相続の基礎知識(9)
今回は相続放棄の判例について書きますので続けてお読みください。
また、今回は今までと書き方を変えてみましたので、
ご意見があれば遠慮なくお聞かせください。
これは、ある母親と一人娘の対話です。
母親 10年ほど前に勝手に家を飛び出して
行方の知れなかったお父さんが死んだと知らせがあったわ。
はっきりはわからないけど、サラ金からだいぶ借りていたみたいよ。
この家も借家だし、お父さんの財産は貯金もほとんどないし、
お父さんの借金を背負い込むなんてとんでもないわ。
娘 「相続放棄」すれば借金を背負わなくてすむわ。
相続開始後3ヶ月以内に「相続放棄」を家庭裁判所に申し出れば、
最初から相続人でないことになるから、
借金も何も受継ぐことはないわよ。
母 でも、サラ金から何か言われないかしら。
娘 大丈夫よ。サラ金からは何も言われることは無いわよ。
この話についての判例があります。
相続の放棄は、それにより相続債権者に損害を与えることを
目的としていたとしても、権利の濫用とならない。(最判S42.5.30)
こんな書き方はいかがでしょうか、ご意見をお待ちしております。