遺言書の書き方(3) 公正証書遺言は取消せるか?
公正証書で遺言を作成したが、
あとで、気持ちが変わって、
「公正証書遺言」を取消したい、あるいは一部変更したい。
そんな場合はどうしたらよいか。
答えは、遺言者は、いつでも、遺言の方式に従って、
その遺言の全部または一部を取消すことができる。(民法第1022条)
この取り消しは公正証書でなくてもかまいません。
仮に前回の遺言書に「この遺言が最後で取消すことがない。」
というようなことが書かれていても取消すことができます。
もっとも、このような内容は無効なので、公証人の方が書くとは思いませんが。
誰かに財産すべてを相続させるという遺言書を作成して、
その後他の人間に
その「財産のある部分を遺贈する」という遺言書を作った場合、
そのある部分については前の遺言書を取消したものとみなされます。(民法1023条)
また、誰かに遺贈するとしている特定の財産でも、
遺言者がその財産を生前売るなどしてしまった場合は、
その部分については遺言を取消したものとみなされます。(民法1023条2項)
遺言書はあくまでも 新しい日付のものが有効です。