遺言書の書き方(5)検認て何のこと?
公正証書遺言以外の
遺言書は家庭裁判所による検認が必要
公正証書以外の遺言書は、
家庭裁判所の検認を受けなければなりません。(民法1004条2項)
遺言書を保管している人は、
相続の開始を知った場合は、遅滞なく、
遺言書を家庭裁判所に提出して検認を請求しなければならない。
保管者がいなく、相続人が遺言書を発見した場合も同様とする。(民法1004条)
また、封印のある遺言書は、家庭裁判所において
相続人または代理人の立会いがなければ、開封することができない。(民法1004条3項)
となっていますが、では、検認とは何でしょうか。
具体的には、相続人全員またはその代理人を集めた上で
家庭裁判所が遺言書を調べその有効性を確認する作業です。
判例によれば
「検認は、遺言の方式に関する一切の事実を調査して
遺言書の状態を確定しその現状を明確にするものであって、
遺言書の実体上の効果を判断するものではない。」となっています。
これは、家庭裁判所は遺言書が形式上適切にできているかどうかのみ判断し、
遺言書の中身が、不公平になっていてもそれについては
実体上の判断はしないということです。
また、遺言書を家庭裁判所に提出しないで、
検認手続きをとらずに遺言を執行し、
または家庭裁判所外で開封をした人は
5万円以下の過料(民法1005条)となるので ご注意ください。