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清水行政書士事務所清水 良治(しみず よしはる)

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相続の基礎知識(5)

今回は、「特別受益者の相続分」についてです。

特別受益者の相続分

遺産分割にあたっては

特別受益者の相続分を考える必要があります。

特別受益者の相続分(民法903条)

1項では、「被相続人から遺贈または生前贈与でその相続財産が

相続人にわたっていた場合は、

その分も加算した額が相続財産の総額となり、

法定相続分からその遺贈または生前贈与の額を引いた額が、

その相続人の相続分となる。」となっています。

2項では、「遺贈または贈与の額が、

当該相続人の相続分と同じか多額のときは

相続分がない。」となっています。

これは相続分より余分に貰っていても、

相続財産はないが、余分な部分は返す必要はないということです。

3項では、被相続人が遺言書で遺贈または贈与について

相続財産に入れないという意思表示を残していたときは、

遺留分に触れない範囲で有効である旨定めてあります。

では、死亡保険金の特別受益性はどうなるのでしょうか

養老保険契約に基づき保険金受取人とされた

相続人が取得する死亡保険請求権または死亡保険金は、

遺贈または贈与にあたらない。

ただし、その保険金を受取ることにより、

他の共同相続人との差が著しく不公平になるような場合は、

死亡保険金は特別受益に準じて、

持ち戻しの対象となる。(最決16.10.29)

とあります。

今回もお読みいただきありがとうございました。

次回は寄与分について書きますので、よろしくお願いします。

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