時間が実質的に定まってしまう場合など、
請負事業主が自ら業務の遂行に関する指示
その他の管理を行っているとはみなせないときは、
偽装請負と判断されることになります。

(「労働者派遣事業と請負により行われる
  事業との区分に関する基準」
  (37 号告示)に関する疑義応答集より。)

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平成26年度健康保険料率据え置き、介護保険料率1.55%⇒1.72%

平成26年度政府予算案については、昨年12月に閣議決定されました。
この政府予算案を踏まえた医療保険(協会けんぽ)
及び介護保険の平成26年度保険料率の見込みが
協会けんぽより公表されました。

【結論】

健康保険料率:据え置き
介護保険料率:1.55%⇒1.72%へ引き上げ

以下、公表された資料の主要部分を抜粋してご紹介します。
(多少、読みやすいように一部修正しました。)

【医療保険の平成26年度保険料率について】 

平成26年度の平均保険料率については、準備金を取り崩した上で
平成25年度と同率の10.00%とする予定です。
(激変緩和率を今年度と同率にした上で、
都道府県単位保険料率についても凍結する予定) 

平成 26 年度の平均保険料率(均衡保険料率)は、
この度の政府予算案を踏まえた上で
本来の規定に基づいて算定した場合、10.08%となる見込みです。 

しかしながら、協会けんぽの事業主・加入者の厳しい経営、生活実態に鑑み、
これ以上の保険料率の引上げは限界です。
したがって、平成26年度の平均保険料率については、
準備金を取り崩した上で平成25年度と同率の10.00%とする予定です。 
 
【介護保険の平成26年度保険料率について】 

平成 26 年度の介護保険料率については、
1.55%から 1.72%に引き上げざるを得ない見込みです。 

健康保険法では、単年度で収支が均衡するよう、介護納付金の額を総報酬で
除したものを基準として定めることが法定されています。 
この規定に従い単年度で収支が均衡するよう 1.72%とせざるを得ません。 
 
【今後の動き】

これらの保険料率に関しては、明日以降の支部評議会への報告、運営委員会
への付議、国への認可申請といった各手続きの上決定いたします。 

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求人内容と実態が異なる苦情・相談が多数!

本日の日経新聞より。

賃金や就業時間などがハローワークの求人票の記載と異なるとして、
労使でトラブルになる例が相次いでいます。

厚生労働省によると、各地の労働局などに
求人票に関する苦情・相談件数が、
2012年度は全国で7783件寄せられました。

【苦情・相談の内訳の上位】

★ 賃金に関するもの:約2割
   例:『基本給』として記載された額より実際は少なかった
★ 仕事内容に関するもの:約2割
   例:求人票にはなかった業務をやらされている
★ 就業時間に関するもの:約2割
   例:始業の30分前に出社させられている

【事例】

★ ハローワークでは賃金18万円となっていたが、
  2カ月の試用期間後に正社員になったら17万円だった。
  通勤手当も『あり』となっていたのに全く付かない
★ 求人票には週休2日と記載されていたが、日曜しか休めない。
  『あり』となっていた雇用保険、社会保険も加入していない

ハローワークで求人する企業は、
厚生労働省が定めた申込書に
賃金や就業時間、休日数などを記入する仕組みとなっています。

ただ、記載内容が実態と違っても法的な罰則はなく、
企業のモラルに任されている面が強いのが実態です。
(新聞からの情報はここまで)

求職する側は入社前に「労働条件通知書」もしくは「雇用契約書」で
賃金、労働時間等を含めた労働時間を確認すること、
また、口頭で「実際は何時に出社すればいいですか?」等と
あやしい点は確認した方がよいでしょう。

正直、入社が確定する前ですと、
はばかられるような質問で、
やる気を企業から疑われてしまうことであっても、
入社が確定した後ですと、
実態を知らなければ働きようもないのですから、
キチンと確認した方がいいでしょうし、
この時点でも口を濁して
本当のことを言おうとしないような企業であれば、
相当疑ってかかった方がよいと思います。

最近は、「ブラック企業」等という呼称が使われ始め、
企業を「白か黒か」の二択で見るような風潮がある気がします。

でも、多くの企業は私から言わせれば、「グレー」です。
白に近いグレーもあれば、黒に近いグレーもあります。
ごくまれに真っ黒な会社や真っ白な会社もあります。

大半の企業はグレーであっても、
企業体力が許せる範囲で白に近づけていこうと努力していますし、
従業員のことを大切に思っています。

上記の事例は、真っ黒な感じがしますので、
求職側から苦情を言われても致し方ありませんが、
グレーの度合いが自分にとって許せる範囲かどうかは、
慎重に見極めていく必要があります。

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三洋電機、早期退職へ

読売新聞より。

パナソニック子会社の三洋電機が、
2月にも従業員の早期退職を募集することになりました。

対象者:総務、経理、法務、品質管理などの本社部門を中心に
     約2000人(パナソニックへの出向者を除く)のうち
     500人程度
現 況:既に労働組合への申し入れ済。
早期退職募集の流れ:2月に募集、3月末の退職を予定。
早期退職に至った理由:
  パナソニックと重複している事業を売却した結果、
  本社機能を残す意味が薄らいだため。
          
パナソニックは、2011年度、2012年度に
7000億円超の大きな赤字を計上しています。

こうしたことから、パナソニックグループ全体でも
リストラを進めており、
2009年度末時点で、グループ全体で
38万4586人いた従業員は、
2013年9月末時点で、9万人近く減少し、
28万9756人となっています。

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請負と派遣の業際問題シリーズ:第20回<発注者の労働者と請負労働者の混在>

Q 発注者と請負事業主の作業スペースは
  パーテーション等で区分しないといけないか?
  また、両社の労働者が混在してはいけないか?

発注者の作業スペースの一部に
請負事業主の作業スペースがあるときに、
発注者と請負事業主の作業スペースを
明確にパーテーション等で区分しないと
偽装請負となりますか?

また、発注者の労働者と請負労働者が混在していると、
偽装請負となりますか?

A 適正な請負の要件を満たしていれば、
  区分や混在があっても構わない。

適正な請負と判断されるためには、
請負事業主が、自己の労働者に対する
業務の遂行に関する指示、
その他の管理を自ら行っていること、
請け負った業務を自己の業務として
契約の相手方から独立して処理することなどが必要です。

これらの要件が満たされているのであれば、
仮に両事業主の作業スペースがパーテーション等により
物理的に区分されていることがなくても、
それだけをもって偽装請負と判断されるものではありません。

また、同様に、上記の要件が満たされているのであれば、
パーテーション等の区分がないだけでなく、
発注者の労働者と請負労働者が混在していたとしても、
それだけをもって偽装請負と判断されるものではありません。

ただし、例えば、次のような場合は
偽装請負と判断されることになります。

1 発注者と請負事業主の作業内容に
  連続性がある場合であって、
  それぞれの作業スペースが物理的に区分されていない場合

2 それぞれの労働者が混在していることが原因で、
  発注者が請負労働者に対し、
  業務の遂行方法に必然的に直接指示を行ってしまう場合

(「労働者派遣事業と請負により行われる
  事業との区分に関する基準」
  (37 号告示)に関する疑義応答集より。)

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雇用保険「再就職手当」拡充へ。

日経新聞より。

厚生労働省は雇用保険制度で、
失業手当の給付日数を残して就職した人に払う
「再就職手当」を拡充することにしました。

対 象 者:賃金が離職前より下がった人
拡充内容:再就職後6ヶ月間継続して雇用された場合、
       前職の賃金と再就職後の賃金の差額6ヶ月分を
       「ボーナス」として支払う
拡充目的:賃金低下で再就職をためらわないようにするため
法 改 正:月内に召集される通常国会に提出する
      雇用保険法の改正案に盛り込む。
      2014年度に始める見通し。
財  源:労使が折半で負担する雇用保険料。
      年900億円の支出増となるが、
      早く再就職する人が増えれば給付を抑える可能性もある。
そ の 他:継続雇用を条件として、手当狙いの短期間だけの再就職を防ぐ。

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