過大報酬請求弁護士処分 横浜弁護士会
横浜市瀬谷区で2002年1月、
三菱自動車製大型トレーラーのタイヤが外れ
直撃を受けた母子3人が死傷した事故をめぐる訴訟で、
依頼人の原告に過大な報酬を請求したなどとして、
横浜弁護士会は1日、
同会所属の青木勝治弁護士(70)を
業務停止6ヶ月の懲戒処分とした。
青木弁護士は同日、日本弁護士会に
処分取り消しの審査請求を申し立てた。
青木弁護士は、事故で死亡した岡本紫穂さん(事故当時29歳)の母親が、
同社らを相手取った損害賠償訴訟の代理人を担当。
同社に550万円の支払いを命じる判決が最高裁で07年9月に確定した。
弁護士会の発表では、
青木弁護士は07年2月に東京高裁で控訴が棄却された際、
事務職員に署名・押印させた委任状を作成上告。
支払われた損害賠償は遅延損害金を含め約670万円なのに、
約1億6550万円の請求額を基準に、報酬額を約2210万円と算定。
母親に「自分が預かっている約670万円と相殺する。」
と通知したとしている。
青木弁護士は「請求額変更の際、
依頼人が契約書に署名してくれなかったので、
当初の契約書にもとずく報酬額を提示しただけ。」
と話している。